薄毛予防

ヘアサイクルは改善できる!乱れたヘアサイクルの改善方法を徹底解説

監修者 阿部有寛(院長)

 
あなたは「ヘアサイクル」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
動物の毛に生え変わりの時期があるのと同様に、人間の髪の毛も常に生え変わりが行われています。このように一定期間で髪の毛が生え変わる周期をヘアサイクル(毛周期)と呼びます。ヘアサイクルは、髪を健康に保つために必要な生理現象の1つと言っていいでしょう。

このヘアサイクルが何らかの影響を受けて乱れてしまうことで、薄毛の症状が現れると言われています。

この言葉を聞いてドキッとした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
薄毛に陥ってしまう時、ヘアサイクルは必ず乱れていると言っても過言ではないでしょう。しかし、ヘアサイクルは早い段階であれば改善していくことが可能です。

この記事では、そんなヘアサイクルの改善方法について詳しくお話していきます。ヘアサイクルのメカニズムを知り、正常な状態と異常な状態の両方を知ることで適切な対応を取れるようになるでしょう。

最近抜け毛の症状が出てきたと感じる方や将来薄毛になってしまわないか心配な方は、ぜひ最後までお読みください。

ヘアサイクルは、早い段階であれば改善することが可能です

ヘアサイクルが乱れてしまった場合、早い段階であれば対処できる可能性があります。ヘアサイクルの改善方法にはいくつか種類があり、薄毛の予防や改善にも有効であるため、ぜひ日常生活に取り入れてほしいところです。

現段階でご自身のヘアサイクルが乱れているかどうかを判断することは難しいかもしれませんが、日常生活において抜け毛が以前よりも増えたと感じる方や、髪質が細く弱々しくなったと感じている方は、ヘアサイクルが乱れている可能性があるので要注意です。

そのまま放っておくと薄毛は徐々に進行し、ヘアサイクルを改善するだけでは食い止めることができなくなってしまう可能性があります。AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)は進行性の脱毛症であり、一度発症してしまうと自然に治ることはないと言われているため、手遅れにならないうちにヘアサイクルの乱れを改善していきましょう。
 
 
 

あなたのヘアサイクルをチェック!正常時と異常時の違いとは?

薄毛に陥ってしまう時、ヘアサイクルは必ず乱れていると言っていいでしょう。
できるだけ早く、そして適切な対処を取るために、まずはご自身のヘアサイクルが正常な状態なのか異常な状態なのかを判断する必要があります。
 
 

【正常なヘアサイクル】毎日約50~100本の抜け毛は自然に起こる

人は1日に約50~100本の髪の毛が自然に抜けていると言われています。これは自然脱毛と呼ばれ、健康な人でも毎日起きている自然な現象です。

ヘアサイクルには「成長期」「退行期」「休止期」と大きく分けて3つの時期があり、古くなった髪の毛が抜け、新しい髪の毛が生まれて成長していく時期を「成長期」と言います。

約2~6年の間は、成長期として髪の細胞分裂が活発化します。新しくできた髪が成長し、古い髪の毛を押し出そうとする時期でもあり、ブラッシングやシャンプーなどの際に抜け落ちる髪はこの時期の髪の毛です。

その後、髪の細胞分裂が減少し、成長しなくなる「退行期」が約2~3週間程度、髪の細胞分裂が完全に停止し、髪の成長が止まるのが「休止期」が約3~4ヶ月程度続き、また成長期に入るために新しい髪が生成される準備に入ります。

上記の図は正常なヘアサイクルの流れを表していますが、このヘアサイクルが何らかの原因で乱れると薄毛に陥ってしまう可能性があります。
では、自然に生え変わっていくことで起こる自然な抜け毛と、薄毛に繋がってしまう異常な抜け毛では何が違うのでしょうか?
 
 

【異常なヘアサイクル】1日100本以上の抜け毛は薄毛が進行している可能性あり

ヘアサイクルが乱れると、薄毛に繋がってしまうような異常な抜け毛が起こります。

本来、成長期は約2~6年という長い時間をかけ、太くて長い丈夫な髪の毛を育てる時期です。しかし、異常なヘアサイクルに陥っている場合、髪の毛が成長初期(数ヶ月~1年)のまだ完全に成長しきれていない段階で退行期に移行するため、髪が細く短くなるうえに少しの刺激で抜け落ちてしまいます。

ヘアサイクルが乱れる原因には、偏った食事や睡眠不足、喫煙、ストレスなどといった生活習慣の乱れ、または遺伝や加齢など様々あります。特に女性は、40代に突入するタイミングでだんだんと代謝が低下し、ターンオーバーと呼ばれる肌の生成周期が28日→45日(※個人差あり)に変化すると言われています。また、肌や髪を健康に保つ働きがある女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少、血流の低下、更年期障害による様々な不調からくるストレスなど、複数の要因が複雑に絡み合うことでヘアサイクルが乱れて薄毛になってしまうのです。

目安として、1日に100本以上の抜け毛がみられる場合は、異常なヘアサイクルに陥っている可能性があります。また、正確な抜け毛の量はわからなくても、以前より明らかに抜け毛が増えたと感じる場合は注意が必要でしょう。

抜け毛を確認できる場所としては、枕元、洗髪を終えた後の排水溝、ドライヤー後の床、ブラッシングをした後のブラシの毛など様々あります。髪の毛の本数をいちいち数えるのは大変かと思いますので、大体の目安量で判断するのが良いでしょう。


写真はショートヘア(約12㎝)の場合であるため、髪の毛がもっと長い方は2倍・3倍とご自身の髪の長さに合わせて見え方を想像してみてください。
 
※参考:『毛と毛包の解剖・毛髪異常(AGA)』
 
 
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ヘアサイクルを改善するための4つの方法

ヘアサイクルを改善するためにできることとして、第一に生活習慣を改善・規則正しい生活を送ることが大切でしょう。また、加齢などによってホルモンバランスが崩れた影響でヘアサイクルも乱れている場合は、ヘアサイクルを正常に戻すお薬などの服用も視野に入れたほうが良いです。
ここでは、ヘアサイクルを改善していきたい方のために改善方法を4つお話していきます。ほとんどがすぐに取り入れることができますので、ぜひお試しください。
 
 

生活習慣の改善や規則正しい生活を送る

偏った食事や過度なダイエットなどは髪や頭皮に栄養が行き届かなくなってしまい、異常なヘアサイクルを招いて抜け毛の原因に繋がります。髪や頭皮は当然のことながら食事の際に取り込まれた栄養素によって形成されます。特に髪の主成分であるタンパク質を摂取できていないと、髪質は細くて薄毛の印象になりやすいです。
その他にも、頭皮や髪を健康に保つためにはビタミンやミネラルなど様々な栄養を摂取することが大切ですので、バランスの良い食事を心がけていきましょう。
 
 
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運動で頭皮の血行を促進する

運動不足は血流を悪化させます。血流が滞ってしまうと、毛細血管が集中している頭皮にうまく血液を回せなくなってしまい、ヘアサイクルが乱れる原因になります。頭皮は血液を全身に運ぶ心臓から遠いこともあり、血行不良の影響を受けやすいとされています。週に何度も激しい運動をする必要はありませんので、毎日30分、呼吸が上がらない程度の軽い運動習慣をつけましょう。ウォーキングやランニングなどの有酸素運動や、デスクワークをしている方は簡単な肩回し、屈伸などのストレッチを取り入れるのがおすすめです。
 
 
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質の良い睡眠で髪や頭皮の補修・成長を促す

髪の毛や頭皮は、睡眠中に新しい髪の毛の生成や日中受けたダメージの修復を行っています。
睡眠中に分泌される「成長ホルモン」が髪の毛の生成や修復の役割を担っているため、睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪かったりすると、十分に成長ホルモンの分泌が行われず、異常なヘアサイクルを起こす原因に繋がります。ヘアサイクルを正すためには、最低でも4時間以上の睡眠を取るようにすることが大切です。
また、睡眠の質が悪いと感じる方は、寝具を変えてみたり、寝る前に強い光(スマートフォンなどのブルーライト)を浴びないようにしたりといった改善を行うことで、睡眠の質を多方面から向上させていきましょう。
 
 
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ヘアサイクルを正常に戻す薬を服用する

歳を重ねると、シワや白髪が増えて身体が変化するように頭皮も老化していきます。老化によって硬くなった頭皮は、血行不良を招いてヘアサイクルの乱れや頭皮環境の悪化を起こし、やがて薄毛の原因へと繋がってしまいます。
残念ながら年齢には誰しもが抗えないため、こうした加齢の影響による異常なヘアサイクルで抜け毛が起こっている場合は、ヘアサイクルを正常に保つためのお薬を服用することが望ましいでしょう。お薬の購入には、薄毛治療を行っているクリニックでの処方が必要です。

進行性の脱毛症と言われるAGAやFAGAは、一度発症してしまうと放っておいても完治することはありません。ヘアサイクルの乱れをそのままにすると、薄毛はどんどん進行して手遅れになってしまう可能性があるため、できるだけ早いうちに手を打っていくことが大切です。

女性が服用できる薄毛治療のお薬は主に上記の3種類になります。もしまだ抜け毛の症状がひどくないのであれば、ホルモンバランスを整えてヘアサイクルを正常に戻すことが可能な抜け毛予防内服薬【スピロノラクトン】のみを服用するのでも良いでしょう。
薄毛治療のお薬は、薄毛だけでなくホルモンバランスを整えてニキビをできにくくするほか、女性特有の疾患などに服用されるお薬も含まれています。個人輸入などもできますが、安全性を考慮しクリニックで処方を受けてお薬を始めるのが良いでしょう。専門のクリニックには、薄毛や抜け毛に詳しい医師が在籍しているので、ご自身の髪の毛や頭皮の状態を相談しつつ、お薬を処方してもらいましょう。
 
 

さいごに

ヘアサイクルの改善方法についてお話してきましたがいかがでしたでしょうか?
ヘアサイクルが乱れることで薄毛は発症する可能性があり、一度薄毛になると対策なしでは元に戻すことがなかなか難しくなってしまいます。
ヘアサイクルの改善方法には簡単なものも多くあったと思いますので、ぜひできることから実践していきましょう。また、現状ご自身が異常なヘアサイクルに陥ってしまっていると感じる方は、一度クリニックを受診することも視野に入れてみてください。
 
 
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ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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