
「タバコが体に悪いことは知っているけれど、タバコを吸っているとハゲるって本当?」「タバコは好きだけど禿げてしまうのは嫌だ」とタバコは吸っていたいけど薄毛との関係性に不安になっている方は多いのではないでしょうか。
仕事のストレスを解消する手段や、喫煙所でのコミュニケーションとしてタバコを吸う方は多いですが、喫煙が原因で薄毛になってしまったら「あのときに禁煙しておけば良かった」と後悔しますよね。
結論からお伝えすると、タバコが直接的な原因として薄毛を引き起こすことはないですが、タバコに含まれるニコチンなどの毒素の作用や、血行不良などによって抜け毛や薄毛を加速させると言われています。
この記事では、タバコが頭皮や髪の毛に悪影響を与える理由と改善方法についてお話していきます。
現在タバコを吸っている方で薄毛に悩みを持っている方はぜひこの記事を参考にしていただけたらと思います。
タバコは薄毛を加速させます
一般的な薄毛のAGA(男性型脱毛症)は遺伝や男性ホルモンが原因で薄毛になっていきます。
そのため、生活習慣の乱れやストレス、不眠といった薄毛の原因になり得るようなことは、薄毛の原因ではなく薄毛を加速させる1つの要因と言えるでしょう。
同様に、タバコも薄毛を加速させる1つの要因です。
通常、健康な髪の毛は、毛根にある毛母細胞が血液から必要な栄養をもらうことで、太く丈夫に育ちますが、タバコに含まれる有害物質によって髪の成長は阻害されてしまいます。特にすでに薄毛の症状が出ている方は薄毛をさらに加速させてしまう可能性があるので、タバコはできる限り吸わないようにしていった方が良いでしょう。
タバコが髪に悪影響を及ぼす3つの理由
タバコは健康を害する恐れがあるということは多くの人が知っている事実ですが、薄毛を加速させる原因はどのようなところにあるのでしょうか?
タバコに含まれる多くの有害物質が血液に乗って全身に運ばれることで、頭皮や髪の毛に悪影響を及ぼすことで抜け毛を加速させていき、薄手に陥ってしまいます。
【タバコに含まれる成分によって起きる髪への悪影響】
・血行不良
・頭皮環境が悪化する
・ストレスが増大する
このようなことが起こると、薄毛や抜け毛が進行する可能性が高まります。ここでは、タバコが髪に悪影響を及ぼす理由について詳しく解説します。
ニコチンが血流を悪くする
「タバコに含まれるニコチンは健康に良くない」ということは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。ニコチンは健康に良くないだけではなく、頭皮や髪にも悪影響を与える物質です。
健康な髪は通常、毛根にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで、元気な髪の毛が生えます。この毛母細胞は、付近にある毛細血管の血液から、必要な栄養や酸素をもらうことで、正常な働きをして髪を健康に保っているのです。
しかし、タバコを吸うことでニコチンが体内に入ると筋肉を収縮させ、末梢血管が細くなります。こうして血液が流れる血管が細くなると、必要な栄養などが滞ってスムーズに運べなくなり、結果的に必要な栄養などが毛母細胞に届きにくくなり薄毛を加速させてしまうのです。
また、「紙タバコでなければ大丈夫」と思っている方も多いかもしれませんが、近年流行している加熱式タバコもタバコ葉を使用しているためニコチンを含みます。そのため、通常のタバコと同様に血流が悪くなることで薄毛や抜け毛を加速させてしまう可能性が高いと言えるでしょう。
タバコに含まれる毒素による頭皮環境の悪化
タバコには、ニコチン以外にも多くの毒素が含まれており、健康な髪の毛を育てる土台になる頭皮の環境を悪化させることで、薄毛を加速させる可能性があります。
タバコは、約5300種類以上の化学物質を含み、発がん性物質が約70種類あると言われています。
以下に、タバコに含まれる主な毒素の一部をまとめました。
・ニコチン
・タール
・一酸化炭素
・アスベスト
・アセトアルデヒド
・カドミウム
・ダイオキシンなど
ここに記載した有害物質はごく一部のもので、他にも多くの毒素が頭皮や髪の毛に悪影響を及ぼします。
特に、健康への影響が社会問題にもなった、アスベストやダイオキシンがタバコに含まれていると聞くと、驚く方も非常に多いと思います。
毒素の悪影響を受けると、乾燥やかゆみ、皮脂の異常な分泌などによって頭皮に炎症が起きる可能性が高まります。健康な畑でないと健康な食物が育たないように、健康な頭皮でないと健康な髪は育ちません。
頭皮環境を悪化させないためにもタバコは控えたほうが良いと言えるでしょう。
抗酸化物質の消耗によるストレスの増大
タバコ休憩のように、タバコでリフレッシュをしている方は多いと思うので、逆にストレスを増大させるという事実に驚かれた方は多いのではないでしょうか?
タバコを吸うと抗酸化物質を消耗するため、ストレスが増大するとされています。
タバコには、活性酸素が大量に含まれています。活性酸素は細菌やウイルスを抑えるといったような作用がありますが、増えすぎてしまうと正常な細胞や遺伝子を攻撃してしまいます。
この活性酸素の発生や働きを抑えるのが抗酸化物質です。しかし、タバコを吸うことで活性酸素が増えすぎてしまうと、抗酸化物質では抑えきれなくなり、酸化ストレスとなります。
酸化ストレスが増えると、髪の毛を産生する毛母細胞の働きが弱くなり、髪の毛が細くなったり、抜けやすくなったりしてしまい薄毛を加速させる危険性があります。
参考:活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
薄毛改善をしたい方が今すぐするべき2つのこと
タバコを吸うことで、頭皮に栄養や酸素が運ばれにくくなることや、毒素による頭皮環境の悪化、酸化ストレスで毛母細胞の働きが弱まるなど、髪の毛に対して大きな悪影響があることがわかりました。
このような結果から、薄毛になるのを防ぐには、まず「禁煙」が必要だということがわかります。その上で、既に薄毛になっている方が薄毛の改善をするためには、薄毛治療をすることが有効と言えるでしょう。
バランスの良い食事や充分な睡眠、ヘアケアなどで頭皮や髪の毛をいたわることはできますが、遺伝や男性ホルモンの影響を受けて薄毛になってしまうAGAにおいては、直接的に髪の毛を生やすことは期待できません。禁煙ができたからと言って髪がまた自然に生えてくるわけではないのです。
ここでは、薄毛を加速させないために、まずするべき禁煙についてと、薄毛改善のためにできることについて詳しくお話していきます。
ハゲたくないならまずは禁煙
抜け毛が増えることや薄毛が加速するのを防ぎたいのなら、第一に禁煙すべきでしょう。
また、今AGA治療などの薄毛治療をしているにも関わらず喫煙をされている方は、治療の効果を半減させてしまっている可能性が大いにあるので非常にもったいないです。
そうは言っても「タバコは、仕事のストレスを和らげてくれる」「喫煙所でのコミュニケーションが大切」など、禁煙できない理由はたくさんあると思います。しかし、このままタバコを吸い続けると、薄毛や抜け毛が加速してしまう可能性を上げてしまうばかりです。
いきなり完全に吸わなくするのは難しいかもしれませんが、タバコがこれだけ髪に良くないということがわかったと思うので、それを頭に入れたうえで少しずつ本数を減らせる努力をしていきましょう。
薄毛改善したいならAGA治療
禁煙をすることが第一のステップですが、禁煙をしただけではハゲている部分に髪が生えてきたり、抜け毛が治まって薄毛改善できるわけではありません。
薄毛の改善には、AGAなどの薄毛の根本的な原因である遺伝や男性ホルモンの部分にアプローチをする必要があります。こうした男性ホルモンにアプローチして薄毛改善ができるのがAGA治療です。
AGA治療は、男性型脱毛症に対して効果的な薬を使用することで、薄毛の原因になるホルモンを抑制し、抜け毛を抑えたり発毛を促進させたりすることが期待できるのです。
このように薄毛に対し直接的にアプローチできるのは、AGA治療のみです。
AGA治療は基本的に投薬治療がメインであり、お薬を毎日自分で服用・使用して治療をしていきます。注射治療や光治療、部分的な薄毛を改善する植毛治療(手術)などといった専門医によってしてもらう治療もありますが、高額且つ基本的にAGA治療薬の服用と並行して行うことが推奨されているため、まず始めるとしたらAGA治療薬での治療が良いでしょう。
オンラインで専門医の診療を受けて自宅にお薬が届くような手軽に始められるクリニックも多いので、タバコをやめて本気で薄毛を改善したいという方はまずAGA治療を始めてみましょう。
まとめ
タバコと薄毛の関係性についてお話してきましたがいかがでしたでしょうか?
タバコに含まれるニコチンなどの成分によって、血流が悪くなると、頭皮や髪の毛に必要な栄養が運ばれにくくなります。また、喫煙することで活性酸素が増えすぎると、抗酸化物質では抑えきれなくなり、酸化ストレスとなって、髪の毛が細くなったり、抜けやすくなったりと薄毛を加速させることがわかりました。
薄毛を加速させたくない方にとって禁煙は必要不可欠でしょう。
タバコを吸っている方にとって禁煙はなかなか骨の折れることかもしれませんが、薄毛になってしまうのとどちらが嫌かを考えて、禁煙を検討してみてください。
また、髪の毛を直接的に生やしたい、今の薄毛状態を改善していきたいのであればAGA治療をすることをおすすめします。
是非この記事を参考に、今一度ご自身の髪のことを踏まえて、タバコとの付き合い方を考えてみましょう!