薄毛予防

枕につく抜け毛、20本以上で危険信号!今すぐ確認してください

監修者 阿部有寛(院長)

 

朝起きて、枕についた髪の毛の量に驚いたことはありますか?
枕に抜け毛がついていると「このままハゲてしまったらどうしよう」と不安に思うかもしれませんが、すぐに焦る必要はありません。

人は毎日50~100本程度の髪の毛が自然に抜けています。これを自然脱毛と言い、薄毛になってしまう抜け毛ではなく、成長を終えて老いた髪が自然に脱毛された可能性が考えられます。

しかしながら、枕につく抜け毛の量や頻度によっては、AGA(男性型脱毛症)などの脱毛症が発症しており、ヘアサイクルが乱れて異常な抜け毛が起きている可能性があります。

このような抜け毛はどんどん進行してしまう可能性が高いので、早めに対処を行うことが重要です。

この記事では、枕についた抜け毛の原因を解説し、その対策方法をご紹介していきます!

枕につく抜け毛のボーダーラインは20本!それを超えると危険信号です

毎日枕に20本以上の髪の毛が落ちている場合や、今まで枕に抜け毛がついていなかったのに急に本数が増えた方は異常な抜け毛が起きている可能性が高いです。

人にはヘアサイクル(毛周期)というものがあり、髪の毛が成長と退行を繰り返し生え変わっています。そのため、薄毛ではない健康な人でも毎日50~100本ほどの髪が自然に抜けていると言われています。

しかし、髪の毛が自然に抜ける場面は、枕元だけではありません。特に洗髪の際に髪が一番多く抜けると言われており、ドライヤーやブラッシングの際なども老いた髪が自然と抜けていきます。

日常生活を送る上で、他のタイミングでも髪の毛が抜けることを想定すると、枕につく抜け毛の量だけで毎日20本以上抜けている場合は髪の毛の危険信号かもしれません。

 

抜け毛の見え方チェック

髪が短い方と長い方でも抜け毛量の見え方は変わってきます。
下記の表はショートヘア(約12㎝)の方を参考に本数別の抜け毛量を表したものです。ロングヘアの方は、自分の髪の長さに合わせて2倍、3倍の量をイメージしながら照らし合わせてみてください。


※参考:「ヘアケアの化学」
※参考:「男性型脱毛症と育毛有効成分」

 

枕抜け毛が起きる原因!4つのNG行動

枕につく抜け毛の原因には次の4つが挙げられます。ご自身が普段やってしまっているNG行動がないかをチェックしてみましょう。

 

髪が濡れたまま or 自然乾燥で寝ている

洗髪後、髪を乾かさずに寝てしまってはいませんか?特に男性は短髪の方が多いので、ついつい自然乾燥で済ませる方もいるでしょう。

しかし、髪が乾ききらないうちに寝てしまうと、湿気によって頭皮に雑菌が繁殖するため、痒みや赤み、フケ、ニオイといった頭皮環境の悪化が起こってしまいます。

頭皮環境の悪化は抜け毛に直結してしまうため、髪が濡れたまま寝るのはやめましょう。また、自然乾燥で乾けばいいと思っている方もいるかもしれませんがこちらもNGです。自然乾燥は完全に乾ききるまでに時間がかかり、雑菌の繁殖を促してしまいます。髪の短い方であっても、ドライヤーを必ず使用して髪を乾かすようにしましょう。

髪の毛の1番外側はキューティクルという組織があり、キューティクルには髪の毛が濡れると開いた状態になるという性質があります。

そのため、髪が濡れたまま寝てしまうとキューティクルは開きっぱなしの状態が続き、切れ毛やパサつきなどのダメージを受け、抜けやすいもろい髪になってしまう可能性があります。

 

寝具が清潔に保たれていない

シーツや枕カバーを最後に洗ったのはいつでしょうか?
夜中にかいた汗は枕やシーツに吸収されます。皮脂やフケなどの汚れも付着していくと、寝具は雑菌まみれになり頭皮へ悪影響を及ぼします。

頭皮環境の悪化は抜け毛が起きる原因となります。

雑菌を増やさないためには、枕カバーやシーツのこまめな交換をすることや除菌スプレーなどを活用することで、常に寝具を清潔に保つことが大切です。

 

朝シャン派、就寝前に洗髪をしていない

皆様は夜と朝、どちらに洗髪をしますか?
髪の毛の半分以上は、シャンプーをする際の摩擦で抜け落ちると言われています。そのため、就寝前に髪を洗っている方と洗っていない方では、起床時の抜け毛の本数に違いが出やすくなります。

また朝に洗髪をする、いわゆる朝シャンは、必要以上に頭皮の皮脂を落としてしまい、頭皮が紫外線ダメージを受けやすくなるので、抜け毛が気になっている方には注意が必要でしょう。

 

生活習慣が乱れている

生活習慣の乱れは健康に悪いだけではなく髪にも悪影響を与え、ヘアサイクルを乱して抜け毛を引き起こします。
偏った食事、睡眠不足運動不足タバコお酒の過剰摂取ストレスなど、生活習慣が乱れることによって髪や頭皮環境が悪化し、抜け毛に繋がってしまう可能性は大いにあります。

食事・睡眠・運動などの習慣は少しの意識で変えていくことができると思うので、抜け毛が気になっている方は1つでも意識して生活してみましょう。

 

AGAが進行している可能性

上記の4つのNG行動に心当たりがないにも関わらず、毎日20本以上の抜け毛が枕についている場合はAGAが進行している可能性が高いため、生活習慣を整えたりするだけでは抜け毛が改善されないことがほとんどです。

AGA(男性型脱毛症)が発症する原因は、遺伝や加齢に伴う男性ホルモンの変化が挙げられます。
一度発症してしまうと、生活習慣の改善や頭皮環境を悪化させない対策などのセルフケアを行うだけでは改善が見込めないため、薄毛治療の対応が可能なクリニックで治療を受ける必要があります。

薄毛治療が診療科目にあるクリニックには、頭皮や髪の毛に関する知識の豊富な医師が在籍しており、医師の診断を受けて薬を処方してもらうことができます。専門クリニックで抜け毛の治療をするのは少しハードルが高いと感じる方も多いかもしれませんが、無料カウンセリングなどを行っているクリニックもあります。

また、実店舗型だけではなく、オンラインで医師の診察から薬の処方までが受けられるオンライン型のクリニックも存在するので、人目を気にせず受診できます。
抜け毛が増えてハゲたくないという方は、是非早めに診療を受けて自分に合った対策を取っていきましょう!

※参考:Juntendo Medical Journal (jst.go.jp)

 

さいごに

枕につく抜け毛の原因と対策方法についてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか?
現状枕についた抜け毛が20本程度であれば、自然な抜け毛の可能性が高いのでさほど心配する必要はないと思います。しかし、以前よりも急激に抜け毛量が増えた方や抜け毛の頻度が非常に高い方は注意が必要です。

枕についてしまう抜け毛のNG行動をとっていないか今一度確認していただき、もしAGAの症状が見受けられる方は一度専門クリニックの診療を受けてみてくださいね。

抜け毛で落ち込む朝を迎えないように、早めの対策・改善をしていきましょう!

ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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