人気の美容医療!ボトックス注射と脱毛は同時にできる?

抗加齢学会専門医/麻酔科認定医
コッツフォード良枝:監修

公開日:2019/11/26 更新日:2021/03/05

美容医療にはいろいろな種類がありますが、手軽にできて変化を実感しやすいボトックス注射と脱毛は、特に人気が高いです。
いずれも継続的に施術を受ける美容医療ですが、この2つの治療を同時に受ける場合には、期間を開けるなど注意しなければならないポイントがあります。
こちらでは、ボトックス注射と脱毛、それぞれの施術の概要をご紹介したうえで、2つの施術を並行して受ける際に、どのようなことに注意すれば良いのかを見ていきます。

脱毛の定義って?

脱毛の定義って?
脱毛というのは、腕や脚、脇などに生えているムダ毛を処理することです。
ただし、単に表面に出ているムダ毛を見えないように切ったり剃ったりする作業は除毛であり、脱毛の場合には肌の奥の毛根まで処理する必要があります。
そのため、一般的に脱毛をした場合には除毛した場合と比べて、すべすべの状態が長続きするといわれています。
除毛ならば市販のクリームやかみそり、脱毛ならば毛抜きなどを使って自己処理で済ませることも可能ですが、肌への負担や再発率を考えて、クリニックやサロンで施術を受ける人が多いです。
以前は電気を流した針を毛穴から入れて毛根を直接加熱処理するニードル脱毛もありましたが、現在では安全性と施術にかかる時間を考慮して、レーザー脱毛やワックス脱毛、光脱毛などが主流になっています。

ワックス脱毛というのは、処理したい部位にワックスを塗布して乾かし、一気に剥がすことでムダ毛を毛根ごと引き抜く方法です。
除毛よりもツルツルの状態を長く維持できますが、ムダ毛を再生させる毛母細胞は毛穴の奥に残ることが多く、数週間もすれば元に戻ります。
一方、サロンの光脱毛はムダ毛の色素に反応する光を照射して、毛母細胞にダメージを与えます。
そのため、施術直後はあまり変化が見られませんが、数日経過するとムダ毛がするすると抜けていき、生えにくくなるのが特徴です。
レーザー脱毛も大まかな流れは光脱毛と同じですが、医療機関で行っているため出力が強く、毛母細胞を破壊することができます。
そのため、これらのなかで唯一永久脱毛が可能な方法として知られています。

脱毛は美容医療で人気の高い施術

脱毛は美容医療で人気の高い施術
脱毛は美容クリニックなどで行われている美容医療のひとつですが、美容医療・美容整形のなかでも人気の高い施術です。
女性専用のクリニックやサロンだけでなく、ムダ毛や髭などを気にする男性専用のクリニックやサロンも見られるようになっています。
もちろん、幅広く美容関係の治療を行える美容皮膚科や美容外科でも治療のひとつとして脱毛を用意しているところがほとんどです。
なお、日本美容外科学会の調査によると、美容手術・美容医療のなかで最も施術件数が多いのはヒアルロン酸注入で、次いで医療脱毛が多いという結果が出ています。

なぜこれほど脱毛に人気が集中しているのでしょうか。
その理由のひとつは、業界全体の価格競争です。
現在主流となっている光脱毛やレーザー脱毛が登場して間もないころは、これらの脱毛は高額で一部分の処理でも気軽には申し込めませんでした。
しかし、脱毛器の性能が向上したうえに利用者が増加したこともあり、今では脱毛は手軽にできるという認識を持たれるようになって、利用者が増えていったのです。
また、利用者の範囲が広がったことも理由に挙げられます。
肌への負担や痛みが軽減されたことから、肌の露出を気にする子供に脱毛させる親が増えてきたり、肌荒れや日焼けなどで施術ができなかった人が申し込みをしたりするようになったのです。

このように、脱毛を積極的に検討するようになった人が増えたことに加え、元々美容医療のなかでも手術を行わずにリスクが少ない脱毛は利用しやすかったこともあり、安定した人気を誇っています。

人気のボトックス注射とは

脱毛に次いで人気のボトックス注射とは
料金的にもリスクのうえでもハードルが低く挑戦しやすい脱毛ですが、ボトックス注射も脱毛に次いで人気があるといわれている施術のひとつです。
実際、ボトックス注射は脱毛に次いで施術件数が多いという結果も出ています。
なお、ボトックス注射というのはボツリヌス菌から作られるボトックス(A型ボツリヌス毒素)を気になる部位に注射する施術です。
A型ボツリヌス毒素というと健康を害するものに思われがちですが、適量を注射すると肌にハリを与え、キメを整えます。
ボツリヌス菌は食中毒を引き起こす毒性が強い菌と認識されていますが、A型ボツリヌス毒素は筋弛緩剤やしわの改善、顔やふくらはぎの引き締めなど様々な目的で用いられているのです。

美容外科や美容皮膚科では、しわを目立たなくしたい、顔やふくらはぎの肌を引き締めたい、肌を健康に保ちたいなどの目的に応じてボトックス注射を行います。
さまざまな効果が期待できるのも人気の理由のひとつですが、肌に傷をつけず、注射だけで済ませられること、料金が安く、リスクやダウンタイムが少ないことなども影響しているでしょう。
メスを用いた手術となると、費用も高くなってなかなか決断しづらいものですが、注射を低価格で打ってもらうだけならば、若い年代の人でも挑戦しやすいでしょう。

ボトックス注射はどのような流れで行う?

ボトックス注射はどのような流れで行う?
利用しやすいとはいえ、ボトックス注射を受けたことがない人にとっては不安もあります。
そこで、ボトックス注射を受けるまでの流れを見ていきましょう。
まず、ボトックス注射は原則予約制です。
注射なので医療機関でなければ受けることができず、サロンなどでは申し込めません。
美容外科、美容皮膚科ではボトックス注射を受けられる可能性が高いので、事前に確認してからカウンセリングの予約を入れましょう。
カウンセリング当日は、診察の前に看護師や看護助手が対応します。
なぜボトックス注射を受けたいのか、どのような悩みを改善したいのか、気になる点や聞きたいことがないのかなど細かく質問されますので、納得できるまで確認しましょう。

話が終わったら、カウンセリングの内容をもとに医師が筋肉の状態を診察します。
ボトックス注射を行っても問題ないか、この施術で利用者の悩みが改善できるのか、できない場合にはより良い改善方法としてどのようなものがあるのかなど、専門的な知識と経験を踏まえて説明してもらえます。
特に問題や治療の変更が無ければ、いよいよボトックス注射に入ります。

ボトックス注射はメスを使わないので、麻酔を使わずに患部を冷却するなどの処置で済ませることも多いです。
ですが、顔など痛みを感じやすい部位に施術をすることもありますし、痛みに弱い人もいますので、希望があれば必要に応じて麻酔のテープを貼って痛みを和らげます。
麻酔などの処置をしてから注射を行いますが、大体一部位あたり5分程度しかかかりません。
注射後は数時間マッサージなどを行わず、できれば安静にしておきたいところですが、メイク自体は施術後すぐでも可能です。
部位や人によっては、注射後に腫れて内出血やあざのように見えることもありますが、施術を受けたところで相談すれば薬を処方してもらえます。

施術後数日が経過すると、徐々にボトックス注射の効果が現れてきて、2週間ほどで安定します。
しかし、数カ月間ピークの状態を維持したあとに数週間かけて効果が消えていくのが一般的であるため、美しさを維持するには継続して施術を受けなければならないといわれています。

ダウンタイムが少ない

ボトックス注射はダウンタイムが少ない
どのような施術でもダウンタイムは存在します。
ダウンタイムとは美容クリニックなどで施術を受けてから、肌の状態が元通りになるまでの期間を指しています。
この期間の症状は体質や施術内容によってさまざまで、手術後などは発熱、吐き気、患部の炎症など重い症状になることもあり得ます。
期間も数週間程度で落ち着く場合があれば、数カ月かかることもあります。
しかし、ボトックス注射の場合にはダウンタイムは必要なものの短期間になっており、症状も肌の赤みや腫れが見られる程度といわれています。

ボトックス注射の場合、体質や施術部位などによって違いはあるものの、基本的にかなり短期間のダウンタイムです。
治療自体も日帰りで済ませることができますし、施術を終えてからすぐにメイクをして帰宅したり、即日入浴したりすることもできます。
ただし、個人の判断で無理はせず、施術を終えてから医師や看護師などに確認したほうがよいでしょう。
もちろん、いったん帰宅してから患部に変化や異常が見られた場合にも、早めに医師や看護師に相談することをおすすめします。
ボトックス注射の頻度は年に3~4回程度となっていますし、ダウンタイムも短いので、働きながら継続することも可能とされています。

同時にできる?ボトックス注射と脱毛を両方受ける際の注意点

同時にできる?ボトックス注射と脱毛を両方受ける際の注意点
ダウンタイムがほとんどなく、人気の高い施術であるボトックス注射と脱毛は、同じタイミングで両方受けることができるのでしょうか。
実は、この2つは受ける順番によってタイミングが変わってきます。

まず、ボトックス注射を先に行う場合には脱毛と同時にすべきではありません。
ボトックス注射はダウンタイムが少なく、即日のメイクや入浴なども可能ですが、それはあくまでも普段の生活においてです。
実際には、ボトックス注射をしたことにより体内でさまざまな変化が起きており、安定するまでには1~2週間程度を要します。
安定するまでのあいだに普段の生活と異なる行動をすれば、ボトックス注射の効果が十分に期待できなくなる可能性が高いため、安定する1~2週間程度は空白期間を設けてから脱毛するのが望ましいでしょう。
脱毛は皮膚に熱刺激を与える施術ですので、空白期間のあいだは熱による刺激をできるだけ避けるようにしましょう。

逆に、脱毛を先に行ってからボトックス注射をするという順番ならば、空白期間を設ける必要はありません。
この場合は同日でも治療が可能ですので、同じクリニックで施術を受けるのならばスムーズですし、2回目以降の施術のスケジュール調整がしやすいでしょう。

ボトックス注射と脱毛に興味がある人はクリニックに相談を

ボトックス注射と脱毛に興味がある人はクリニックに相談を
脱毛が先であれば問題はありませんが、諸事情でボトックス注射を受けたあとに脱毛をする場合、必要な空白期間は大体1~2週間です。
ただし、この期間は一般的な目安であり、実際に脱毛を行うサロンやクリニックによって基準が異なっている場合があります。
脱毛後にボトックス注射をする場合には、施術を受けたサロンやクリニックで行うのであれば特に空白期間を気にしなくてもいいでしょう。
しかし、異なるところで施術を受けるときは、ボトックス注射後に脱毛を行う予定のサロンやクリニックで施術のタイミングについても相談しましょう。

ボトックス注射自体は数カ月に1回というペースですし、脱毛のあとならば重複しても問題ないため比較的安心です。
しかし、脱毛は毛周期に合わせて2カ月に1回のペースで施術を受けるため、場合によってはボトックス注射とタイミングが重なる可能性があります。
それぞれの施術をいつ受けたのかきちんと記録を取っておいて、それをもとに脱毛の施術をしてもらうサロンやクリニックに相談すると、ギリギリのタイミングで重複したり、空白期間に施術をしてしまったりするような失敗が無く、安心して施術を受けることができるでしょう。