ダイエットが続かないのは意志が弱いからではない!本当の原因と対処法
ダイエットが続かない理由を、「意志が弱いせいだ……」と思っていませんか?
しかし、実際はそんなことありません。
続かない理由のほとんどは、「ダイエットの知識や方法が間違っている」からです。
つまり、痩せるためにはどうすればよいか、最低限の知識を踏まえて正しい方法で実行すれば、意志や性格に関係なく成功の確率は高くなります。
この記事では、なぜダイエットが続かないのかその原因に加え、意思が弱い人におすすめの対処法を紹介しています。
ダイエットには我慢がつきものですが、「食べてもいい」くらいの柔軟な考えで臨むほうが、よい結果を生むことがありますよ。
目次
ダイエットが続かないのは意志が弱いからじゃなく自然反応
ダイエットをがんばろうと決めたのに、食欲に負けて食べてしまう。
こうなるのは、脳が食べ物を求めているからです。
生きるために欠かせない体の自然な反応であり、意志の強さでどうにかできるものではありません。
生きるために脳が食べ物を求めるのは、「恒常性食欲」による反応です。
実は食欲にはもう一つの系統があって、「報酬系食欲」といいます。
これは、快感を満たそうと働く食欲で、ストレスが溜まると大きくなって食べたい気持ちも強くなります。
恒常性食欲 | 必要なカロリーや基礎代謝量が足りなくなると強く働く |
---|---|
報酬系食欲 | ストレスが溜まると快感を求めて強く働く |
ダイエットでは食事制限がつきものですが、あまりに厳しくやり過ぎると、恒常性食欲や報酬系食欲を強く刺激し、いつもより食べてしまって結果的に太りやすくなるのです。
ダイエットでは、食欲を無理に抑え込むのではなく、上手にコントロールするための食事や生活習慣、考え方が成功の鍵を握ります。
ダイエットが続かない5つの原因
ダイエットが続かなくなるのは、意思の弱させのせいじゃなく、以下の5つの原因が考えられます。
- 無理な食事制限を強いている
- 完璧を求めるあまりストレスになっている
- ダイエットの知識がないままはじめている
- 焦って結果を出そうとしている
- 工夫せず漫然と続けている
無理な食事制限を強いている
無理な食事制限を自分に強いると、ダイエットが続かず挫折する可能性が高いです。
人間には最低限必要な栄養素とカロリーがあり、不足すると脳が食べ物を摂取するよう指令を出します。
それまでの不足分を補おうと1度に大量に食べるなど、食べ過ぎる事態を招きやすくなり、結果的に太ってしまうのです。
先述した「恒常性食欲」の働きによるもので、よく言うリバウンドの状態です。
食事の量を減らせば確かに減量効果はありますが、一時的なものに過ぎません。
ダイエットに必要なのは、食べ過ぎないようにする「適度な食事制限」です。
度を超すレベルになると、ダイエットが続かないどころか健康を害してかえって逆効果になるリスクに注意が必要です。
完璧を求めるあまりストレスになっている
完璧を求めるあまり、ストレスになって続かなくなるのも挫折する人によく見られる傾向です。
ガチガチに決めたルールをたった1日守れなかっただけで、「もうダメだ」とあきらめる人もいます。
生活がダイエット中心になってしまったら、疲れてストレスも溜まりますよね。
ストレスを溜め込んでしまうと「報酬系食欲」が刺激され、食べたいのを我慢できなくなることは先述した通りです。
ダイエットを長続きさせるには、ストレスを溜めない程度の「ゆるさ」も時には必要になってきます。
ダイエットの知識がないままはじめている
ダイエットするにあたり、痩せる仕組みや必要な栄養素など、基本的な知識を持つことも重要です。
これがないと、適切な食事方法や運動方法もわからないですし、結果にもつながりません。
たとえば、痩せる公式ともいっていい「消費カロリー>摂取カロリー」。
ダイエットでは摂取カロリーを減らすだけでは足りず、消費カロリーを増やす食事や運動が欠かせません。
消費カロリーを増やす方法には、「基礎代謝を上げるためにたんぱく質を多く摂る」「毎日有酸素運動に取り組む」などがあります。
こうした基本的な知識を押さえてからでないと、長く続けるのは難しくなるでしょう。
焦って結果を出そうとしている
ダイエットは、長期的な視点で取り組むほうが成功の確率を上げることができます。
反対に、早く結果を出そうとすると失敗の可能性が高いです。
短期間で痩せようとすれば、どうしても極端な食事制限に走るため、長続きしません。
理想の体型を手に入れるには、体重を落とすという考えでなく、痩せやすい体質を目指すこと。
痩せやすい体質になるには、毎日の食事や運動などで少しずつ変えていく方法が確実であり、近道でもあるのです。
工夫せず漫然と続けている
ダイエットでは、うまくいかなければ軌道修正したり、試行錯誤したりといった「工夫」も欠かせません。
ダイエット法は無数にあり、どの方法が有効かは人によって異なります。
どれが有効かははじめてみなければわからず、場合によってはなかなか痩せないということもあるでしょう。
そんなとき漫然と続けるだけでは結果は生まれず、次第にやる気が失せてあきらめることになるのです。
意志が弱い人がダイエットを続けるための8つの対処法
意志が弱くても、やり方次第でダイエットは成功します!
なかなか自信を持てない方は、以下のような対処法を試してください。
- 太りやすい食品・太りにくい食品を知る
- 食べたくなったら食べていい
- 運動は「軽く」でいい
- 目標は「小さく」でいい
- 体重は毎日測定する
- ダイエット法はいろいろ試してみる
- あまり自分を追い込まないようにする
- 理想の体型をイメージする
太りやすい食品・太りにくい食品を知る
ダイエットにあたり、太りやすい・太りにくい食品はそれぞれどんなものか、しっかり把握しましょう。
太りやすい食品の代表といえば「白米」ですが、これは含まれる栄養素がほぼ糖質だから食べ過ぎると太るのです。
同じご飯類でも、玄米だとどうでしょうか。
玄米は白米と異なり、糖質に偏らず食物繊維もバランスよく含み、ビタミンやミネラルも豊富です。
主食を白米から玄米に変えるだけでも、大きなダイエット効果を期待できるでしょう。
ご飯以外にも、太りにくい食品に置き換えるなどの工夫を試してみてください。
例)
油脂類→マーガリン・サラダ油× オリーブオイル・ココナッツオイル・ごま油〇
おやつ→スナック菓子・せんべい・ケーキ× 酢昆布・黒豆・こんにゃくゼリー〇
※「×」はまったく食べてはいけないという意味ではありません。食べる場合はほどほどに、できれば控えましょう、程度にとらえてください。
食べたくなったら食べていい
我慢はストレスのもと。
食べたいのに我慢を重ねてストレスになれば、結果的に暴飲暴食を招くことにもなりかねません。
食べたくなったら無理に我慢せず、好きなものを食べましょう。
そのときは、次の食事を少しセーブすればよいのです。
多めに体を動かすでもよいでしょう。
1回くらい多めに食べても、他の食事や運動でうまく調整すれば、大きな影響はないはずです。
ダイエットでは、このような柔軟な姿勢も成功の秘訣です。
運動は「軽く」でいい
痩せるためには消費カロリーを増やす取り組みが大切で、そのためにも運動が重要です。
「意志が弱いので運動を毎日続けるのはちょっと……」と思うかもしれませんが、軽い有酸素運動をするだけで効果はあります。
ウォーキングやジョギング、早歩きの散歩も有酸素運動になり、継続することで消費カロリーを増やします。
1日20~30分程度でも毎日続ければ大きな力になりますので、痩せるためにもぜひトライしましょう。
目標は「小さく」でいい
ダイエットの目標は、小さなことからコツコツ取り組むようにするとよいでしょう。
あまり大きな目標を掲げると、本当に実現できるのか不安になりやすいですし、それがストレスになればよくありません。
小さな目標のほうが達成しやすいですし、成功体験を重ねることでモチベーションの維持につながります。
「1ヶ月で1キロ痩せる」などの小さな目標でも、積み重ねていけば半年後一年後には大きな成果となって返ってくるはずです。
体重は毎日測定する
体重は、毎日測定することをおすすめします。
毎日こまめに体重をチェックすれば、何を食べて痩せたのか、また反対に何を食べて体重が増えたのか、効果的な食事やデータの把握につながるからです。
そのようなデータ収集を続ける中で、適切な改善や軌道修正も可能になります。
毎日の体重を記録管理してグラフ化するなどのアプリもあり、これらを上手に活用してダイエットの失敗を防ぎましょう。
ダイエット法はいろいろ試してみる
ダイエット法は、一つに絞り込む必要はありません。
途中であきたり、停滞期に入っていたりすれば、別の方法に変えて気分転換するのもありです。
気分転換できれば、落ちていたモチベーションも戻り、新鮮な気持ちでダイエットを再開できるでしょう。
毎日食べているものを別のメニューに取り替えるみたいな方法もよいかもしれません。
食物繊維やたんぱく質、ビタミンなどの栄養素を豊富に含んでいるものであれば、ダイエット効果も期待できます。
ダイエットは長期戦ですので、できるだけ毎日楽しく取り組めるような工夫があるほうが、長続きもします。
あまり自分を追い込まないようにする
何かと我慢の多いダイエットでは、「あまり自分を追い込まない」姿勢も重要になります。
食事制限も運動も、適度にがんばれる範囲でよいのです。
とにかくやらなきゃいけないと思って自分を追い詰めると、無理がたたってどこかでパンクします。
できない日があれば、次の日に取り戻すくらいの感覚で、気長に取り組んでいきましょう。
理想の体型をイメージする
ダイエットを続けていくには、モチベーションの維持が大切です。
モチベーションを維持するためにも、「理想の自分」を常に思い描きましょう。
「痩せたらいいな」など漠然としたものでなく、具体的にイメージすることです。
たとえば、好きな下着や服を着こなしていたり、自信をもって水着を着て海を泳いだりする姿をイメージすることで、痩せたい意欲が継続し、ダイエットにも弾みがつきます。
具体的な目標を立てたり、イラストを描いたりするなど、方法は何でもOK。
ぜひ自分なりにイメージしやすい方法を見つけて、モチベーションの維持につなげてください。
ダイエットが続かない問題は医療の力で解決できる
「食事制限や運動を毎日きっちり続ける自信がない」
「より確実に結果を出せる方法を知りたい」
そんな方は、医療のサポートで痩せ体質を目指すメディカルダイエットをご検討ください。
これは「GLP-1ダイエット」とも呼ばれ、肥満予防効果の期待できる医薬品を投与することで体重を自然に落としていくもの。
GLP-1はダイエット外来のある医療機関を受診したうえで処方されるため、初めての方でも安心です。
GLP-1には血糖値のコントロールや食欲抑制の効果があり、継続して投与することで自然な減量を見込めます。
GLP-1は当院でも処方が可能ですので、ダイエットが長続きせずお悩みの方はお気軽にご相談ください。
まとめ
意志が弱くても、正しい知識と方法で行えばダイエットは成功します。
痩せる鉄則は「消費カロリー>摂取カロリー」ですので、常にこの公式を念頭に置いて食事や運動に取り組みましょう。
「無理をしない」「がんばり過ぎない」「食べたくなったら我慢せず食べる」くらいの気持ちで取り組むほうが、長続きもしやすくなります。
長期戦になりますので、飽きたら別のダイエット法を試すなど、気分転換を図りつつ楽しみながら成果を出していきましょう。