ボトックス注射の料金相場は?クリニックや部位によって料金に差がでる理由は?

抗加齢学会専門医/麻酔科認定医
コッツフォード良枝:監修

公開日:2019/08/30 更新日:2021/08/16

女性人気の高い美容法であるボトックス注射。しわやたるみが目立ちにくくなる施術は、年齢を問わず多くの方から支持されています。一般的な整形手術と比べてリーズナブルで、メスを使わない手軽さも大きな魅力です。
そんなボトックス注射ですが、どんな薬剤が使われているのか、料金はどれくらいなのか、初めての方にはわからないことが多くあるでしょう。今回は、ボトックス注射の料金相場や、クリニックによる価格の違いについて解説いたします。

ボトックス注射とは?

ボトックス注射とは?

ボトックス注射とは、ボトックスと呼ばれる成分を注射することで、筋肉の動きによってできる「表情じわ」を目立ちにくくさせる施術です。
ボトックスは、ボツリヌス菌のボツリヌス毒素を抽出して作られた成分ですが、毒性が取り除かれているため、安全に施術を受けていただけます。
ボトックス注射の施術後、変化が見られ始めるのは2日後くらいからです。

また、施術により表情じわが目立ちにくくなる状態は、3~4カ月ほど続きます。
ボトックス注射の痕は、ほとんど目立ちません。

施術にはダウンタイムがなく、3時間後には通常のメイクをしていただけます。
このような手軽さも、人気の理由のひとつといえるでしょう。

そんなボトックス注射と同様にしわを目立たせなくなる美容法として、「ヒアルロン酸注入」が挙げられます。

ヒアルロン酸注入は、筋肉の動きにかかわらず目立つ深いしわや、ほうれい線などに用いられます。

ボトックス注射で期待できる効果

ボトックス注射で治療できる悩みは?
ボトックス注射は主に、筋肉の動きによってできる「表情じわ」に対して行われる美容法です。
ほかにも、下記のような効果が期待されます。
ここでは、ボトックス注射の施術を受けられる部位や、改善が期待できるお悩みについて解説いたします。

しわや小じわ

ボトックス注射は、お顔の表情筋の動きによって生じる眉間の縦じわ・額の横じわ・目尻の笑いじわなどに適した施術です。
これらの表情じわは、筋肉の動きの癖や、肌の衰えなどが原因で起こります。
ボトックス注射により筋肉の動きが抑えられると、気になるお顔のしわや小じわが目立ちにくくなります。

顔のエラ張り

顔のエラ張りとは、あごの両脇のラインが張り出して見える状態を指します。
原因として考えられるのは、発達しすぎた筋肉や、骨の形などです。
発達しすぎた筋肉が原因の場合、食べ物を噛むときに使う咬筋(こうきん)が関係しています。
ボトックス注射で咬筋の動きを抑えれば、エラの目立たない小顔に見せやすくなります。

顔のたるみ

お顔のリフトアップを目的として行われるボトックス注射は「ボトックスリフト」と呼ばれます。
ボトックスリフトは、お顔の広範囲の筋肉にボトックスを注入することで、たるみを目立ちにくくさせるのが特徴です。
表情じわだけでなく、エイジングによるたるみが気になるときも、ボトックス注射をご検討ください。

ふくらはぎ

スポーツでのトレーニングやハイヒールの着用などにより、ふくらはぎの筋肉が発達しすぎる場合があります。
このような筋肉の過剰な発達により、ふくらはぎが太く見える「ししゃも足」にお悩みの方が少なくありません。
ふくらはぎにボトックス注射を行うと、発達しすぎた筋肉が細くなることですっきりとした見た目になります。

ワキガ・多汗症

ボトックス注射は、ワキガや多汗症の治療にも用いられています。
汗を分泌するエクリン汗腺は、ストレスや精神的な刺激を受けたとき、交感神経が活発になることで発汗します。
ボトックス注射では、このエクリン汗腺の活動を抑制して、汗の量を抑えます。
メスを使用する治療よりも、気軽に施術を受けられるのが特徴です。

ボトックス注射は保険適用される?

ボトックス注射の料金は?
ボトックス注射を含む美容医療では、基本的に健康保険が適用されません。
施術は医療行為に該当するものの、全額が自己負担となることに留意しましょう。

例外として、顔周りにけいれんが起こる「眼瞼けいれん」や「片側顔面けいれん」、大量の発汗で日常生活に支障をきたす「原発性腋窩多汗症」などが挙げられます。
生活の質(QOL)の低下につながるこれらの症状がある場合、ボトックス注射が保険適用となる可能性があるため、医療機関へご相談ください。

保険適用外となるボトックス注射の料金は、薬剤の種類や注射する部位により異なります。
たとえば、眉間・額・目尻など顔の施術であれば、料金相場は8,000円~と比較的リーズナブルになります。
一方で、ふくらはぎやわきの施術では、料金相場が数万円以上となり、より高額になる傾向にあります。

ボトックス注射の料金相場

ボトックス注射にかかる料金相場
上述した通り、ボトックス注射は薬剤や注射する部位によって金額が異なります。
ここでは注射部位ごとの一般的な費用相場をご紹介します。

〇目尻 8,000円~50,000円程度
〇眉間 8,000円~50,000円程度
〇額  8,000円~50,000円程度
〇顔のエラ(両側) 25,000円~100,000円程度
〇顔全体 50,000円~100,000円程度
〇口元 10,000円~50,000円程度
〇ふくらはぎ(両脚) 50,000円~150,000円程度
〇ワキガ・多汗症 25,000円~60,000円程度
※ワキガや多汗症の場合、特定の条件において保険適用となる場合があります。

上記の料金相場はあくまで目安です。
美容医療でのボトックス注射は、保険適用外となり、病院やクリニックによって料金設定が異なります。

ボトックス注射の料金に差が出る理由とは?

ボトックス注射の料金に差が出るのはなぜ?
保険適用外の治療は、保険適用のように一律の料金設定でなく、医療機関ごとに料金設定が異なります。
しかし、なぜ病院やクリニックによって、料金に大きな差が出るのでしょうか。
ここでは、ボトックス注射の料金設定についてお伝えします。

薬剤の種類による料金の差

ボトックス注射で使用される薬剤には、いくつかの種類があります。
日本国内では、厚生労働省の認可を受けている米国アラガン社の「ボトックス(BOTOX)」が一般的によく知られています。
ここでは、多くの医療機関で用いられている、代表的なボトックス注射の薬剤をご紹介します。

アラガン社「ボトックス ビスタ(BOTOX VISTA)」

アラガン社はアメリカ合衆国の会社です。
現地では、1999年頃から美容目的でのボトックス注射の施術が行われています。
アラガン社の製品は、原産地で徹底的な品質管理のもと製造され、高品質な状態で日本に輸入されています。
FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を得ています。

「ボトックス ビスタ」は国内で唯一の承認薬であり、安全性の高さから信頼されている薬剤です。
その一方で、施術の料金は高くなる傾向にあります。
なお、アラガン社の薬剤を用いたボトックス注射の持続期間は、3~4カ月が目安です。

関連リンク:新医薬品として承認された医薬品について(◆平成28年05月23日事務連絡)

関連リンク:ボトックスビスタ(R)患者様向けサイト|アラガン・ジャパン株式会社

メディトックス社「ニューロノックス(Neuronox)」

ニューロノックスは美容先進国の韓国で誕生した後発医薬品(ジェネリック)です。
KFDA(韓国食品医薬局)の承認を得ております。
KFDAの承認基準にかんしてはアメリカのFDAと同等です。

メリットとしてはジェネリック医薬品なので、ボトックスビスタよりも安価であるという点です。

メルツ社「ゼオミン(XEOMIN)」

メルツ社はドイツの会社です。
製品の「ゼミオン」は2011年の発売以来、世界的に普及している薬剤のひとつとして知られています。

通常、ボツリヌストキシン製剤は体内に取り込まれると抗体ができるため、一定の期間を経ると効果が薄れてきます。
それに対して「ゼミオン」は、抗体が作られても効果が長持ちするよう、ボトックスの欠点をふまえて開発された薬剤なのです。

「ゼミオン」のボトックス注射の効果は、3カ月~半年ほど持続するといわれます。
製品は品質が高く、施術の料金は高額に設定される傾向にあります。

その他のボツリヌストキシン製剤

各種メーカーから発売されているボツリヌストキシン製剤は、アラガン社やメディトックス社と比較して価格が安い傾向にあります。
同じ有効成分を含み、同等の効果が認められているものの、安い料金でボトックス注射の施術を受けられるのがメリットです。

ただし、薬剤の品質や安全性の高さを重視するのであれば、アラガン社やメディトックス社の薬剤を使用したボトックス注射をおすすめします。
信頼できるメーカーが製造し、安全に輸送された製品と比べたうえでご検討ください。

注入量・施術部位による料金の差

ボトックス注射は、施術部位により注入量が異なります。
注入量は「単位」で表され、基本的には広範囲に注入するほど、単位もより大きくなります。
このように、使用する薬剤の量に違いがあるため、施術部位によって料金に差が出るのです。

また、眉間・額・目尻のボトックス注射は、多くの方が施術を希望することから価格競争が起こり、割安な料金で利用しやすいといえます。
複数の病院やクリニックの料金を比較し、適正価格でかつお得な料金の医療サービスを探してみましょう。

立地による料金の差

同じ薬剤を使用した施術や、同じ部位への施術でも、医療機関によりボトックス注射の料金に差が出る場合があります。
このようなケースでは、クリニックの立地が料金に影響を与えている可能性が考えられるでしょう。

病院やクリニックの立地によっては、都心部や駅から近い便利な物件に入居することで、より多くの経費がかかっています。
患者さまにとって利便性が高い立地は、メリットも大きいといえますが、その分料金に差が出ることもあるのです。

美容クリニックを選ぶポイントは?

美容クリニックを選ぶポイントは?
ボトックス注射の施術を受けるとき、美容クリニックはどのように選ぶべきでしょうか。
クリニックの選び方で迷ったら以下のポイントを参考にご検討ください。

①薬剤の種類と効果の持続期間

ボトックス注射は、美容クリニックによって使用する薬剤の種類が異なります。
薬剤にもよりますが、効果が持続する期間の目安は3~4カ月です。
薬剤の種類は、安心して施術を受けられるか、どれくらいの頻度で通院するべきかにもかかわります。
事前に美容クリニックのWebサイトやカウンセリングで確認しておきましょう。

②料金

ボトックス注射は、体内に抗体ができると効果が薄れてきます。
持続させるためには、定期的に施術を受ける必要があります。
美容クリニックでは、期待した効果を実感でき、かつ通い続けやすい料金設定であるのが理想です。
適正価格のなかで負担を抑え、安心して施術を受けやすい美容クリニックをお探しください。

ボトックス注射の料金相場は?まとめ

まとめ
ボトックス注射の料金相場についてご紹介しました。

ボトックス注射は、筋肉の動きによってできる「表情じわ」だけでなく、顔のエラやふくらはぎの張り、ワキガ・多汗症の治療などに幅広く用いられています。
代表的な薬剤であるアラガン社の「ボトックス ビスタ」は、厚生労働省の認可を受けており、安全性の高さから信頼されているのが特徴です。

また、美容目的で行われる顔周りのボトックス注射は、お得な料金で施術を受けられる場合があるため、複数のクリニックを比較してみましょう。
ダウンタイムがなく、料金もほかの施術と比べてリーズナブルであるため、気軽に受けられる美容法として人気があります。
ぜひ信頼できる禅クリニックでボトックス注射をご利用ください。