最近抜け毛が気になり始めたあなたは、ひとまず自力で何とかしたいとお考えではないでしょうか?
そこでまず思い浮かぶのが食生活の改善。わかめを食べると髪に良いという話はよく耳にしますよね。
しかし、本当にわかめだけをたくさん食べれば抜け毛は改善されるのでしょうか。
答えは「NO」です。
確かに、わかめなどの海藻類には髪の成長に効果のある成分が含まれています。ただし、実際に抜け毛を防ぐとなると1つの栄養素だけでは足りません。
髪の主成分であるタンパク質やそれを作り出す亜鉛など、たくさんの栄養素が十分に満たされることで、はじめて抜け毛症状の改善や予防が期待できるのです。
あなたの毎日の食事を振り返えってみてください。
● コンビニや外食、デリバリーの割合が多く偏った食事になっていませんか?
● 毎日間食でお菓子やファーストフードなどを食べてはいませんか?
このような食事に心当たりのある方は、いますぐに食生活の見直しが必要でしょう。
この記事では、抜け毛を防ぐために必要な栄養素から抜け毛予防に適したおすすめ食材まで、抜け毛に対する食事の知識を詳しくお伝えしていきます。
もちろん抜け毛の原因は食生活だけでなく、睡眠やストレスなどその他の生活習慣が影響している場合もあります。
また、遺伝の影響で起こる性ホルモンの働きによってAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)が発症している場合には、セルフケアでの改善が不可能なため、AGA治療やFAGA治療の対応を行っている専門クリニックにて治療が必要となります。
しかしながら、AGA治療やFAGA治療を行っている方であっても、食事による頭皮環境の改善は並行して行っていくことが大切ですので、ぜひ正しい知識を身につけていきましょう!
抜け毛予防に必要な5つの栄養素
抜け毛を引き起こす要因としてまず挙げられるのが、食生活の乱れによる髪の栄養不足です。
髪に十分な栄養を与えることや頭皮環境を整えてあげることが抜け毛予防には大切であり、毎日の食事を見直すことが頭皮環境の改善に繋がります。
そこでまずは、抜け毛予防のために必ず摂取しておくべき5つの栄養素をご紹介いたします。
● タンパク質
→髪の毛を構成する主成分。肉類や魚類、豆類に多く含まれる。
● ビタミン
→頭皮環境を整える働きや他の栄養素の吸収をサポートしてくれる働きがある。
● ミネラル
→髪の毛を合成する働きや頭皮の血流を整える働きがある重要な栄養素。日本人は特に不足しがち。
● イソフラボン
→女性ホルモンに似た性質を持ち、抜け毛を抑える効果がある。
● フコイダン
→海藻に含まれるネバネバ成分で、髪の生え変わる周期を正常に整える働きがある。
タンパク質(必須アミノ酸)
筋肉や皮膚、毛髪などを作る材料として必要な栄養素。髪の毛は約85%が「ケラチン」というタンパク質で構成されており、ケラチンには「シスチン」というアミノ酸が多く含まれています。
さらに、シスチンを作り出す元となるのが「メチオニン」という必須アミノ酸です。
アミノ酸とはタンパク質を分解した1つ1つの成分のことで、アミノ酸の中でも体内で生成できないものを必須アミノ酸と呼びます。
メチオニンは必須アミノ酸に含まれるため、毎日の食事から摂取してあげることが大切です。
【タンパク質を多く含む食材】
肉類、魚介類、豆類、ナッツ、全粒穀物、大豆製品、乳製品 など
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ビタミン
ビタミンは頭皮などの肌環境を整え、他の栄養素の吸収をサポートする働きがあります。摂取したタンパク質をアミノ酸に分解して吸収するためには、ビタミンのサポートが必要不可欠です。
ビタミンには様々な種類と特徴がありますが、抜け毛対策に効果的な以下の5種類を意識的に摂取していきましょう。
① ビタミンA
皮膚の粘膜を健康に保つ働きがあり頭皮環境を整えます。ビタミンAが不足すると、皮膚の乾燥や免疫力の低下を引き起こします。
【ビタミンAを多く含む食材】
レバー、うなぎ、海苔、人参、ほうれん草、バター、緑茶 など
② ビタミンB2
「発育のビタミン」とも呼ばれ、皮膚や粘膜、髪、爪などの細胞再生を促進するほか、タンパク質の代謝にも関与のある栄養素です。
ビタミンB2が不足すると、頭皮環境が乱れて抜け毛や皮膚炎などを引き起こします。
【ビタミンB2を多く含む食材】
レバー、ハツ、アーモンド、うずら卵、海苔、わかめ、パルメザンチーズ など
③ ビタミンB6
タンパク質を分解してアミノ酸の代謝を補助する働きや皮膚の抵抗力を高める働きがあります。
ビタミンB6が不足すると、髪の栄養不足や炎症により頭皮環境を悪化させてしまいます。
【ビタミンB6を多く含む食材】
まぐろ、かつお、さば、鶏肉、ピスタチオ、ごま、にんにく、玄米 など
④ ビタミンC
皮膚や骨などの健康を保つために必要なコラーゲンを生成する栄養素です。
抗酸化作用があり、疲労回復、皮膚や細胞の老化防止効果などが期待できます。また、亜鉛や鉄分の吸収を助ける働きもあります。
ビタミンCが不足すると、肌荒れや頭皮の乾燥を招き頭皮環境を悪化させてしまいます。
【ビタミンCを多く含む食材】
アセロラ、グァバ、ピーマン、キャベツ、ゴーヤ、柑橘類 など
⑤ ビタミンD
カルシウムの吸収を助ける働きや免疫力を高める働きがあります。また、髪の成長や再生にも影響があると言われており、抜け毛対策にも欠かせない栄養素です。
ビタミンDが不足すると、皮膚のバリア機能低下による頭皮環境の悪化や、抜け毛の進行を早めてしまう可能性があります。
【ビタミンDを多く含む食材】
鮭、いわし、うなぎ、きくらげ、その他魚類 など
⑥ ビタミンE
頭皮の血流を良くし他の栄養素の吸収を促します。抗酸化作用が強く、ビタミンCと一緒に摂取することで皮膚や細胞の老化防止にもより高い効果を発揮します。
ビタミンEが不足すると、頭皮の血流が悪くなり抜け毛の原因となります。
【ビタミンEを多く含む食材】
アーモンド、落花生、ごま、魚卵、ひまわり油、モロヘイヤ、かぼちゃ など
ミネラル(亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄)
ミネラルは5大栄養素のひとつで、髪の成長や頭皮環境の維持に欠かせない存在です。日本ではミネラルの摂取不足が問題となっており、不規則な生活による食の乱れが主な要因のひとつとして挙げられます。
現在、必須ミネラル(体を支えるうえで必要なミネラル)は16種類ありますが、日本人は特に亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄の4種類が慢性的な摂取不足と言われています。
① 亜鉛
髪の毛の主成分であるケラチン(タンパク質)を合成する働きがあります。また、代謝や免疫機能にも働きかけ、身体を健康に保つ役割も担っています。
亜鉛が不足すると、新たな髪の毛が育たなくなりヘアサイクルの乱れに繋がります。
【亜鉛を多く含む食材】
牡蠣、豚レバー、牛赤身肉、カシューナッツ、プロセスチーズ、卵、ココア など
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② カルシウム
主に骨や歯を作る成分として重要なカルシウムですが、実は血流や頭皮環境を整えるためにも大切な栄養素です。
カルシウムが不足すると、血流が悪くなり髪の栄養不足を引き起こします。また、高血圧や動脈硬化の原因にもなるため注意が必要です。
【カルシウムを多く含む食材】
牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、ひじき、切り干し大根 など
③ マグネシウム
頭皮にカルシウムが溜まるのを防ぐことで血行を良くし、骨などの必要なところへカルシウムが行き届くよう促します。また、タンパク質の合成を助ける働きもあります。
マグネシウムはカルシウムを支える役割を担っており、どちらも偏りなく摂取することが大切です。
マグネシウムが不足すると、頭皮のカルシウム蓄積や髪の栄養不足により抜け毛の原因となります。
【マグネシウムを多く含む食材】
あおさ、昆布、ひじき、玄米、アーモンド、ごま など
④ 鉄
主に血液中に存在し、酸素や栄養を全身に運ぶ働きがあります。
鉄が不足すると、頭皮に酸素や栄養を十分に送ることができず抜け毛の原因になります。特に女性は不足しがちなため意識的な摂取が必要です。
【鉄を多く含む食材】
レバー、牛赤身肉、かつお、ひじき、小松菜、ほうれん草 など
イソフラボン
ポリフェノールの一種であるイソフラボンは、高い抗酸化作用により髪や頭皮の老化を防ぎ、健康で美しい状態を保つ働きがあります。
また、女性ホルモンに似た性質を持ち、抜け毛の原因物質を抑制する作用があると言われています。
【イソフラボンを多く含む食材】
大豆製品(豆腐、納豆、豆乳、きな粉、味噌 など)
【1日あたりの摂取目安上限量】
成人男女:70~75mg
※上限量を超えて摂取しても直ちに健康被害に結びつくものではないとされています。
※大豆イソフラボンアグリコンとしての摂取目安上限量です。
※参考:食品安全委員会『大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A | 食品安全委員会 – 食の安全、を科学する』
フコイダン
海藻に含まれるぬめり成分で毛母細胞を増殖させる働きがあります。
細胞が刺激されることでヘアサイクルを整える効果や、髪の生え変わりを調整する細胞増殖因子に働きかけ抜け毛を予防する効果が期待されており、中でもガゴメ昆布に含まれるフコイダンは特に効果が高いと言われています。
【フコイダンを多く含む食材】
ガゴメ昆布、もずく、わかめ、めかぶ、ひじき など
【1日当たりの推奨量】
フコイダンは摂り過ぎても副作用はないと考えられていますが、海藻類には他のミネラルが含まれているため過剰摂取には注意が必要です。
抜け毛を防ぐおすすめ食材ベスト12
「必要な栄養素はわかったけど実際に何を食べればいいの?」と迷われている方、いらっしゃいますよね。
他のサイトでも、抜け毛に効果のある食材はたくさん紹介されています。しかし、各食材の栄養素は100gあたりの含有量で記載されていることが多く、実際は食材によって100gの体感量が変わってきます。
例えば、鶏肉100gと干しひじき100gではかなり違いがありますよね。干しひじき100gを水で戻すと約800gにもなるため、とても1日で食べきれる量とは言えません。(干しひじきの1人前は約10g)
このように、各食材によって1日で食べられる量には違いがあり、実際に摂取してみるとあまり栄養が摂れないという場合もあるのです。
そこで、今回は食材1食分あたりに含まれる栄養素を基準とした、抜け毛を防ぐおすすめ食材ベスト12をご紹介いたします。
次の表では、1日の推奨量に対して1食分あたりどれくらいの栄養素が摂取できるかを各10点満点で評価しています。
※タンパク質は1食あたり20g以上を10点として評価。
※フコイダンは適正量が不明なため、含まれている食材を10点として評価。
抜け毛予防の代表的な食材である牡蠣は、亜鉛がダントツで豊富なものの、他の栄養素が不足気味なため7位という結果になりました。
うなぎと豚レバーはトータル的に優秀ですが、豚レバーはビタミンAの含有量がかなり多いため過剰摂取に注意が必要です。ビタミンAの過剰摂取により、頭痛や食欲不振、脱毛症などの健康被害も報告されているため、3日に1回くらいのペースで1人前を摂取するようにしてください。
また、イソフラボンは大豆製品、フコイダンは海藻類にしか含まれていないため、それぞれを毎日1回は摂取するように心がけましょう。
さらに表全体を見てみると、ビタミンとミネラルはほとんどの食材で不足しています。不足分を補うためには、緑黄色野菜(ピーマン、かぼちゃ、人参など)を一緒に摂取するのがおすすめです。
12種類のおすすめ食材にプラスして、野菜やフルーツなどもバランスよく摂取できるように心がけましょう。
おすすめ食材を使った抜け毛予防メニュー
抜け毛予防に最適な12種類のおすすめ食材ですが、それぞれには不足している栄養素があります。
そんなおすすめ食材の弱点を補うことができる、抜け毛予防メニュー5選をご紹介いたします。ぜひ毎日の食卓メニュー取り入れていただき、美味しく抜け毛予防をしていきましょう。
牡蠣とほうれん草のガーリックバターソテー
亜鉛の豊富な牡蠣とほうれん草の組み合わせは抜け毛予防にぴったりです。
ほうれん草は、牡蠣に不足したビタミンやミネラルを補うだけでなく、ほうれん草に含まれるビタミンCが亜鉛の吸収率をアップしてくれます。
また、にんにくやバターを加えることで、ビタミンAやビタミンB6などをバランスよく摂取することも可能です。さらに、最後にレモンを絞ると亜鉛や鉄分の吸収を高めてくれるのでおすすめです。
豚レバーのレバニラ炒め
レバーはタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、ニラをプラスすることでレバーに不足しているビタミンCやビタミンEを補うことができます。
また、ニラに含まれる「アリシン」という成分は、レバーのビタミンB1と結合して血液中にとどめることで、疲労回復や食欲増進効果を高めてくれます。
疲労やストレスによる食欲の低下は髪の栄養不足にも繋がるため、レバニラ炒めを食べてしっかりスタミナをつけましょう。
鮭のホイル焼き
鮭はたんぱく質とビタミンのほかに、「DHA」や「EPA」というオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。
オメガ3脂肪酸には、髪の成長を促す効果や頭皮の炎症を抑える効果がありますが、ほとんど体内で合成できないため食事からの摂取が大切です。
また、人参やきのこ類を加えて一緒に調理することで、βカロテンやミネラルも同時に摂取できます。
豆乳鍋
12種類の食材には含まれていないものの、イソフラボンやたんぱく質の豊富な豆乳で作る豆乳鍋は抜け毛予防に最適です。
タンパク質とビタミンB群の多い豚肉や鶏肉、ビタミンやミネラルの豊富な緑黄色野菜などを加えることで必要な栄養素を全て摂取することができます。
また、亜鉛の豊富な牡蠣を使った豆乳牡蠣鍋もおすすめです。
八丁味噌の豚汁
豆乳鍋と同じく、たくさんの栄養素が一度に摂取できる豚汁もおすすめの1品です。
こちらも12種類の食材には含まれていませんが、大豆のみを原料とした豆麹で作る八丁味噌(豆味噌)を使用することで、抜け毛予防には欠かせないイソフラボンをたっぷり摂取することができます。
抜け毛の予防・改善効果を高める食事方法や注意点
抜け毛の予防・改善には、食材選びだけでなく、食事の摂取方法にも注意が必要です。
食事方法を間違えてしまうと、せっかく摂取した栄養素が無駄になるだけでなく、逆に抜け毛を進行させてしまう可能性もありますので、食事の際に注意していただきたいポイントを3つご紹介いたします。
1日3食食べる
毎日の食事は、朝昼晩の3食に分けて必要な栄養素を摂取するようにしていきましょう。一度の食事でたくさんの量を摂取しても体内に貯蔵できる量には限りがあります。
例えば、ビタミンB群やビタミンCを1食でまとめて摂取した場合、身体に蓄えきれなかった分は尿として体外に排出されてしまいます。常に体内の貯蔵量を満たしておくためには、3食の中でうまく分散して摂取することが大切です。
また、軽視されがちな朝食も抜け毛予防にはとても重要です。寝起きの身体は、睡眠時のエネルギー消費により栄養が枯渇している状態です。食事の吸収率が高まっている絶好のタイミングでもありますので、朝食は必ず食べるようにしましょう。
同じものばかり食べない、食べ過ぎない
それぞれの食材により、栄養素の含有量は異なります。同じ食材ばかりを食べていると、一部の栄養素しか満たされず頭皮環境は改善されません。
タンパク質とビタミンB6、鉄とビタミンCのように助け合うことで吸収や合成を高めてくれる組み合わせもあるため、毎食様々な食材を摂取することが大切です。
また、上限量を超えた過剰摂取は、逆に抜け毛を進行させる可能性や他の病気を誘発する可能性があります。
例えば、豚レバーは栄養価が高く非常に優れた食材ですが、ビタミンAの含有量がとても多いため、過剰に摂取すると頭痛や脱毛症を引き起こす恐れがあります。豚レバーを食べる場合は、毎日でなく3日に1回くらいのペースで食べるようにするとよいでしょう。
毎日水を2~2.5L飲む
人の身体(成人)の約60%は水分です。もちろん髪の毛の中にも存在しており、健康な髪であれば11~15%の水分が含まれています。
乾燥により髪の水分が10%以下まで低下すると、パサつきやダメージなどの症状が起こり抜け毛の原因に繋がります。特に夏と冬はエアコンを多用するため、髪や頭皮の乾燥に注意が必要です。
成人の場合、1日2L~2.5Lの水分を毎日摂取するようにしましょう。ただし、年齢や体重によってはさらに多くの水分を必要とする場合もあります。体の大きな方は、さらに水分を多く摂るようにしてください。
また、一度に大量の水を摂取すると水中毒(めまい、頭痛、下痢など)を引き起こす可能性がありますので、食べ物と同様に、一日複数回に分けてこまめな水分補給を心がけましょう。
他にも、お茶やコーヒーなどのカフェインが多く含まれる飲み物は、利尿作用により水分が体外に多く排泄されてしまいます。水分補給の際には、ミネラルウォーターの摂取をおすすめします。
※参考:厚生労働省『02_各論_1-8_水_cs6_0805.indd』
抜け毛を引き起こす食事のNG習慣
続いては、日々の生活でありがちな抜け毛に繋がる食事のNG習慣をご紹介します。
どれもついついやってしまいがちな習慣ばかりです。6つのうちあてはまるものがある方は、1つずつ減らしていけるように心がけましょう。
塩分や脂の多い食事
塩分や脂の多い食事は、血管や毛穴のつまりに繋がります。血液がドロドロになると、頭皮に栄養を届けることができなくなり抜け毛の症状を引き起こしてしまいます。
健康のために適度な摂取は必要ですが、ラーメンや揚げ物などを好んでよく食べている方は注意が必要です。例えばラーメンを食べる際はスープを残すようにしましょう。
また、同じ食材でも、調理方法を煮込み料理や蒸し料理に変えると脂質量を抑えられるためおすすめです。
お菓子やファーストフード、加工食品
お菓子やファーストフード、加工食品にも塩分と脂が多く含まれています。
過度な摂取を繰り返すと、血流が悪くなり抜け毛の原因となります。まずは、いつも食べているお菓子の量を半分に減らす、ファーストフード店の利用頻度を1日減らすといった簡単なことから始めていきましょう。
また、スナック菓子や洋菓子ではなく、羊羹などの和菓子に置き換えるのもおすすめです。
就寝前の食事
食べ物が消化するまでには最低2~3時間が必要と言われています。そのため、就寝直前に食事を行うと寝るまでに食べ物を消化しきれず、睡眠中も消化活動が続いてしまいます。
本来、睡眠中は身体の回復や毛髪などの成長を促すために血液を循環させて栄養を送っていますが、消化活動中はそちらに血液が集中してしまい、エネルギーをうまく循環することができません。
また、消化器官が休まらないことで睡眠の質の低下にもつながるため、夕食は就寝時間の4時間前までに終わらせるようにしましょう。
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飲酒、喫煙
過度にアルコールを摂取すると、髪の毛に必要な栄養素がアルコールの分解に使われてしまいます。さらに、お酒には糖質を含むものが多く、摂り過ぎると血行不良が起こって髪や頭皮の栄養不足を招きます。
お酒を飲む際は、ハイボールや焼酎といった糖質を含まない蒸留酒を選び、飲む頻度や量を減らせるように心がけましょう。
また、喫煙も同様にニコチンの血管収縮作用によって血行不良が起こり、抜け毛の原因に繋がる可能性があります。
タバコは「百害あって一利なし」といわれるように他の健康被害を招く恐れもありますので、可能であれば禁煙することをおすすめします。
過度な食事制限ダイエット
ダイエットを行う際、「食事はサラダとささみと豆腐だけ」といった過度な食事制限を行う方がいらっしゃいます。
しかし、極端な食材の制限やカロリーカットは、髪や頭皮の栄養不足を招いて抜け毛の原因につながります。
もちろん、ダイエットを行ううえで脂っぽい食事を控えることや食事量をコントロールすることは大切ですが、過度な制限にとらわれず、運動を取り入れながら栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
カフェインの過剰摂取
カフェインには、抗酸化作用による健康効果や眠気を覚まして集中力を高めてくれる効果があります。
しかし、過剰に摂取すると髪の成長によい成分である「アデノシン」を抑制してしまいます。また、覚醒作用により睡眠の質が低下して髪の成長を妨げてしまう恐れもあるため、就寝前4時間以内の摂取は控えるようにしてください。
特に、毎日エナジードリンクやコーヒーを多く摂取している方は注意が必要です。過剰摂取にならないよう飲みすぎには注意しましょう。
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食事が難しい場合はサプリメントもおすすめ
以下のような方は、サプリメントによる摂取がおすすめです。
- 日々の忙しさから食事の時間が確保できない方
- 好き嫌いが多い方
- 小食の方
- 食事制限中で栄養バランスに偏りがある方
- 外食が多くすべての栄養素を摂取することが難しい方
ドラックストアや通販サイトで手軽に購入が可能なため、食事からの摂取が難しい方はぜひ取り入れてみてください。
ただし、サプリメントを使用する際は以下の3つの点に注意しましょう。
【サプリメント使用時の注意点】
● 目安量を守る
→過剰摂取は抜け毛や健康被害を引き起こします。
● 服用中の薬がある場合は飲み合わせに注意
→服用中の薬がある方は、飲み合わせの危険がないか医師に確認をしてください。
● 食事で足りない分を補助する役割として使用する
→あくまでも食事での摂取がメインですので、まずはバランスの良い食事を心がけましょう。
ここからは、抜け毛予防として摂取したいサプリメントを紹介いたします。
プロテイン
肉や魚の摂取量が少なく、タンパク質が不足しがちな方はプロテインドリンクがおすすめです。
小食の方や疲れて食欲のない方でも、ドリンクであれば比較的摂取しやすいですよね。コンビニやスーパーではパックタイプのものが販売されているため、手軽に購入できるのもポイント。
費用を抑えたい方は、1杯あたりが安くタンパク質含有量も豊富なプロテインパウダーの購入がおすすめです。パウダータイプは、海外製も含めてフレーバーのバリエーションがかなり多いため、たくさん試してお気に入りの商品を見つけてみてください。
【おすすめのプロテイン】
● VALX ホエイプロテイン WPIパーフェクト(ライチヨーグルト風味)| Amazon
牛乳に含まれる成分を原料としたホエイプロテインは吸収率の高さが特徴です。ホエイプロテインには、WPC(ホエイプロテインコンセントレート)とWPI(ホエイプロテインアイソレート)の2種類があります。
WPCと比べWPIは少し高価ですが、その分脂質などの不純物が少なく吸収率も高いのが特徴です。
VALXのライチヨーグルト風味は、甘すぎずさっぱりとした口当たりでとても飲みやすい商品です。プロテインに抵抗のある方もぜひ一度お試しください。
● VALX ソイプロテイン(マンゴー風味)| Amazon
お腹が弱い方にはソイプロテインもおすすめです。ホエイプロテインより吸収がゆっくりですが、その分お腹の持ちがよくダイエット中の食事の置き換えにぴったり。
ソイプロテインは飲みにくい商品も多いですが、こちらは比較的溶けやすいため美味しくいただけます。
マルチビタミン
日ごろ野菜やフルーツの摂取が不足しがちな方は、マルチビタミンのサプリメントを取り入れましょう。
マルチビタミンにはビタミンAやビタミンB群、ビタミンCなどの各種ビタミンが総合的に含まれています。
一人暮らしであまり自炊をしない方や野菜嫌いの方は、全体的にビタミンが不足する傾向にあるため、一度にまとめて摂取が可能なマルチビタミンがおすすめです。
【おすすめのマルチビタミン】
● 大塚製薬 ネイチャーメイドマルチビタミン | Amazon
12種類のビタミンがバランスよく含まれており、1粒でほぼ全ての必要量を満たすことができます。また、ネイチャーメイドは香料、着色料、保存料無添加にこだわった安心の品質から、アメリカでは薬剤師が最も薦めたいサプリメントブランドにも選出されています。
ただし、海外製のサプリメントは粒が大きく飲み込みづらいのが難点なため、大きな粒が苦手な方は国内生産の「Dear-Natura」もおすすめです。
亜鉛
髪の毛の栄養素として代表的な亜鉛ですが、どうしても食事だけでは不足しがちです。現実的に、亜鉛の豊富な牡蠣や豚レバーを毎日食べることは難しい方もいらっしゃるため、不足分はサプリメントで補ってあげるのがおすすめです!
また、亜鉛のサプリメントを購入する際は、「セレン」と「クロム」が含まれていない商品を選ぶようにしましょう。
日本人は通常の食事で「セレン」と「クロム」を十分に補うことができます。サプリメントによる過剰摂取をしてしまうと、脱毛や筋肉の痙攣、下痢などの健康被害が報告されているため注意が必要です。
※参考:東京都福祉保健局『海外で、セレンやクロムが高濃度に含まれたサプリメントによる健康被害の報告があると聞きましたが、本当ですか?【食品安全FAQ】』
【おすすめの亜鉛】
● Thorne Research 亜鉛ピコリン酸15mg | iHerb
亜鉛のサプリメントは、セレンやクロムなど他の栄養素も一緒に含まれたものが多く、純粋に亜鉛だけを摂取できるこちらの商品はとてもおすすめです!
カプセルタイプで粒も小さいため、女性でも飲みやすいサイズになっています。
カルシウム・マグネシウム
カルシウムとマグネシウムは日本人に不足しがちなミネラルです。今回紹介したおすすめ食材のいずれも含有量は少ないため、他の食材やサプリメントで補う必要があります。
どちらも不足している場合が多いため、まとめて摂取ができるタイプを選ぶのがおすすめです。
【おすすめのカルシウム&マグネシウム】
● ディアナチュラ カルシウム・マグネシウム 120粒 (30日分) | Amazon
カルシウムとマグネシウムが2:1の理想的なバランスで配合され、お互いに偏りなく摂取できるところがポイントです。
国内工場にて厳選した原料と着色料無添加で生産されており、海外製と比べて粒も小さいため安心して摂取いただけます。
鉄
鉄は特に女性が不足しがちな栄養素で、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となります。
鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、ヘム鉄は非ヘム鉄と比べ吸収率が5~6倍高いと言われています。サプリメントを選ぶ際は、ヘム鉄の含有されたものを選ぶようにしましょう。
【おすすめの鉄】
● ディアナチュラ ヘム鉄 30粒 (30日) | 鉄分 | Amazon
吸収率の高いヘム鉄に加え、葉酸とビタミン12が配合されています。葉酸とビタミン12には赤血球の生産を助ける働きがあるためおすすめです。
さいごに
日々の生活で染みついた食生活やリズムを変えることはなかなか難しいかもしれません。しかし、食事の改善は抜け毛を防ぐだけでなく、これから長く身体の健康を保っていくためにとても大切です。
みなさんが今後の人生をより楽しく健康に過ごせるように、ぜひこの記事をご活用いただけると嬉しく思います。
※参考:厚生労働省『「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書』
※参考:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』
※参考:『男性型脱毛症と育毛有効成分』
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