肌のふくらみやリフトアップ効果に期待できるヒアルロン酸注射は、シワ・たるみの改善やプチ整形に使われています。
身体の中にある成分を使用しているので、アレルギーなどの副作用のリスクはほぼありません。
しかし、打ちすぎによる肌の腫れや痛みなどデメリットが心配な方も多いのでは。
ここでは、シワ改善やプチ整形に有効!ヒアルロン酸注射の効果や副作用とは?費用は?について徹底解説します。
目次
リフトアップ効果で肌が若返る!ヒアルロン酸注射とは?
ヒアルロン酸というと、化粧品などにも含まれておりお肌にいいイメージがありますよね。
しかし、実際にどのような成分なのか詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
ヒアルロン酸は人の体内に元々あるたんぱく質の一種で、水分を保持する役割があります。
その保水力はなんと1グラムあたり6リットル。
ヒアルロン酸が多い皮膚には十分に水分が保たれるので、ハリと潤いのある若々しいお肌となるのです。
しかし、この成分は年齢とともに失われていってしまうので、肌の弾力がなくなり、シワやたるみが形成されていくこととなります。
そこで、ほうれい線や小じわなどに直接ヒアルロン酸を注入し、肌のハリを取り戻すために行われるのがヒアルロン酸注射です。
対処療法ではありますが、肌を切る必要がないので、治療にかかる時間は5~10分程度と短く手軽に行えます。
美容クリニックのヒアルロン酸
美容整形で用いるヒアルロン酸は、市販の化粧品などに比べて粘度が高いものを利用するため、十分なふくらみを形成することができます。
日本国内で認可を受けているアラガン社製の「ジュビダームビスタ」であれば、まず心配はいらないでしょう。
美容整形外科がどのブランドのヒアルロン酸を用いているのかをチェックし、粘度が十分であるかを確認することで失敗のリスクを低減させられます。
また、鼻やあご、涙袋、唇などのプチ整形としてもヒアルロン酸が用いられているのはご存知でしょうか。
粘度が高く硬めのヒアルロン酸を注入し、マッサージしながら形成することで、肌を切る手術を行わずに理想のフェイスラインを手に入れることができるのです。
鼻のプチ整形で用いられるヒアルロン酸は、AESTURA社製の「クレヴィエル」が代表的。
高濃度かつ高密度で、持続期間は1年程度と長くなっています。
最近では、3Dのように顔を立体的に盛り上げるヒアルロン酸注射も登場しており、こめかみと頬に注入することでシャープな輪郭と立体的なフェイスラインを形成できます。
これに用いられるヒアルロン酸がアラガン社製の「ボリューマXC」で、持続期間は2年間と長いのが特徴的。
ヒアルロン酸は肌にうるおいをもたらすだけでなく、関節のクッションとしての役割も果たしています。
年を重ねるとともにひざや肩の関節が痛んでくることはよくありますが、そのような場合に患部へヒアルロン酸注射を行うと、すぐに痛みが治まりスムーズに動かせるようになります。
ハリとうるおいのあるお肌を取り戻せるだけでなく、美しいフェイスラインを手に入れたり、つらい関節痛をやわらげたりと、ヒアルロン酸注射は様々な効果を発揮するのです。
ヒアルロン酸注射の流れ・痛み
ヒアルロン酸注射を行う場合、カウンセラーや医師によるカウンセリングを受けることになります。
どの場所をどのように改善したいのか希望を伝え、認識をすり合わせていきます。
次に、麻酔クリームを塗ります。
そもそも、ヒアルロン酸注射の成分自体に「リトカイン」という麻酔が含まれており、注射針も痛みを軽減させて内出血を防ぐために針先を丸くしている「カニューラ」を用いますので、個人差はありますが痛みはほとんどありません。
しかし、痛みを最小限に抑えるためにも麻酔クリームを施術部分に塗り、サランラップを乗せて20分ほど浸透させます。
これにより、注射針の痛みも注入時の痛みもほとんど感じられなくなるのでご安心ください。
どうしても痛みが怖いという方は、笑気ガス麻酔と呼ばれる吸入型の麻酔を使用する場合もあります。鎮痛鎮静効果があり、リラックスした状態で施術を受けることが可能になるので、痛みが心配な方は医師に相談してみてください。
なお、麻酔クリームや笑気ガス麻酔はオプション料金が設定されているクリニックもあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
そして、ヒアルロン酸注射で患部に成分を注入していきます。
施術範囲にもよりますが、5~10分程度で完了するのが一般的。鼻やあごのプチ整形として、硬めのヒアルロン酸を注入した場合は、マッサージを行い理想的な形へ形成していきます。
ヒアルロン酸注射が終わったら、すぐにお帰りいただけます。
注射跡も目立たないですし、その場でお化粧をして帰ることも可能です。
ヒアルロン酸注射の効果・メリット
ヒアルロン酸はもともと体内にある成分ですので、副作用が生じるリスクがほぼなく安心です。
お肌にメスを入れることもないので、施術時間が短く手軽に行えるのもメリットでしょう。
シワやたるみなどで凹んでいる箇所に、直接ヒアルロン酸を注入してクッションを作り上げるので、施術した瞬間からお肌にみずみずしいハリが生まれます。
ほうれい線や眉間のシワ、額の横シワ、マリオネットライン、ゴルゴ線など、表情を作っていない時にも深く刻まれてしまっているシワは、即効性のあるヒアルロン酸注射がとくに効果的と言えるでしょう。
老けた印象を与えてしまうシワが目立たなくなり、若々しいお肌にすることができます。
目の下のクマは、お肌のたるみが原因となる場合があります。
皮膚がたるみくぼんでしまい、影が生じることでクマになってしまうのです。
これを解消するためにもヒアルロン酸注射が効果的です。
お肌のくぼみをふっくらとさせますので、目元を明るく若々しい印象にすることが可能です。
鼻やあごにヒアルロン酸を注入し、美しいフェイスラインにすることも可能。
プロテーゼのように固形物を入れるわけではないので、異物感も少なく自然な仕上がりになります。
なお、ヒアルロン酸はプロテーゼとは異なり時間の経過とともに体内に吸収されていきますので、定期的なメンテナンスが必要になります。
また、柔らかいヒアルロン酸を注入し、涙袋やぷっくりとした唇を作り上げ、女性的な魅力を引き上げるのにも効果があります。
ひざや肩などの関節痛にもヒアルロン酸は効果があります。
四十肩・五十肩で肩があがらずお悩みの方でも、ヒアルロン酸を注入することでスムーズに動かせるようになります。
部位によって粘度の異なる最適なヒアルロン酸を用いるので、安心して施術を受けることができます。
ヒアルロン酸注射では、ヒアルロン酸成分の入ったシリンジを1度で使い切るケースは少ないです。
そのため、残ったヒアルロン酸をボトルキープすることで、最新再注入できるクリニックもあります。
再注入を検討している方は、ボトルキープできるか医師に相談してみるとよいでしょう。
ヒアルロン酸注射の持続期間
ヒアルロン酸注射は施術後すぐに効果があらわれますが、成分が徐々に体内に吸収されていきますので、持続期間は半年程度です。
メーカーや種類、注入する場所によっても持続期間が異なります。
また、ヒアルロン酸の吸収は個人差が大きく、代謝がいいと体内に吸収されるスピードは速くなる傾向があります。
ふくらみが薄れてきて、効果が物足りなくなったら定期的にヒアルロン酸注射を受けるという方が多いようです。
定期的にヒアルロン酸を注入すると、前回注入した成分が残っていることがあるため、持続期間も長くなる可能性があります。
なお、ヒアルロン酸注射は長期間定期的に受けたとしても、お肌へのダメージは一切ないのでご安心ください。
ヒアルロン酸注射に適した部位
ヒアルロン酸注射は以下の部位で効果を発揮します。
シワ全般
額のシワ、眉間のシワ、こめかみ、マリオネットライン、ゴルゴ線
たるみ全般
ほうれい線、頬、目の下
クマ
目の下
フェイスラインの形成
鼻、あご
ふくらみ
涙袋、唇
関節
ひざ、肩(四十肩・五十肩)
ヒアルロン酸注射の副作用・デメリット
ヒアルロン酸はもともと人の身体にある成分なので、アレルギーなどの副作用はほぼ発生しません。
しかし、鼻やあごにヒアルロン酸を注入し、マッサージして形成するさいに毛細血管が傷つき内出血が生じてしまうリスクはあります。
注射を刺した箇所で内出血がおきたり、腫れが生じたりした場合は、2日間~1週間程度でおさまります。
コンシーラーや化粧でも目立たないようカバーできる程度なので、ご安心ください。
また、目の周りには膨大な神経や血管が走っているので、誤って動脈に注射針を刺してしまうと血栓ができ、失明に陥ってしまうというリスクも否めません。
極めてまれなケースではありますが、そのような事態を避けるためには、経験豊かで顔の血管や神経にも詳しい医者を選ぶことをおすすめします。
鼻やあごにヒアルロン酸を注入した場合は、強い力を入れることによってゆがみが生じてしまいます。
頬杖をついたりうつ伏せになったりと、過度な力がかからないよう注意してください。
万が一ヒアルロン酸が均一に注入されず顔に凹凸が生じてしまったり、鼻やあごのラインが崩れてしまったりという場合でも、ヒアルロン酸を溶かす「ヒアルロニダーゼ」を用いることで元の状態に戻すことができるので安心です。
また、何度もヒアルロン酸を注射することで肌にダメージが生じるのではと心配になるかもしれませんが、そのようなことは一切ありません。
注射のしすぎで精神がおかしくなるということも一切ありませんが、病みつきになってヒアルロン酸注射を打ちすぎるという依存症は生じてしまう可能性があります。
あまりにも頻繁に施術を受けすぎると、顔がふくれあがり違和感のある見た目になってしまいます。
施術の適正回数は半年から1年に1回程度なので、頻度が高くなりすぎていたらしっかりとストップをかけてくれる医師や看護師に診てもらうことが望ましいです。
ヒアルロン酸注射が受けられない人
ヒアルロン酸注射はアレルギーや副作用が少なく安全ですので、基本的には誰でも受けることができます。
ただし、皮膚に炎症のある方は注射の影響が出てしまう可能性があるので、医師にしっかりと相談して判断を仰ぎましょう。
ヒアルロン酸注射の費用
安価なもので1万円程度から、ボリューマCXのような最新のもので10万円程度と、ヒアルロン酸注射の費用はヒアルロン酸のメーカーや施術範囲によって幅広い相場となっています。
安いヒアルロン酸は、韓国製メーカーなどやや信ぴょう性にかけるものを使用している可能性があるので、どこのメーカーであるかは事前に確認するようにしておきましょう。
アラガン社など信頼性の高いメーカーを利用しているにも関わらず料金設定が安いという場合は、大量仕入れにより単価を下げているか、新規顧客獲得のキャンペーン価格として設定されている可能性があります。
また、中にはヒアルロン酸を生理食塩水で薄めて安く提供している悪質なクリニックもあるそうです。
そのような場合は、身体に影響はないものの効果が薄まってしまいますので、信頼できるクリニックを選ぶことが重要になります。
【Q&A】ヒアルロン酸注射でよくある質問
Q.ヒアルロン酸注射にはどのような効果がありますか?
A.ヒアルロン酸は人の体内にあるたんぱく質の一種で、保水力のある成分です。シワやたるみで凹んだ肌に注入することで、内側からふっくらとさせる効果があり、若々しい印象を与えることが期待できます。
鼻やあごにヒアルロン酸を注入することで、理想的なフェイスラインを形成することも可能です。関節に注入するとヒアルロン酸がクッションになるので、ひざや肩の痛みを和らげる効果もあります。
Q.痛みや副作用はありますか?
A.ヒアルロン酸自体にリトカインという麻酔成分が含まれており、麻酔クリームを肌に塗るので痛みはほとんどありません。
副作用も、もともと身体にある成分なのでアレルギーなどの心配がありません。ただし、注射をした箇所や形成のためにマッサージした部分が内出血を起こしてしまう可能性はあります。その場合、約2日~1週間でおさまり、お化粧でも十分カバーできる程度です。
Q.1回の治療で効果は現れますか?
A.ヒアルロン酸注射を行った瞬間に効果を実感いただけます。
Q.効果は長持ちしますか?
A.ヒアルロン酸の種類や注入部位によっても異なりますが、約半年で体内に吸収されていきます。
Q.治療後の日常生活に制限はありますか?
A.とくにありませんが、治療当日は激しい運動や身体を温める行為は控えることをおすすめします。洗顔や化粧は当日から行えます。
シワの改善やプチ整形にはヒアルロン酸注射が最適
人の体内に含まれる成分を用いるヒアルロン酸注射は、副作用がほとんどなく安全です。
ほうれい線や眉間のシワなど、深く刻まれたシワも目立たなくなり、ハリとうるおいのある若々しい肌に改善できます。
鼻やあごに注入すれば、立体感のある理想的な顔立ちになるでしょう。
万が一仕上がりに満足いかなかったとしても、ヒアルロン酸を溶かす成分を注入すれば元の状態に戻るので、リスクも限りなく低いです。
持続期間は半年程度ですが、定期的に注射しても肌へのダメージは一切ないので、手軽に行えると言えます。
シワやたるみ、フェイスラインにお悩みの方は、ヒアルロン酸注射を検討してみてはいかがでしょうか。