薄毛予防

ブリーチはハゲるって本当?元美容師が真相を徹底解説!

監修者 阿部有寛(院長)

「元々細く柔らかい髪質だけど、ブリーチでハゲてしまう可能性はあるのだろうか?」
「今までブリーチをたくさんしてきて髪も傷んでいるし、将来ハゲてしまったらどうしよう。」

このように、ブリーチをすることで薄毛になってしまわないか心配な方は多いのではないでしょうか?

結論からお伝えすると、ブリーチをしたからと言って、直接的に薄毛になる可能性は低いと言えます。しかし、ブリーチによる頭皮や髪の毛のダメージは大きいため、薄毛を気にしている方はブリーチする方法やケアについて気を配る必要があると言えます。

この記事では、ブリーチによる薄毛に気をつけたほうが良い人の特徴や、薄毛や髪の傷みは気になるけれどどうしてもブリーチしたい人が気をつけるべきポイントを元美容師が解説します。

ブリーチをしたいけれど薄毛になるのが心配な方のお役に立てる記事になっていますので、ぜひ最後までお読みください!

ブリーチが直接ハゲに繋がる可能性は低いです

ブリーチをしたからと言って、直接的に薄毛に繋がる可能性は低いと言えます。

なぜかというと、男性の脱毛症の総称である男性型脱毛症(AGA)は、男性ホルモンや遺伝が原因で引きおこるとされているためです。いくらブリーチで髪や頭皮が傷んだとしても、ブリーチをしたことだけが原因で薄毛になることはないと言っていいでしょう。

ただし、ブリーチは強いアルカリ性の薬剤であり、髪内部のメラニン色素を破壊して、黒い髪の毛を明るくする力があるため頭皮や髪の毛へのダメージはかなり大きくなります。

結果的に、健康的な髪の毛を育てるために重要な頭皮環境は荒れてしまい、生えている髪の毛もハリコシがなくなってしまったり、髪の毛が傷んで細くもろくなってしまったりする可能性は高いです。

 

ブリーチによる薄毛に気をつけたほうが良い人の3つの特徴

ブリーチは、頭皮や髪の毛に大きなダメージを与えます。特に、肌が弱い人や髪の毛が細く柔らかい人、ブリーチを繰り返している人は、ダメージによる薄毛に気をつけた方が良いと言えます。

ここでは、ブリーチによる薄毛に気をつけた方が良い人の特徴を3つご紹介します。

 

肌が弱い人はブリーチによる頭皮環境の悪化が起きやすい

ブリーチなどの外的刺激によって頭皮環境が悪化することで、ハゲる要因になってしまう可能性はあります。

特に肌の弱い方は、ブリーチ剤に含まれるアルカリ剤と過酸化水素が頭皮に大きなダメージを与え、頭皮が痛くなってしまったり、そこから頭皮の炎症に繋がってしまう可能性が考えられます。

美容師がブリーチするときは、頭皮に直接つかないように保護クリームを塗ったり、根元から数ミリ開けたりといった対策を取りますが、いくら腕の良い美容師がブリーチをしたとしても、絶対に頭皮につかないという保証はなく多少はついてしまいます。

頭皮が丈夫な人はブリーチがついたとしても、症状が出ないことが多いですが、普段から肌に赤みやかゆみが出やすいような敏感肌の人は、頭皮に赤みや腫れ、発疹、かゆみなどの異常が現れることがあります。

ブリーチ剤の強さなどもお店によっては選択することができるので、肌が弱く、薄毛の心配をしている方は、事前に美容師に相談することをおすすめします!

 

髪の毛が細く柔らかい人は髪がダメージを受けてさらに細くなる

ブリーチは、髪の毛のメラニン色素を壊すために、強いアルカリ剤で髪の毛を軟化しており、特に髪の毛が細く柔らかい人がブリーチをすると、ダメージを受けてさらに細くなってしまう可能性があるのです。

太く丈夫な髪の毛を持つ人は、アルカリ剤で髪の毛が柔らかくなりにくいですが、もともと髪の毛が細く柔らかい人は、すぐに柔らかくなります。

 

ブリーチを繰り返している人は日常的に毛母細胞がダメージを受けやすくなる

ブリーチを複数回繰り返している人は、髪の成長や補修に必要な毛母細胞がダメージを受けやすくなる可能性があります。

通常、髪の毛は黒いメラニン色素によって、紫外線の影響から頭皮を守っています。しかし、白くなるまでブリーチされた髪の毛は、紫外線のダメージをもろに受けてしまうのです。

紫外線の中でもUV-Aは、波長が長いため頭皮の深部まで届き、髪の毛の成長に深く関わる毛母細胞にダメージを与えます。

紫外線によるダメージを受け続けた毛母細胞は、正常な働きをしにくくなり、髪の毛が細く柔らかくなってしまったり、抜け毛が増えたりするなど、薄毛の原因となることがあります。そのため、髪の毛が白くなるほどブリーチを繰り返している人は、紫外線によって毛母細胞がダメージを受けやすくなるのです。

 

どうしてもブリーチしたい方が気をつけるべき4つのポイント

ブリーチをすることで、頭皮や髪の毛にダメージが加わることはご理解いただけたと思います。しかし、「おしゃれのためにどうしてもブリーチをしたい」「学生の内しか髪の毛を自由に楽しめないと思うから明るくしたい」と思っている方は多いと思います。

そのような方のために、ブリーチによって起こりうる薄毛を避けるために、気をつけるべきポイントを4つご紹介します。薄毛は気になるけどブリーチはどうしてもしたいという方は、ぜひチェックしてみてください!

 

市販の商品でセルフブリーチすることはやめる

ブリーチがしたいけど薄毛や髪の傷みが気になるという方は、市販の商品でセルフブリーチすることはやめましょう。成分自体に大きな違いはないものの、自分でブリーチすると、さらに頭皮や髪の毛にダメージを与える場合があります。

美容室で行うブリーチは、お客様の髪の太さやダメージなどに合わせて薬剤の調合を変えたり、頭皮の外的刺激を最大限に抑えるために根元から数ミリ開けて塗ったり、放置時間を調整したりしています。そうすることで、ダメージを最小限に抑える工夫をしているのです。

一方で、セルフブリーチは自分の髪に合わせて薬剤の調合はできないですし、放置時間も記載されている通りにしか行えません。頭皮環境が悪化させないように、根元から数ミリ開けて自分で塗ることも難しいでしょう。

 

美容院でケアブリーチをしてもらう

美容室でケアブリーチをするのも、髪の毛へのダメージをなるべく減らしながらブリーチできる方法です。ケアブリーチとは、ブリーチにプレックス剤と呼ばれる薬剤を混ぜることによって、髪の毛のダメージした部分を補修したり、補強したりするものです。

通常、ブリーチをすると薬剤の反応によって、髪表面が柔らかくなったり、内部が空洞化したりして、細く柔らかい髪の毛になります。ケアブリーチは、色素を抜きながら、髪のダメージ部分を補強できるので、ブリーチをしてもハリコシのある髪の毛を保てるのです。

 

ブリーチが得意な美容師を探す

「どの美容師さんでも美容院でブリーチしてもらえば同じではないの?」と思うかもしれませんが、美容師さんによっても髪のダメージを軽減できます。

美容師の技術の中でもブリーチは特殊技術であり豊富な知識や経験が必要になるので、ブリーチを得意とする美容師にお願いすると、頭皮や髪の毛へのダメージを軽減させることができます。

たとえば年配のお客様を多く担当している美容師は、ブリーチをする機会が少ないですが、若いお客様が多く、ハイトーンカラーを毎日行っている美容師は、経験が豊富にあります。

 

ブリーチ髪用のヘアケア用品で日常ケアを怠らない

ブリーチ後は専用のヘアケア用品を使い、しっかりとケアを行いましょう。ブリーチは強いアルカリ性の薬剤なので、日常的にケアをしないと頭皮が荒れてしまったり、髪の毛が傷んで切れたりしてしまいます。

ヘアカラー、パーマ、ヘアアイロンなどのダメージに比べても、特にブリーチは傷みが強いので、トリートメントや洗い流さないトリートメントを使用する場合は、通常のトリートメントだと効果があまり期待できないことがあります。

 

まとめ

ブリーチが直接的に薄毛を引き起こすことはありませんが、髪や頭皮へ大きなダメージを与え、薄毛の発症や進行を加速させる要因となる可能性はあります。

元々肌が弱い方や髪の毛が細く柔らかい方、これまでに何度もブリーチをしていて切れ毛や枝毛などが目立つ方は、ブリーチをすることで頭皮や髪の毛がさらに強いダメージを受ける可能性が高いので、気をつけた方がよいでしょう。

どうしてもブリーチをしたい方は、美容室でケアブリーチをしたり、きちんとヘアケアをしたりして、頭皮や髪の毛をいたわることが大切です。ブリーチは頭皮や髪の毛の大きなダメージに繋がることを知ったうえで、ブリーチをするか検討してくださいね!

ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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