睡眠不足はハゲる可能性あり!ハゲないためにできる5つの睡眠習慣

薄毛予防
睡眠不足はハゲる可能性あり!ハゲないためにできる5つの睡眠習慣
監修者 阿部有寛(院長)

睡眠不足が体調や気分に影響を及ぼすことは多くの人が知っていますが、薄毛にどのような影響を与えるかはご存じでしょうか?

睡眠不足だけが原因でハゲてしまうことはありませんが、睡眠不足は髪や頭皮にも悪影響を及ぼし、薄毛が加速するということが明らかになっています。

毎日行う睡眠なので、ハゲないためには毎日の習慣にすることが大切です。

この記事では、睡眠不足と薄毛の関係性を解説し、薄毛を加速させないために気をつけたい睡眠についてのポイントをお話していきます。今現在睡眠不足の自覚があり、薄毛の心配をしている方はぜひ最後までお読みください!

睡眠不足はハゲるといわれる3つの理由

私たちが何気なく行っている毎日の睡眠は、実は髪の健康や成長に深く影響しています。
ここでは睡眠不足が続いてしまうとなぜハゲてしまうのか、理由となる4つの原因について詳しくお話していきます。

 

睡眠不足だと成長ホルモンが十分に分泌されない

皆さんは「成長ホルモン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
成長ホルモンは身体の成長に深く関わっており、髪の成長にとっても非常に重要な役割を果たします。

睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌量が減少し、髪の成長が阻害されます。また成長ホルモンには、日中にダメージを負った髪の毛の補修をする役割も持ちます。

睡眠不足の場合、成長ホルモンが十分に分泌されずに髪の成長や補修が十分に行われなくなってしまいます。成長ホルモンによる髪の成長や補修が十分に行われないと、髪は細く短く変化し、髪は抜けやすくなり薄毛を加速させる可能性が高いです。

 

血行不良で髪質が変化し抜け毛が増える

睡眠と血行は深い関連性を持っています。実際、睡眠時には体の代謝がダウンし、心拍数は下がっていって、全身の血流が落ち着く傾向があるとされています。

これが一時的なものであれば心配はありませんが、長期的な睡眠不足が続くと、この現象が慢性化し、血行不良を引き起こす可能性があります。

血行不良によって酸素や栄養素の供給が不足し髪の毛の質が細く弱々しい髪へと変化していきます。このような髪は非常に抜けやすいもろい髪になってしまうので、睡眠不足で血行不良にならないように注意が必要です。

 

毛母細胞の分裂が起きずに髪が成長しなくなる

睡眠中の髪の修復時、特に深い眠りについている時に細胞分裂が活発化して、新たな細胞が生まれ髪は成長していきます。髪の毛の成長に必要な毛母細胞もこの細胞分裂のプロセスに依存しており、その分裂と成長は睡眠中に最も活発になります。

しかし、睡眠不足が続くと、この重要な細胞分裂のプロセスが妨げられ、毛母細胞の分裂が停滞します。それにより髪の毛は正常に成長しなくなってしまい、成長が止まると髪の毛は次第に生えなくなって結果的に薄毛に繋がってしまう可能性は高いです。

 

ハゲないために毎日意識したい睡眠のポイント5選

睡眠不足が薄毛の進行を加速させるという事実を理解した上で、次に考えるべきは具体的な解決策です。
毎日行う睡眠だからこそ、睡眠で薄毛にならないために意識してほしいポイントをお伝えしていきます。

 

6~7時間の睡眠が理想

髪の健康を維持するためには、睡眠時間を適切に確保することが非常に重要です。

なぜなら髪の成長や補修に必要な成長ホルモンは、入眠してから約3時間後に最も分泌されると言われています。

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、人間は一定の間隔で深い眠りと浅い眠りを繰り返しています。髪の成長や修復に必要とされる成長ホルモンは入眠から3時間後にピークに達し、そこから起床まで緩やかに減少していきます。

入眠から成長ホルモンが最も分泌される3時間ももちろん大事ですが、分泌された成長ホルモンが体内をめぐり、髪を成長させたり補修したりする時間を確保する必要があるため、睡眠時間はできれば6~7時間取れると健康的な髪を作るには理想的です。

 

短くても良いので質の良い睡眠を意識する

しかし、今現在様々な理由で睡眠不足になっている方が、毎日6~7時間の睡眠を取ってくれと言われても簡単にできるものではないでしょう。

できるだけ6時間以上の睡眠時間を確保できる方が良いですが、どうしても睡眠時間を確保することが難しい方は、できるだけ質の良い睡眠を意識してください。

 

睡眠の質を良くするためには

<睡眠環境を整える>
静かで暗い部屋、快適な寝具、適切な温度設定など、リラックスできる環境を整えましょう。これにより、深い眠りに入りやすくなります。
 
<睡眠前のリラックスタイムを設ける>
入浴やストレッチ、リラックスした音楽の聴取など、寝る前にリラックスする時間を取り入れましょう。これにより、心と体をリラックスさせ、質の高い眠りを促進します。
 
<昼寝や仮眠を活用する>
一晩通して十分な睡眠を取ることが難しい場合でも、昼寝や仮眠を活用することで短い時間でも質の高い眠りに入ることができます。忙しい日中でも、短い休憩時間を使ってリフレッシュし、髪の毛の健康をサポートしましょう。
 
<日中に朝日を浴びる>
メラトニンという睡眠ホルモンは、起床から約15時間後に分泌されます。質の良い睡眠を取るためには、起床から逆算して約15時間前に起き、午前中に30分以上日光を浴びることが効果的です。日光を浴びることでメラトニン分泌が促され、良質な睡眠をサポートしてくれます。

全部はできなくても、少し意識するだけで睡眠は変わっていきます。
質の高い睡眠を意識することで、短い睡眠時間でも体や髪の毛の回復力を高めることができるので、薄毛にならないために睡眠環境と睡眠習慣に注意を払いましょう!

 

毎日の起床時間を同じにする

定期的な睡眠パターンは体内時計を整え、全体的な健康にも寄与します。特に髪の毛の健康にとっては、正しい成長周期を保つために、一定のリズムが重要です。一日の始まりを規則的にすることで、体内時計を整えて髪の成長も正常に保つことができます。

 

就寝30~1時間前のスマホは控える

スマホやパソコンから出るブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げることが研究で明らかになっています。これにより睡眠の質が低下し、髪の健康に悪影響を及ぼす可能性があるので、特に就寝30分~1時間前にはスマホなどの使用を控え、リラックスした環境を作りましょう。

 

就寝2~3時間前の入浴を心掛ける

入浴は体温を上げ、その後の体温の下降が睡眠を誘導します。このことから、就寝前の入浴は深い睡眠を促すとされています。また頭皮の血行も促進し、髪の毛への栄養供給を助けます。ただし、寝る直前の入浴は体温が下がる前に寝てしまう可能性があるので、就寝2~3時間前に入浴することをおすすめします。

※参考:『睡眠を介した全身健康「睡眠ヘルスケア」価値の創出』
※参考:『厚生労働省 睡眠対策』

 

睡眠不足と薄毛の関係性に関するQ&A

 

Q.ハゲないためにゴールデンタイムに寝たほうがより薄毛改善に効果的ですか?

A. 一般的にゴールデンタイムとは22時~2時のことを指しますが、特にこの時間に就寝したからと言ってハゲなくなるということはありません。入眠してから3時間後の睡眠ホルモンがピークに達する時間までの時間が、薄毛にならないためには大切ですので、就寝の時間が遅くなってしまっても睡眠時間が確保できていれば問題ありません。

 

Q.睡眠時間確保のため髪を乾かさないで寝ています。これは良くない行動ですか?

A. 髪を乾かさないで寝てしまうと、雑菌が繁殖して頭皮トラブルが起きてしまいます。頭皮環境が悪化してしまうと薄毛に繋がってしまう可能性が高まるので、髪を乾かさずに寝るのはやめましょう。

ドライヤーの熱が髪にダメージを与えるので自然乾燥をした方が良いという説もありますが、AGA治療の観点からお話すると、乾いていないまま寝たり、自然乾燥をしたりするのは頭皮環境を悪化させて薄毛が加速してしまう可能性があるのでやめましょう。

 

Q. 薄毛の症状があります。沢山睡眠を取るようにしたら髪は生えてきますか?

A. 適切な睡眠は髪の健康を維持する上で重要な要素の1つですが、それだけで薄毛が改善するわけではありません。髪の健康は食事、運動、ストレス管理など、ライフスタイル全体に影響されます。薄毛に悩む場合は、適切な睡眠に加えて、全体的なライフスタイルの見直しや専門家の意見を求めることも考慮してみてください。

※参考:睡眠と生活習慣病との深い関係

 

まとめ

睡眠不足の方には、何かしらの理由があるはずです。
睡眠は私たちの生活における基本的な要素であり、それが薄毛に与える影響は無視できません。睡眠不足は髪の成長を妨げ、抜け毛を増やす原因となりますので、早めの対処が必要と言えるでしょう。

逆に十分な睡眠時間と質の高い睡眠を確保することで、髪の健康を保つことができます。特に、睡眠初期の3時間は髪の成長に最も重要な時間帯であるため、質の良い睡眠を意識して生活していくことをおすすめします。

睡眠不足でハゲてしまわないように、睡眠に関するポイントを抑えて、日々の睡眠を見直すことから始めてみましょう!

ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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