年齢を重ねるごとに増えていくシワに悩まされている方は多いのではないでしょうか。
シワは加齢とともに増えていくのが一般的ですが、多くの女性にとってシワは歓迎されるものではありません。
この記事ではシワの原因や種類、シワを軽減することができる手術や注射など、どのような方法で改善が期待できるかを解説していきます。
銀座禅クリニックのヒアルロン酸注入について下記ページで解説しています。
目次
シワができる原因とは
シワができる原因は大きく分けて2つあります。
1つ目が加齢です。
肌は年齢を重ねるごとにハリと弾力が低下していきます。
顔の皮膚は、一番外側の表皮とその下の真皮、さらにその下にある皮下組織と表情筋でできています。
表皮はシワが目に見えて分かるため、表皮ばかりに注目が行きがちですが、実はシワを作り出しているのは真皮です。
真皮には肌にハリや弾力を出すコラーゲンやヒアルロン酸などが含まれており、加齢とともに減少していきます。
真皮を作り出している物質のうち、半分以上はコラーゲンです。
コラーゲンは伸縮性が無い反面、ある程度一定の形を維持する性質があります。
簡単に言えば、コラーゲンは表皮の土台となっているため、コラーゲンが減少するとハリと弾力が失われてしまうのです。
これらは女性ホルモンが大きく関係しています。
女性ホルモンはコラーゲンを生成してくれますが、加齢で女性ホルモンが減少するとコラーゲンの生成量が減るため、真皮が本来の力を発揮できなくなってしまいます。
加齢によるコラーゲンの減少スピードに対し、コラーゲンの生成が追い付いていない状態です。
加齢で失われるのはコラーゲンなどだけではありません。
皮膚の表皮には角質層があり、角質層にある水分保持力が低下することでもシワが発生してしまいます。
年を重ねると肌が乾燥しやすくなるため、水分を保持しにくくなりシワが発生してしまうだけでなく、すでに発生しているシワもより目立つようになってしまうのです。
2つ目は自然現象によるダメージです。
顔は常に外気にさらされ続けているため、気温や湿度の影響を受けてしまいやすい部分となっています。
気温と湿度が低ければ低いほど肌は乾燥してしまうのです。
常に肌が突っ張ったような感じになり、笑ったり口を開けたりすると普段は気にならない小さなシワが目立つことがあります。
また、紫外線も気を付けなければなりません。
紫外線は表皮と真皮にダメージを与えてしまうだけでなく、乾燥していると肌のバリアが弱くなってしまい、ダメージを受けやすい状態になってしまいます。
乾燥と紫外線のダブルパンチにより、水分保持力がありシワが発生しにくい20代でも簡単にシワができてしまうことがあるのです。
紫外線はコラーゲンを破壊してしまうため、ハリと弾力が低下しやすくなってしまいます。
紫外線対策を全くしていない場合は肌が直接ダメージを受け続けている状態なため、女性ホルモンがさほど減少していなくてもコラーゲンの生成が追い付かなくなります。
シワの種類について
シワは顔全体に発生しますが、全てのシワが同じではありません。
発生する場所でシワの呼び方が変わったり、同じ場所でも違う理由で大小様々なシワが発生してしまいます。
そこでここからは、顔に発生しやすい3つのシワと、それらの特徴や発生原因などを紹介します。
表情じわ
表情じわとは、日常的に当たり前となっている表情をするたびに発生するシワが固定されることです。
10代や20代で維持できていた水分保持力や女性ホルモンの低下で発生しやすくなります。
表情じわは、もともと皮膚が薄いおでこや眉間、目元や目じりなどに発生しやすい傾向にあります。
表情じわは30代を過ぎると発生しやすくなりますが、それまでに偏った食生活を続けていたり、紫外線対策などのケアを怠っている方は20代でも表情じわが発生してしまう可能性があるのです。
特に上を向くときに眉を上げる表情をしてしまう方は、おでこに2本~3本のシワが表情じわとして固定されやすくなってしまいます。
表情じわは加齢や紫外線などによるコラーゲンの減少や角質層の乾燥も原因の1つですが、真皮にはコラーゲン同士をつなぎ合わせているエラスチンという繊維があります。
エラスチンは弾性繊維とも呼ばれており、ゴムのように伸縮自在する性質が特長です。
エラスチンもコラーゲン同様に加齢や紫外線により減少していくため、肌の張りや弾力を維持できなくなると表情じわが発生しやすくなって強います。
エラスチンが減少すると伸縮性が弱まってしまい、笑顔などで伸びたエラスチンが元の状態に戻りにくくなるため、シワが固定されてしまうのです。
表情じわを防ぐには、自分が普段無意識に行っている表示の癖を知ることから始めましょう。
スマートフォンやパソコンを見るときに目を細めていたり、読書をする際に目元に力を入れる癖のある方は表情じわができやすい傾向にあります。
紫外線対策も若いころから行う必要があり、特に紫外線が強くなる春~夏は怠らないようにすることをおすすめします。
ちりめんじわ
ちりめんじわは、角質層が乾燥することで発生する細かく細いシワのことです。
ちりめんじわが出やすい部分は目元や目じりで、主な原因は表情じわと同じく加齢や紫外線などによる水分保持力の低下となっています。
最初は目の周辺だけでも、長い間肌のケアを怠ってしまうと頬の周辺やおでこにも表れてしまい、最悪の場合顔全体が細かなシワだらけになってしまうこともあるのです。
角質層は自然と剥がれ落ちては再生し、一定期間紫外線やほこりなどから肌を守った後は再び自然と剥がれ落ちます。
これをターンオーバーと呼びます。
ターンオーバーの期間は加齢とともに遅くなっていきますが、遅くなると角質層が肌の表面にとどまっている期間が長くなってしまうため、より乾燥しやすくなるということです。
また、肌を清潔に保つ洗顔にも気を付けなければなりません。
洗顔はあくまで角質層に付いてしまった汚れを除去するためであり、必要以上の洗顔は逆に角質層を痛めつけてしまいます。
ターンオーバーは新しい角質層が古い角質層を押し出すようにして入れ替わりますが、洗顔で強くこすったり1日に何度も洗顔をしてしまうと、角質層が再生する前に現在肌を守っている角質層を落とすことになります。
すると、角質層にある水分保持力が失われてしまうため、20代でもちりめんじわが発生する可能性が高くなるということです。
多少皮脂が気になっても、その都度洗顔をする必要はありません。
たるみじわ
表情じわが悪化するとたるみじわに変わります。
たるみじわ自体は加齢で顔だけでなく首にも表れるシワです。
シワが表情じわとして固定されてしまったまま加齢で表情筋が衰えてくると、そこに脂肪が付きやすくなり最終的にシワが垂れ下がったようになります。
顔の中でたるみじわが現れやすい場所は目の下と口周り(ほうれい線)です。
目の下は皮膚が薄いため少しでも脂肪が付いてしまうと目立ってしまいます。
ほうれい線は皮膚は厚いものの、ほうれい線は他の部分に発生するシワよりも深いため、目の下と同じく目立ってしまうのです。
若いころから額にしわを寄せる癖がある方は、おでこにもたるみじわができることがあります。
たるみじわを防ぐには表情筋を鍛えたり表情じわを防ぐ必要がありますが、ほかのシワ同様完全に防げるものではありません。
表情筋は30代から衰え始めますが、実際にたるみじわが目立ち始めるのは40代に入ってからです。
普段何もしていない時や、テレビを見ているときに口が半開きになっている方は多いのではないでしょうか。
半開きになると口周りの筋肉が緩んでしまい、脂肪が付きやすくなります。
猫背だとお腹に脂肪が付きやすくなるのと同じです。
遅くても20代のころから口を閉じ、舌を上あごにくっつける癖を付けることである程度は予防できます。
シワ取りにおすすめの施術/注射
一度発生してしまったシワを自力で取り除くことは難しく、今まで紹介した予防法はあくまでも軽減させる程度です。
シワを取り除くにはシワ取りの施術を受けることをおすすめします。
シワ取りはいくつかの種類がありますが、ここからはシワを取り除ける注射治療について解説していきます。
ヒアルロン酸注射とは
最初に説明した通り、ヒアルロン酸は元々真皮にある物質です。
ヒアルロン酸注射の最大のメリットは深いシワに効果的であることに加え、ダウンタイムが役10分しかないため、周りに整形したことがばれにくいことです。
ヒアルロン酸注射は、元々ヒアルロン酸のあった真皮に打ちます。
シワの真下に注射することで、深く刻まれたシワを内側から押し出し、ハリのある肌を取り戻します。
加齢により瞼の筋肉が衰え、瞼が垂れ下がって開けにくくなる後天性の眼瞼下垂で悩んでいる方にもヒアルロン酸注射がおすすめです。
瞼にヒアルロン酸注射をすることで眼瞼下垂を改善することが可能ですし、瞼にたるみじわが発生しにくくなるメリットもあります。
ヒアルロン酸注射はちりめんじわにはさほど効果は期待できませんが、表情じわを含むほとんどの深いシワに打つことができます。
ヒアルロン酸はいくつか種類があり、持続期間も異なりますが、安価なヒアルロン酸注射でも最低4カ月~5カ月は効果を発揮することが可能です。
高価なヒアルロン酸注射は1年半~2年程度持続するため、長期的に施術を受けたいけど出費を抑えたいと考えている方は、高価なヒアルロン酸注射を打ってもらうことをおすすめします。
安価なものは3万円程度、高価なものは10万円程度です。
コラーゲン注射とは
コラーゲンは真皮だけでなく、体の様々な部分にある物質です。
全身の筋肉や骨、血管にもコラーゲンが含まれています。
ヒアルロン酸と同じくコラーゲンにも様々な種類があり、コラーゲン注射をするシワの深さや肌の状態によって変えることが一般的です。
一見そこまで深くなさそうなシワでも、コラーゲン注射を何本も打たなければならないことがありますし、深いシワに対して2本~3本程度で済む場合もあります。
また、コラーゲン注射は打てばいいというものではなく、注入する量や角度が適切でないと効果が得られません。
コラーゲンは自然に体内へと吸収されていくため、コラーゲン注射の持続期間は半年~1年です。
完全に吸収されて無くなってしまうわけではありませんが、だんだんとシワが目立ってきてしまうため、効果が切れる前に再度コラーゲン注射を打ってもらいましょう。
目元やおでこなど皮膚が薄い場所には肌になじみやすい水溶性のベビーコラーゲンがおすすめです。
一般的なコラーゲンと比べて持続期間は長くても半年と短めですが、何度も注射していくと持続期間が長くなりやすいメリットがあります。
値段は注射する場所にもよりますが、6万円~9万円程度です。
ボトックス注射とは
ボトックス注射は既に紹介した2つの注射と違い、内側からシワを押し出すような効果はありません。
ボトックス注射が最も効果を発揮するシワは表情筋の衰えなどで発生する表情じわです。
ボトックスはボツリヌス毒素から毒素を除いたボツリヌス菌を含んだ成分で、表情じわの原因となっている表情筋に注射します。
ボツリヌス菌には筋肉を麻痺させる効果があるため、表情筋を作り出してしまう表情筋の余計な動きを抑制し、すでに発生してしまった表情じわを緩和させることが可能です。
ボトックス注射の持続期間は3カ月~4カ月程度ですが、その期間は表情筋の動きが制限されるため、新たに表情じわが発生したり既に発生している表情しわが悪化することを防ぐ効果があります。
深い表情シワだけでなく、笑った時に目立つ目汁のシワや、眉間に力を入れたときに目立つシワにも有効です。
ヒアルロン酸注射やコラーゲン注射は注射した後すぐ効果が表れますが、ボトックス注射は注射してから2日~3日で効果が表れ始めます。
妊娠している方や、一部の持病を持っている方などはボトックス注射を打つことができません。
菌を注射するため人によってはアレルギー反応を起こす方もおり、過去の病歴や服用している薬品を包み隠さず担当医に申告する必要があります。
値段は3万円~5万円程度が一般的です。
シワの悩みは専門の美容皮膚科へ相談
シワ取りは医師免許を持っているものが行います。
そのため美容専門の皮膚科やクリニックに行き、専門家のカウンセリングを受ける必要があります。
シワを取る注射とはいえ、軽い気持ちで施術を受けることはおすすめしません。
カウンセリングで専門家からのアドバイスを受け、自分の情報をしっかりと伝えることで安全な施術が可能になります。