鼻や目元だけでなく、唇も魅力的な形に整えたいという女性は少なくありません。
唇形成といっても、様々な方法があり、奥が深い分野と言えるでしょう。
その1つの方法として、ヒアルロン酸注射に注目が集まっています。
この記事では、ヒアルロン酸の基本的事項から唇形成に使用されるヒアルロン酸注射の特徴や施術後の効果について詳しく解説しましょう。
銀座禅クリニックのヒアルロン酸注入について下記ページで解説しています。
目次
ヒアルロン酸とは
ヒアルロン酸注射は、若返り効果があるとして、しわやほうれい線の解消方法などに使用することは知られている通りです。
ヒアルロン酸とは、どのようなものでしょうか?ヒアルロン酸について詳しく紹介しましょう。
ヒアルロン酸ってなに?
ヒアルロン酸は、保湿作用のある物質で、肌の張りや弾力性を保つ作用があり、化粧品などにも配合されています。
関節や脊髄のほか、心臓や動脈など人体にも存在する物質のため、ヒアルロン酸を注入したからといって、拒絶反応が起こったり体調を崩したりする心配はありません。
若いうちは体内のヒアルロン酸が豊富なので、肌のつやが保たれていますが、加齢とともに徐々に減ってしまい、しわやたるみなどの原因になるのです。
そこで、ヒアルロン酸注射により、若さを取り戻す人が増えています。
ヒアルロン酸は変形性膝関節症の治療剤として活用されており、医学的にも高い安全性が証明されているから他の場面で人体に使用しても心配はありません。
ただし、注入されたヒアルロン酸は時間経過とともに体内に吸収されて皮下から消失していくので、肌の張りなどの効果が期待できるのは一定期間に限られます。
したがって、ヒアルロン酸の効果を持続するためには、定期的にヒアルロン酸注射を繰り返さなければなりません。
ヒアルロン酸注射のメリット
ヒアルロン酸注射をすると、頬などがふっくらとした感じになり、しわやたるみが目立たなくなるでしょう。
ヒアルロン酸には皮膚の内側から窪みやしわを押し返す作用があり、肌が張りを持ち若々しさを取り戻せるからです。
ヒアルロン酸は気になる部位にダイレクトに注入できるので、効果も顕著に現れて、注射によるとは思えない自然な仕上がりになります。
さらに、骨を削ったりシリコンを入れたりする形成手術を施さなくても、ヒアルロン酸注射だけで鼻や顎などの形を整えることも可能です。
ヒアルロン酸注射は手術と異なり、入院が不要で施術後の休息などのダウンタイム(回復期間)も短く、誰でも気軽に受けられるでしょう。
施術後の運動・入浴・飲酒さえ避ければ、施術当日から普段通りの日常生活を送ることができます。
ヒアルロン酸は半年から1年という長期間にわたり少しずつ体内に吸収されるので、定期的に繰り返し注入すれば効果が継続します。
たとえ中断しても、人体へのダメージはほとんどありません。
ヒアルロン酸の注入方法は注射によるため、デザインや注入の量・回数の選択肢に幅があり、細かい希望に合わせた治療や施術が可能です。
効果が3~4年持続するケースも珍しくありません。
唇にヒアルロン酸注射をすると、厚くて女性らしいチャーミングな印象の唇になります。
また、ヒアルロン酸は単に肌に張りを与えるというだけではなく、口角を上げるなど、リフトアップ効果もあります。
ヒアルロン酸を上唇に注入してシルエットを整えれば、人中と呼ばれる鼻と唇の間にある縦の溝を短く見せる効果も期待できるでしょう。
加齢に伴う唇の劣化に対して施されるエイジングケアに最適のメソッドとして、ヒアルロン酸注射が注目を集めています。
ヒアルロン酸注射ができる部位
ヒアルロン酸注射が可能な部位は、額や眉間をはじめ、目元や頬から唇や顎まで多岐にわたります。
額に注射すると、くっきりと残っていた横シワが伸びて、丸味のある女性型の額に変わります。
眉間に施すと、縦シワが消えます。
ボトックス注射をしても眉間のシワが消えない人は、ヒアルロン酸注射を併用すると効果があるでしょう。
目元については、目の上のくぼみや目の周りのクマの解消に役立ちます。
鼻筋を通し、鼻を高くする作用もあることは、あまり知られていないかもしれません。
口元のシワやほうれい線を目立たなくして口角をキュッと上げる効果もあります。
加齢でこけてしまった頬をふっくらと見せることも可能です。
頬の中央に出るゴルゴラインが消え、頬に膨らみが出ると、見違えるように若々しく見えるでしょう。
また、顎先を尖らせ、二重顎を改善することもできます。
唇のシワを伸ばし、老化でしぼんだ唇に張りを持たせます。
唇は、赤い部分の赤唇と唇を囲む縁の部分の白唇の2種類があり、唇を厚くする施術では赤唇へヒアルロン酸を注入しますが、後述のアヒル口を形成する場合は白唇にヒアルロン酸注射をします。
ヒアルロン酸の種類
ヒアルロン酸といっても、様々な種類があります。
多種類の中から個人の唇に合ったものを選んで注入することが重要です。
唇用のヒアルロン酸の代表例として、ジュビダームやレスチレインが挙げられるでしょう。
ジュビダームとは、粒粒のないジェル状のヒアルロン酸で、粘着性と流動性の両方が高いという性質を備えています。
非動物由来のため安全性も高く、皮内テストも必要ありません。
BSEなど恐ろしい感染症のリスクも低く、アレルギー反応を生じることもほとんどないことが知られています。
ジュビダームは、ヒアルロン酸注入により皮膚が白っぽく見えたり凹凸ができたりする弊害を解消し、高い評価を得ています。
何よりも、高分子と低分子のヒアルロン酸の配合により、従来のヒアルロン酸より3倍も持続時間が延びたことが最大の特徴と言えるでしょう。
ジュビダームを1回注射すれば、最長で2年間も効果が継続することが判明しています。
このため、日本の厚生省に該当する米国のFDAから初めて1年間の効果持続を認証されました。
ジュビダームの適用部位は、ジュビダームの種類によっても異なりますが、唇や頬をはじめ額やこめかみなど顔のほとんどの部分に効果が認められています。
レスチレインは米国で初めてFDAから認証されたヒアルロン酸で、日本国内でも1996年から販売され多くのクリニックで使用されてきました。
独自の特許取得術により改善が進められ、持続期間の延長やリフトアップ効果が認められた人気のある製剤です。
低粘度でさらさらとした感触が特徴的です。
信頼度の高い老舗メーカーが開発し安全性も高く、ほうれい線のほか、額・眉間・目尻のシワの解消に効果があると言われています。
レスチレインの持続期間は、3ヶ月から6ヶ月程度となっています。
イヴアールは韓国でLG社独自の生命科学の固有技術により開発され、アレルギー反応が低く安全性が高いという評判のヒアルロン酸です。
韓国食品医薬品安全庁の許可やヨーロッパEDQMの認証を受け、FDAにも登載されて、世界20ヵ国で販売されています。
持続期間も長く、主に額のシワの解消に向いていると言われています。
ベルラストは、高濃度架橋反応技術を用いて従来型のヒアルロン酸の難点であった弾力性・粘性の低さを克服した製剤で、韓国産のヒアルロン酸としてはヨーロッパ認証を初めて取得しました。
ベルラストの持続期間は2ヵ月から6ヶ月です。
唇の形を決めよう
顔のイメージを決める要素として、リップデザイニングは重要なポイントと言えるでしょう。
人気のある唇のデザインやヒアルロン酸注入の場所・方法について紹介しましょう。
アヒル口
アヒル口は、口角が上がっていつも笑顔を浮かべているように見えて好印象を与えます。
上唇の外側の下の白唇と呼ばれる部分にヒアルロン酸を注入すると、アヒル口が形成されます。
アヒル口には、柔らかめのヒアルロン酸が向いているでしょう。
アヒル口だけの施術であれば、唇の左右の白唇に2~3回ずつ注射針を刺すことになります。
ヒアルロン酸の注入量は左右とも0.5cc程度となるでしょう。
注射の所要時間は片方で約5分から10分で、両方併せて10分~20分ほどかかります。
可愛い系
唇の中央に丸みを帯びさせることで、唇がこぢんまりとして口をつぼんだ可愛らしい印象を与えます。
柔らかめのヒアルロン酸を唇の真ん中に注入すると、こうした唇のフォームが形成されます。
また、上唇の中央寄り下部分2ヶ所に柔らかめのヒアルロン酸を注入すると、上唇がちょっと前に突き出す感じになり、鼻と顎を結んだEライン(Esthetic Line)が綺麗に整います。
Eラインが整うことにより、可愛らしさが強調され横顔美人になれるでしょう。
セクシー系
厚い唇は、情熱あふれるセクシーな印象を与えるでしょう。
厚い唇の奥に少し見える白い歯は、異性を誘う魅力があると言われています。
セクシーなフォームの唇にするには、柔らかめのヒアルロン酸を上唇と下唇の両方にバランス良く注入する方法があります。
また、上唇だけを厚くする方法も利用されています。
この際には、下唇と均衡が保たれるように注意してヒアルロン酸を注入しなければなりません。
これとは逆に、上唇が厚いときは、下唇だけに注入する場合もあります。
メリハリ(立体感)系
唇には、キュービットボウ(天使の弓)と呼ばれる山の部分があります。
このキュービットボウがしっかりと整えられると、唇の厚さに関係なくメリハリのある唇が形成されるでしょう。
キュービットボウを形成するには、山と谷になる部分に集中してヒアルロン酸を注射します。
本来上唇の盛り上がるはずの部分が平たく目立たない人には、上唇の真ん中にヒアルロン酸を注入する方法が効果的です。
少量のヒアルロン酸注入だけで立体感が出て、綺麗に映える唇になります。
ヒアルロン酸の持続時間
ヒアルロン酸を注入した後、その効果はどれくらい持続するのでしょうか?注入する部位やヒアルロン酸の種類によって持続期間は異なりますが、半年から1年の長期にわたることが多いとされています。
一度に全量を注入するのではなく、1年かけて少しずつ注入すると、徐々に体内に吸収されていくので効果が持続するのです。
前回の不足分を徐々に補っていく方法では、次第に注入量も減り、初回より費用も少なくて済むようになるでしょう。
ただし、注入する部位が目の周囲の場合、他の部位より注入量が少なく、少量でも皮下に吸収されると膨らんだ部分が萎んで見えてしまうこともあります。
持続期間を延ばすため注入方法も工夫がなされており、ベースと呼ばれる皮膚の深い部分にレディエッセを注入してから、その上層部分つまり皮膚の表面に近い部位に微粒子のヒアルロン酸を注入する方法が採られています。
レディエッセとは、長期持続型の皮膚充填剤のことです。
粒子の細かいヒアルロン酸ほど、体内に吸収されやすい性質を持っているからで、レディエッセにより吸収を防ぐ工夫が必要なのです。
こうした工夫を凝らすと、自然な仕上がりになって持続期間も延びるでしょう。
ただし、薄い眼瞼にはこのレディエッセを注入する方法は使用できません。
施術の前に知っておきたいポイント
唇を厚くするヒアルロン酸注射では、上唇と下唇の両方にそれぞれ4回から5回注射針を刺して注入します。
片方に注入するヒアルロン酸の量は約0.5~1.0ccほどの少量です。
必要な分だけ最小限注入するので、自然な仕上がりになり、他人に気づかれる心配もありません。
唇にヒアルロン酸を注入すると、針が刺さるチクリとした痛みと皮下注射独特のつねられるような痛みを伴いますが、粘膜ゆえ表面麻酔が効きます。
したがって、麻酔を施せば、痛みを感じることもなく短時間で施術を終えられるでしょう。
施術後は2~3日間だけ患部が腫れたり内出血により変色したりすることもあるものの、1週間後にはほとんど綺麗に消えてしまいます。
また、個人差があるとはいえ、麻酔注射に含有されるリドカインという物質にアレルギー反応を起こすケースもあり、事前の相談が欠かせません。
それから、稀な事例として、ヒアルロン酸が血管内で詰まって塞栓を生じることもあります。
塞栓が生じると、腫れや痛みのほか、皮膚壊死を引き起こすこともあるので注意しましょう。
ただし、一般的にはこうしたケースはほとんどなく、事前説明として医師が言及していますが、大抵の場合は安心して施術を受けられます。
使用するヒアルロン酸の種類は、施術部位・費用・持続時間などを勘案して決定することが多いと言えるでしょう。
ヒアルロン酸を注射して美しい唇を手に入れよう!
ヒアルロン酸の特徴やヒアルロン酸注射がもたらす効果について述べてきました。
ヒアルロン酸注射といっても、注入部位や注入量により唇の仕上がりは異なるので、施術前に十分医師に相談することが大切です。
ヒアルロン酸注射を施すクリニックでは、患者に十分なカウンセリングを行ってから施術に臨めるよう体制を整えています。
自分が安心して施術を受けられるために、カウンセリングを通じて信頼できるクリニックを選びましょう。