近年、美容に対する意識が若者を中心に広がり、女性はもちろん男性でも、脱毛をする人が増えてきました。そうした背景もあり、脱毛のためのさまざまな技術や方法が生み出されています。しかし、脱毛の方法が増えると、今度は「自分にはどんな方法が向いているのだろう」「最も効果が高い脱毛法とは?」と考える人も増えてくるものです。そこで今回は、脱毛の種類とそれぞれのメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。
脱毛の種類とそれぞれのメリット・デメリット
まずは一般的な脱毛方法の種類と、それぞれのメリット・デメリットについて見て行きましょう。
カミソリで剃る
ムダ毛処理の定番と言えば、カミソリを使った脱毛と言えます。現在、日常的にカミソリを利用して脱毛を行っているという人も少なくないでしょう。
カミソリを使うメリットは、その手軽さです。
カミソリそのものが非常に安価なアイテムですし、肌に当てて滑らせるだけで毛の処理ができるため、作業がとても簡単。
広い範囲を一気に処理するのに向いています。最近ではカミソリ自体に潤滑成分を含ませて、ボディーソープなどを用意する必要のないものや、色々な箇所に使えるようにヘッドが回転するものなど、その技術も非常に向上してきています。
一方で、カミソリを使うとどうしても肌への負担が大きくなってしまいます。
一度の往復ですべての毛を処理することは難しいものですから、なんども繰り返し刃を当てることになり、肌へのダメージも大きくなってしまうのです。
また毛を切ることによって、毛の断面がむき出しになり、それが剃り跡として目立ってしまうこともあります。
それを解消するために深剃りをして、ますます肌を痛めてしまうということもあるでしょう。
またあくまでも表面を剃っているだけなので、しばらくするとすぐに毛が生えてきてしまい、定期的に何度も作業しなければならないのが、カミソリのデメリットとなっています。
毛抜きで抜く
お金を掛けず、自宅でも手軽に出来るという点で、カミソリ以外にも毛抜きを使って脱毛している人は少なくないのではないでしょうか。
一本一本毛を抜いていかなければいけないため、作業に手間と時間、あと少々の痛みを伴いますが、剃るよりも効果時間が長く、一度行えば比較的長い期間、毛のない状態の肌を維持できるのが強みです。
しかし一方で、毛を無理矢理抜くことによる肌へのダメージも無視できません。
毛穴から毛を抜くことで、毛穴が通常よりも大きく開いた状態になり、そこから雑菌などが入り込むなどして、毛穴部分が赤くなってしまったりすることも。
また毛が皮膚の下に埋まってしまい、ブツブツと黒い点が皮膚に残ってしまう埋没毛ができやすくなるというデメリットもあります。
脱毛ワックスを使う
日本よりも海外で有名な脱毛方法の一つが、脱毛ワックスを用いた脱毛です。
ワックスという液体を肌に塗り、それが固まったところで一気に剥がし、毛を毛根から抜き去ることで脱毛を行います。
毛を毛根から抜き取っているため、次に新しい毛が生えてくるまでの時間が長く、およそ3週間程度は効果を持続させることができます。
また毛を切っているわけではないので、新しく生えてくる毛も細くやわらか。生えはじめのチクチクした感覚が不快という方にも向いているでしょう。
カミソリを使うのが難しかったり危険な、VIOゾーンにも使うことができ、産毛から硬い毛まで、あらゆる種類の毛に対応することが可能です。
しかしあくまで毛を抜いているだけですので、永続的に効果が続くわけではなく、定期的な施術は行わなければなりません。
また抜く際に、ワックスがしっかりと毛を捉えられるように、事前に毛を伸ばしておかなければいけないというのもネックになるでしょう。
普段見えないところならまだしも、腕や足などは1mmでも伸ばしたくないという人が多いはずです。
また毛を一気に引き抜きますので、一瞬ではありますがそれなりの痛みも覚悟しなければなりません。
術後しばらくは赤みが出ることもあります。クリームやジェルなどのアフターケアもしっかりと行っていかなければなりません。
除毛クリームを使う
簡単でかつコストパフォーマンスにも優れているアイテムとして、除毛クリームの人気が最近上がってきています。アルカリ性の薬剤を含んだクリームを肌に塗ることで、その成分が毛のタンパク質に作用し、毛を溶かすことで脱毛を行う方法です。
除毛クリームは肌の表面だけでなく、毛穴の中まで浸透して毛を溶かしてくれるため、カミソリを使った脱毛よりも美しい仕上がりになるのが魅力です。また広い範囲を一気に脱毛したり、背中などの手が届きにくい箇所でも脱毛ができるため、全身の脱毛に効果的というメリットがあります。
しかし、薬剤を使用するため、肌の弱い人などは利用することができません。また毛の根元から溶かしているわけではありませんので、時間が経てば必ず毛は生えてきてしまいますので、定期的な処理も必要になるでしょう。
一見すると永久脱毛をしているように感じるかもしれませんが、効果は一時的なものですので、過信することはできないのです。
市販の脱毛器を使う
光を使ったフラッシュで毛を焼き切る脱毛器は家電量販店などでも市販されており、それを用いた脱毛を行うのも人気の手法の一つです。
エステサロンなどでも使われている機械になりますので、自宅でそれらの処置ができるのは、費用的な負担はもちろん、移動や予約の手間も大きく軽減させることができるでしょう。
またカミソリなども必要としませんので、肌へのダメージも少なく、痛みもほとんどありません。
何より自宅でできるという点で、恥ずかしさもありませんから、気軽に始めやすいというのがメリットですね。
一方で、背中などの手が届かない部分は作業がしづらく、いわゆる永久脱毛と聞いてイメージするような、一切の毛が生えてこないという状態を作り出せるわけではありません。
また機械そのものも非常に高価なアイテムとなっていますので、狭い範囲の脱毛を行うためだけであるならば、エステサロンに行った方が逆に安く仕上げることもあります。
定期的に、かつ広範囲の処理をしたい場合の選択肢として考えた方が良いでしょう。
最近のおすすめ脱毛方法はこれ!
さまざまな脱毛方法の種類や、そのメリット・デメリットを解説してきましたが、それぞれ手軽さはあるが効果が低かったり、逆に効果はあるものの手間や使える人を選ぶものがあったりと、なかなか脱毛への道は険しいということが分かってもらえたのではないでしょうか。
さらにどの方法に関しても、一時的な処理はできても、永続的な効果を見込むことができないのが最大のデメリットに感じたと思います。
そうした中で最近注目を集めているのが、医療レーザー脱毛という方法です。
医療レーザー脱毛とは、毛と毛根の色素(メラニン)に反応し、毛根周囲にレーザーの熱エネルギーを集める事により、毛根を一瞬で破壊する脱毛方法のことです。
レーザーと聞くと少々怖い感じがするかもしれませんが、黒い物質だけを破壊するレーザーの波長なので、表皮や周辺組織を破壊することなく治療する事が出来ます。
医療レーザー脱毛のメリット
医療脱毛は高出力のレーザーを使用した脱毛方法のため、医師免許を持った医師が在籍しているクリニックでしか利用することができません。
その分その効果は非常に高く、1回あたりの脱毛効果はもちろん、永久脱毛として毛が生えてこなくなることも目指せるのが最大の特徴です。
医療レーザー脱毛のデメリット
効果が高い反面、施術にかかる費用は比較的高価なものになっていることが多く、またレーザーによって毛根を焼き切ることから、それなりに痛みを伴う治療になるということを覚えておきましょう。
また施術により、肌の赤みやひりひり、硬毛化といった副作用が出るケースもあるため、事前にしっかりと説明を聞いたり、医師に相談をするようにしてください。
脱毛するなら医療脱毛?
脱毛を行うすべての人にとって、そのゴールとなるのは、新しい毛が生えてこない永久脱毛の状態だと思います。その状態を目指した際、候補に挙がってくるのが先ほど紹介した医療レーザー脱毛とエステ脱毛の2種類です。ここからは、医療とエステ、それぞれの脱毛の違いについて解説していきます。
医療レーザー脱毛とエステ脱毛の違いは医師の資格の有無
医療レーザー脱毛は、非常に強力なレーザーを用いますので、医師免許を持った医師が在籍している医療機関でのみ施術が可能な脱毛方法になります。
美容と聞くとあまりイメージしにくいかもしれませんが、大枠で見れば内科や外科と同じ、医療の一ジャンルであるということを覚えておきましょう。
対してエステサロンで行うエステ脱毛は、強力なレーザーを使えない代わりに、医療従事者ではないエステティシャンが施術を行うことが可能になっています。
もちろんサロン毎に研修などを行ってはいるでしょうが、そこに資格などは存在せず、どちらかと言うとエステティシャンの腕やセンスに任せる側面が強いと言えますね。
医療レーザー脱毛とエステ脱毛の施術方法はどう違うか
先ほども解説した通り、医療レーザー脱毛を行うクリニックには、医師が常駐しており、カウンセリングや実際のレーザー照射の際などにも医師が立ち会ってくれます。
もし万が一レーザーが肌に合わず、トラブルが起きたとしても、医師がすぐにケアをしてくれる環境があれば安心ですね。
エステサロンの場合には医師が在籍しておらず、カウンセリングや施術もエステティシャンやカウンセラーという職種の人が行います。
経験豊富な人であれば、医師に負けないくらいの情報を持っているかもしれませんが、そこにはやはりプロと素人の差があり、医療としての観点から診断を下すことはできません。
医療脱毛とエステ脱毛の効果の違いは?
医療レーザー脱毛では、毛根そのものを焼き切り、毛が生えてくる仕組みそのものを破壊するため、永続的な効果を期待することができます。
対してエステ脱毛の場合、表面に出ている毛を無くすことはできますが、毛根は生きた状態になっていますので、時間経過と共に再び毛が生えてきてしまいます。
医療レーザー脱毛も一回だけで終わるわけではありませんが、最終的な効果の高さでエステ脱毛に後れを取ることはないでしょう。
医療レーザー脱毛とエステ脱毛にかかる期間の違い
医療レーザー脱毛では強力なレーザーを使うため、脱毛の効果が高く、それに伴い脱毛完了までに掛かる期間が短くなる傾向があります。
対してエステサロンでは、強力なレーザー機器を使用することができませんので、どうしても脱毛効果が低くなり、満足の行く結果に落ち着くまで何度も通わなければならないケースが多くなります。
医療レーザー脱毛であれば、5回程度の施術で完了するのに対し、エステ脱毛の場合は10回以上の施術が必要なところもあります。
医療レーザー脱毛とエステ脱毛の費用の違い
扱う機材や必要な知識、技術の観点から、1回あたりの施術金額は医療レーザー脱毛の方が高額になりやすいです。
また、医療レーザー脱毛を行うのはあくまでも医療機関であるため、割引キャンペーンなどが行われることもあまりないでしょう。
しかし、先ほども解説した通り、エステ脱毛は結果を出すまでに多くの期間と施術回数が必要になりますので、最終的に掛かる費用で見れば、医療レーザー脱毛の方が安くなることもあります。
最終的にどちらの方が良いのか?
毛を根元から退治して、永久脱毛を目指すのであれば医療レーザー脱毛でなければなりません。
もちろん、エステサロンには医療行為とはまた違ったリラクゼーション効果やスキンケアなどもありますので、どちらが勝っているというものではありませんが、脱毛の効果ということに焦点を絞った場合は、医療レーザー脱毛の方が良いと言えるでしょう。
まとめ
脱毛にはさまざまな種類があり、それによって効果性や費用にも大きなバラつきがあります。
しかし、永久脱毛を実現したいと言うことであれば、現在では医療レーザー脱毛を用いる以外の方法はありません。
医療レーザー脱毛は決して安価なものではありませんが、確かな効果を期待できるものですので、色んな脱毛方法を試してみたけど効果を感じられなかった。
どうせやるならとことんやりたい。そんな想いの強い方は、ぜひ医療レーザー脱毛を検討してみて下さい。