失敗したくない!ベビーコラーゲン注射の効果とリスクについて

抗加齢学会専門医/麻酔科認定医
コッツフォード良枝:監修

公開日:2020/03/15 更新日:2020/11/26

口コミサイトや雑誌の特集などを見て、ベビーコラーゲン注射が気になっている人もいるでしょう。
ベビーコラーゲン注射は、しわやたるみに悩む人から人気がある施術です。
実際にこの注射を受ける場合、
「失敗を避けて確実に効果を実感したい」
という人が多いのではないでしょうか。

今回は、ベビーコラーゲン注射の効果とリスクについて解説します。

ベビーコラーゲン注射が選ばれる理由

ベビーコラーゲン注射が選ばれる理由
しわやたるみにアプローチできる注射では、ヒアルロン酸注射などが有名です。
このような施術に代わって人気を集めているのが、ベビーコラーゲン注射です。
ほかの施術ではなく、なぜベビーコラーゲン注射が選ばれているのかを解説します。

アレルギーのリスクが比較的少ない

ベビーコラーゲン注射は、アレルギーのリスクが少ないことが人気を得る一因です。
この注射で使われるベビーコラーゲンは、ヒト由来のヒューマンコラーゲンです。

人間の胎盤に含まれるコラーゲンを用いているため、アレルギーの心配が比較的少なく、テストをしなくても使えるというメリットがあります。
従来のコラーゲン注射では、動物由来のコラーゲンが主に使われていました。

豚や牛のコラーゲンは、クリニックのコラーゲン注射でもよく用いられていた素材です。
このようなコラーゲンには、アレルギーのリスクがあります。

施術前に行うアレルギーのテストには1カ月ほどかかる場合もあり、私たちのようなクリニックにとっても少し扱いにくい素材でした。
アレルギーテストが不要なベビーコラーゲン注射は、気軽にトライしやすい施術として人気を集めています。

組織再生効果が高いIII型コラーゲンが含まれている

組織再生効果が高いコラーゲンが含まれていることも、ベビーコラーゲン注射が選ばれる理由です。
ベビーコラーゲンは、I型コラーゲンとIII型コラーゲンが50:50の割合で含まれている唯一のヒト由来コラーゲンです。

世界初のこの注入剤は、III型コラーゲンが多く含まれていることで高い注目を浴びています。
従来からあるコラーゲンはI型コラーゲンの割合が圧倒的に多く、III型コラーゲンの割合は少なく抑えられていました。
III型コラーゲンは、組織再生能力があるとして話題を呼んでいるコラーゲンです。

このコラーゲンは胎児の皮膚や血管壁などに多く含まれており、皮膚の柔らかさを保ったり、瑞々しい肌に導いたりすることで知られています。
顕微鏡などで組織を拡大すると網目状の繊維が見えることから、細網繊維とも呼ばれます。

傷の修復などにも力を発揮するIII型コラーゲンは、人体の組織の再生に重要な役割を果たす成分です。

繰り返し注射することで長持ちする

III型コラーゲンが多く含まれるベビーコラーゲンは、繰り返して注入をすることで効果が長持ちすることでも注目されています。
しわなどにベビーコラーゲンを注入すると、III型コラーゲンの作用で組織が再構築されます。

III型コラーゲンが持つ傷の修復作用によって肌の生まれ変わりが促され、脂肪細胞などの組織が増殖することから、肌に存在するコラーゲンが少しずつ増えていくのもこの成分のメリットです。
1回目の注入の効果はだいたい3カ月から6カ月程度ですが、その後も繰り返して注入すると効果の持続期間が延びることが多いです。

継続して施術を受けることで、1年半以上効果が長持ちすることもあると言われています。

ベビーコラーゲン注射を施術する部位

ベビーコラーゲン注射を施術する部位
組織の修復効果が高いベビーコラーゲンは、どのような部位に注入されることが多いのでしょうか。
これから施術を受けるときには、とくにこのような事情が気になるかもしれません。
ここでは、ベビーコラーゲン注射が行われている部位について紹介します。

目の下や目尻の小じわ、クマ

ベビーコラーゲンが注入される部位で多いのが、目の周りです。
目の周りは小じわやクマなどのトラブルが生じやすく、施術を希望する方が多い部位です。
ベビーコラーゲン注射は、このような部位のお悩み解決にも適したアプローチと言えます。

ベビーコラーゲン注射は、目の下や目尻の小じわの改善などに広く用いられています。
目の周りは皮膚が薄く、さまざまな要因で小じわができやすい部位です。
この部位の小じわには、ヒアルロン酸注入などがよく行われています。
ただ、ヒアルロン酸は素材が硬いため、注入後にミミズバレのような筋がついてしまうケースがあるのが難点です。

べビーコラーゲンは、皮膚が薄い場所に注入しても自然になじむため、注入で小じわを改善する効果が期待できます。
目の下などに現れるクマは、皮膚の弾力が失われ、部分的に凹凸ができることで生じているケースがあります。

ベビーコラーゲンは、内側から皮膚を持ち上げてふっくらとした状態に導いてくれるため、この成分を使った注射はクマに悩む人からも人気です。
肌になじみやすく、白色のベビーコラーゲンは、注入後に皮膚がデコボコしてしまったり、注入部位が不自然な色になってしまうケースも少ないです。

おでこや眉間のしわ

おでこや眉間のしわの改善にも、ベビーコラーゲン注射はよく使われています。
額の部分に現れる横じわは、無意識に額に力を入れてしまうために生じるケースが多いです。
このようなしわは、筋肉を緩めるボトックス注射などでアプローチができます。
ただ、力を入れていないときにもずっと刻まれているしわは、ボトックス注射では改善できないことがあります。
このようなしわには、ヒアルロン酸やベビーコラーゲンの注射でアプローチをしたほうが効果が期待できるでしょう。

ちなみに、額にボトックス注射をすると、まぶたが重たい印象になる場合があります。
ヒアルロン酸やベビーコラーゲンの注射では、こういった現象はありません。
そのため、まぶたのたるみが目立つ方にも効果が期待できます。

眉間に出るしわは、日ごろの表情が一因です。
一度刻まれてしまうと、ボトックス注射でしわを消すことは難しくなります。
皮膚の浅い部分に成分を注入するベビーコラーゲン注射は、血流障害などを引き起こす心配がなく、眉間のしわの改善にも有効です。
皮膚が薄い鼻根や鼻背のしわにも、ベビーコラーゲン注射は適しています。

口元のしわ

ベビーコラーゲン注射がよく行われる部位には、口元も挙げられます。
年齢を重ねるにともなって、口元にもしわができることがあります。
口をすぼめたときに生じる放射状の縦じわなどは、老けて見えてしまう一因です。

このようなしわは、口の周りにある口輪筋と呼ばれる筋肉がたるむことで生じてきます。
会話や食事の際に動かすことが多い口元は、表情によるしわができやすい部位です。
しわが溝として肌に残ってしまったときは、表情を作らなくてもラインが目立ってしまいます。

ベビーコラーゲン注射は、口元のしわにも適したアプローチです。
口元のしわは浅く刻まれているため、肌になじみやすいベビーコラーゲンを注入すると、しわが目立たなくなる可能性があります。

首のしわ

首も、ベビーコラーゲン注射がよく使われている部位です。
首には横じわや縦じわが現れますが、この2つはそれぞれ原因が異なります。
ベビーコラーゲン注射で改善が期待できるのは、首に平行して刻まれた横じわです。
首のしわは、首の動きによって皮膚に折り目のような筋がついて生じるケースが多いです。
皮膚の再生能力が低下してくると、横じわがそのまま残ってしまうこともあります。
たるみが生じると、さらにしわが目立ってしまうのが難点です。

首の横じわの場合、しわの性質で適したアプローチが変わってきます。
たとえば、柔らかくて深いしわにはヒアルロン酸が適していますが、浅く硬く刻まれている横じわは、ベビーコラーゲンを使ったほうが改善効果が期待できます。
ベビーコラーゲンは、皮膚の浅い部分に注入しても表面がデコボコとしてしまう心配が少ないのがメリットです。
このような成分なら、浅く硬く刻まれた首の横じわをキレイにカバーしてくれる可能性があります。

ベビーコラーゲン注射は、唇のケアにも広く用いられています。
年齢を重ねると、唇が痩せてくることがあります。
若い頃に比べて唇のハリが失われたり、艶がなくなったりするケースは、実際に少なくありません。
このような状態になると、縦じわなども増えてきます。
唇の縦じわは、唇全体のボリュームがなくなることがひとつの原因です。

しわを改善するには、ふっくらとした唇になるようなアプローチが有効です。
ベビーコラーゲン注射は、唇のボリュームアップにも効果が期待できます。

III型コラーゲンが含まれるベビーコラーゲンを唇の表面に注入した場合、ぷっくりとした艶のある状態になることが多いです。
内側からボリュームがでるため、縦じわが改善されて若々しい印象の唇になります。
組織が再生されることで乾燥などのトラブルが減り、みずみずしい唇になれるところもベビーコラーゲン注射のよい点です。

ベビーコラーゲン注射のデメリットとリスク

ベビーコラーゲン注射のデメリットとリスクベビーコラーゲン注射をするに当たって、どのような点に注意すべきかを知っておきたい人も多いかもしれません。
「注意点をきちんと理解したうえで施術に臨みたい」という人もいるでしょう。
気軽にトライできるイメージがあるベビーコラーゲン注射も、ひとつの美容医療であることに変わりはありません。
したがって、このような感情が沸いてくることはごく自然と言えます。
ここでは、ベビーコラーゲン注射のデメリットとリスクを4つの項目にわけて解説していきます。

溶かすことができない

ベビーコラーゲン注射は、仕上がりが気に入らなかったときや、成分を注入しすぎてしまったときに修正ができません。
ベビーコラーゲンは、注射で分解することは不可能です。
ヒアルロン酸の場合は、分解注射などを打てば、成分を溶かしてほぼ元通りの状態に戻すことができます。
このような修正ができないベビーコラーゲンは、万が一失敗をしてしまっても成分が体内で分解されるまで待つしかありません。
ちなみに、ベビーコラーゲンの成分が分解、吸収されるまでは数カ月ほどかかります。

肌になじみやすいベビーコラーゲンは、しっかりと調整しながら注入をすれば、凹凸などの目立ったトラブルは生じにくいです。
ただ、注入の仕方が乱雑だったり、しわの見極めができていなかったりすると、上手くいかない可能性もでてきます。

金額が高額になる

ベビーコラーゲンは、施術の料金が高額なのもデメリットです。
ベビーコラーゲンの場合、1ccあたり約10万円が相場になっています。
2回目以降はやや料金が安くなるケースが多いですが、それでも金額は高額です。
ヒアルロン酸注射などと比べても、ベビーコラーゲン注射は料金が高くなる傾向があります。
注入する量が多かったり、複数の部位に注入したりする場合は、まとまった金額の費用がかかる可能性があります。
ヒト由来のコラーゲンを使ったベビーコラーゲンは、原材料の金額が高いのが料金が高額になるひとつの理由です。

また、この成分は、注入をする際に時間や労力がかかります。
細かい調整をしながら施術を行う必要があるため、料金も高くなります。

痛みや腫れについて

痛みや腫れについてベビーコラーゲン注射は比較的負担が少ない施術ですが、皮膚に針を刺すため痛みや腫れのリスクは多少あります。
ただ、施術をする際には局所麻酔薬を使うクリニックが多いです。
また、細い針でも十分に注入ができるため、痛みについてはさほど心配することはありません。
どうしても痛みが不安な人は、必要に応じてドクターに相談してみましょう。
ベビーコラーゲン注射は、比較的短い時間で施術ができます。
10分程度で終わることから、精神的な負担も少なく済むかもしれません。

この注射はダウンタイムも少なく、施術が終わった後はすぐにメイクが可能です。
腫れなどもほとんどありませんが、人によっては内出血などが起こるケースもあります。

ボコボコすることもある

ボコボコすることもある

一般的に、ベビーコラーゲン注射は施術の後にボコボコとした凹凸が出にくいと言われています。
ただ、この施術でも100%の確率で凹凸がでないわけではありません。
ベビーコラーゲンは肌なじみがよいとされていますが、注入法や注入した箇所によってはボコボコとした凹凸が残ってしまうこともあります。
表面に凹凸が残ってしまったときに、ベビーコラーゲンはヒアルロン酸のように注射で溶かすというわけにはいきません。
こういった場合は、時間がたって成分が吸収されるのをひたすら待つ必要があるでしょう。

ベビーコラーゲンの成分であるI型とIII型のコラーゲンは、時間がたつにつれて体内に吸収されていきます。
そのため、施術の直後に凹凸が残っていた場合でも、次第に目立たなくなる可能性があります。

ベビーコラーゲン注射は専門の美容皮膚科へ相談

ベビーコラーゲン注射は専門の美容皮膚科へ相談ベビーコラーゲン注射はさまざまなメリットが期待できる施術ですが、一定のリスクやデメリットもあります。
施術についてよく知らないまま注射を受けてしまうと、後悔することにもなりかねません。
施術を検討しているときは、専門の美容皮膚科でプロの意見を聞いてから決断することが大切です。
注意点などをしっかりと理解したうえで、施術にトライしましょう。