薄毛予防

冬は抜け毛が起き安い?薄毛ならないための4つの対策を紹介

監修者 阿部有寛(院長)

 
「寒くなってから急に抜け毛が増えたような気がする」と、今までと生活習慣を変えていないのに、寒くなったことがきっかけで抜け毛が起きてしまったのではないかと、冬の訪れとともに起きる髪の変化を感じている方はいらっしゃるのではないでしょうか?

結論から申し上げますと、抜け毛が起きてしまう原因には様々なものがありますが、冬に抜け毛が起きてしまう方はいます。季節の変わり目による環境の変化によって精神的ストレスや、髪と頭皮のダメージなどが起きやすくなり、髪が抜けやすくなるとされているためです。

一方で、一般的には冬よりも春や秋の方が抜け毛は起きやすいと言われており、必ずしも冬だけに限って髪が抜けやすくなるわけではありません。

一時的なものだからと言って放っておくと、頭皮の状態がさらに悪化して、抜け毛が増えてしまう可能性も考えられるので、油断は禁物です。抜け毛を改善、対策していくことは髪の変化が起き始めていたら必須と言えるでしょう。

そこで今回は、季節によって抜け毛が起こる理由と、抜け毛を起こさないための予防・対策方法について解説していきます。抜け毛の心配をせずに過ごしたいという方は、是非参考にしてください!

一般的に冬よりも春や秋の方が抜け毛は起きやすいとされている

抜け毛は年齢やホルモンバランスの乱れなど、さまざまなことが原因で起こりますが、季節的なもので言うと一般的には、冬よりも春や秋の方が抜け毛は起きやすいと言われています。
冬の寒さや乾燥、夏の紫外線や夏バテなどの影響で、頭皮や髪に負担がかかりやすい上に、精神的ストレスが加わることでダメージが積み重なり、春と秋になって抜け毛が増えるのです。

そこでここでは、春と秋に抜け毛が起きやすい原因と、冬に抜け毛が増える人がいる原因について詳しく解説していきます。

冬に蓄積した髪へのダメージが春・秋に現れる

冬に受けた髪や頭皮へのダメージが蓄積して、春と秋に抜け毛が起こると言われています。
寒い季節になると体が冷えることや、外で運動をする機会が減ることで血行不良を起こしたり、空気が乾燥することで頭皮も乾燥し、フケや炎症を起こしたりするなどして、頭皮環境が悪化しやすいのです。

また、クリスマス・忘年会・新年会・お正月といったイベントが増えることで、食べ過ぎてしまい、脂質や糖質の摂り過ぎによって頭皮環境が悪化することもあります。さらにお酒の飲みすぎは、髪を作るために必要なアミノ酸を大量に消費してしまうことにも繋がり、丈夫な髪が育たないこともあります。

このようにして受けた1つ1つのダメージは小さかったとしても、たくさん積み重なっていくと後の春や秋に抜け毛が増えることになるのです。

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抜け毛の発症には個人差があるため冬抜け毛が起きる人もいる

一般的には、春や秋に抜け毛が起きやすいとご理解いただけたと思いますが、抜け毛の症状には個人差があるため、中には冬に抜け毛が起きる人もいます。
なぜなら、冬に受けた頭皮や髪のダメージや、精神的ストレスが大きかった場合は、すぐに抜け毛となって現れることもあるのです。

また、季節的な抜け毛以外にも、加齢によるホルモンバランスの乱れによって、FAGA(女性男性型脱毛症)を発症する場合もあり、抜け毛が気になり始めたのがたまたま冬だったということもあります。
通常の自然脱毛は1日50~100本程度の抜け毛が出ますが、季節的な抜け毛の場合200~300本程度抜けることもあります。一時的なものであれば特に問題ないとされていますが、1~2ヶ月続くとFAGAを発症している可能性もあるのです。

抜け毛がおさまらない場合は、一度専門のクリニックに相談しましょう。

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冬に抜け毛が起きてしまう4つの原因

私たちは気が付かない間に、冬の環境の変化によって精神面や体調が変化して、抜け毛となって現れています。
なぜ抜け毛が起きてしまうのか、しっかりと原因を把握することで、今後抜け毛が増えないように予防や対策を打つことができます。

ここでは、冬に抜け毛が起きてしまう4つの原因について解説していきます。

精神的ストレスによる自律神経の乱れ

精神的ストレスによる自律神経の乱れが原因で、冬に抜け毛が増えてしまうことがあります。
なぜなら、冬は日照時間が短くなり、太陽の光に当たる時間が少なくなるため、気持ちが沈みやすい時期でもあるからです。

夏は開放的な気分になる一方、冬はなんとなく気分が上がらないといった経験がある方も多いのではないでしょうか?私たちは太陽の光に当たることによって、セロトニンと呼ばれる幸せホルモンが脳内の神経伝達物質から分泌されて精神が安定しています。
しかし、冬になり日照時間が短くなると、それに伴いセロトニンの分泌量も低下し、精神が不安定になって、中にはうつ病などの精神疾患が現れる場合もあります。

このようになると、自律神経が乱れることで血行不良や睡眠不足、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下し、抜け毛が増えることがあるのです。
寒くて外に出たくない日もあると思いますが、日中の晴れているときは積極的に外に出て散歩をしたり、室内にいるときはカーテンを開けて太陽の光を取り込んだりしましょう。

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冬の乾燥によって頭皮が乾燥する

冬の空気の乾燥により、頭皮も乾燥しやすくなることで、頭皮環境が悪化して抜け毛が起きることがあります。
頭皮が乾燥することでフケやかゆみ、炎症に繋がり、髪がしっかりと生えるための土台に影響が出てしまうからです。

冬になり気温が低下することで湿度も低下し、暖房を使用することでさらに乾燥が進みます。湿度が50%以下になると乾燥が始まると言われていますが、冬は湿度40%以下になることも多くあります。
顔や体が乾燥によってかさついたり、かゆくなったりするのと同様に、頭皮も乾燥によりかゆみが出ることもあります。頻繁に頭皮をかいていると、頭皮の皮がめくれることや、摩擦となって髪が抜けることもあるのです。

ご自身の頭皮が乾燥して赤みが出たり皮がめくれていないか、かゆみでかいていないかなど、今一度確かめる必要があります。

気温の低下による血行不良

冬に気温が低下することで血行不良を起こし、抜け毛が増えることがあります。
髪に必要な栄養や酸素は血液となって運ばれていきますが、体の冷えによって血液循環が滞ると頭皮まで届きにくくなり、丈夫な髪が育たなくなるのです。

体温が低下すると、体の熱を奪われないようにするために体の中央以外の血管が細くなります。髪が栄養をもらうためにある毛根付近の毛細血管は、とても細く髪の毛の10分の1程度の太さしかありません。その血管が細くなると、さらに髪に栄養が届きにくくなり、もろい髪となって抜けやすくなるのです。

また、手や足は冷えを実感しやすいものの頭部は冷えを感じにくい部分でもあるので、意識的にしっかりと温かくする必要があります。

体温の低下による免疫力の低下

冬に抜け毛が増えてしまうのは、体温低下による免疫力が低下することも原因のひとつです。
体が冷えて血行が悪くなると、免疫機能を持つ白血球が体を守る力が弱くなり、外部の刺激を受けやすくなるのです。

そうすると、頭皮は乾燥や紫外線、摩擦などの刺激を受けてしまい、ダメージが積み重なります。
また、免疫力の低下によって風邪を引くと、体調を治すことが優先となるため、髪に栄養が届きにくくなり抜けやすい髪となる場合もあります。

風邪以外にも、疲れが抜けなかったりだるさが続くのも免疫力低下のサインになるので、抜け毛を増やさないためにも体調管理をしっかりしましょう。

冬に起きる抜け毛の予防・対策方法

冬に抜け毛が起きてしまう原因についてご理解いただけたと思いますが、今後抜け毛が増えていかないようにするためには、体の外側と内側の両方からしっかりと予防し、対策を打つ必要があります。

ここでは、冬に起きる抜け毛の予防・対策方法4つを紹介します。誰でも簡単に取り入れられる方法ですので、是非髪を労わるために始めてみてください!

頭皮が乾燥しないように保湿をする

顔はスキンケアで保湿しているのに、頭皮は何もしていないといった方が多いのではないでしょうか?
頭皮も顔と同様に、乾燥しないようしっかりと保湿することで、頭皮環境を整えることができます。

頭皮の保湿のためには、頭皮用ローションを使用しましょう。頭皮用ローションは、頭皮用の化粧水のようなもので、水分を与えて頭皮をなめらかにして乾燥を防ぐことができます。

洗髪後タオルドライした頭皮にまんべんなく頭皮用ローションをつけ、指の腹でやさしく馴染ませます。頭皮用ローションはノズルタイプで直接頭皮につけられるものが多いので、髪の毛に付かずに頭皮につけることができます。その後は、ドライヤーでしっかりと乾かしましょう。

毎日続けることで頭皮が潤い、抜け毛を起こしにくい健やかな頭皮へと育めます。時間がかからずに手軽に取り入れられるので、是非頭皮用ローションで保湿を始めてみてください。

シャンプーを保湿系に変える

抜け毛予防として、シャンプーを保湿系に変えることも大切です。
シャンプーには洗浄成分が配合されているため、汚れを落とす力が強いシャンプーを使用すると皮脂を取り過ぎて乾燥することがありますが、保湿成分が含まれていて洗浄力がマイルドなシャンプーを使用すると乾燥を防ぐことができます。

アミノ酸系、ベタイン系と呼ばれる洗浄成分が含まれたシャンプーもしくは、保湿成分が含まれている保湿シャンプーやモイスチャーシャンプーと記載されたシャンプーを選ぶようにしましょう。

防寒対策を怠らず身体を冷やさない

防寒対策をしっかりとして、身体を冷やさないようにすると、血行が良くなって抜け毛予防にも繋がります。
発熱性のあるインナーやダウンを着て、寒くならないようにしている方も多いと思いますが、厚着をしなくても防寒できるポイントがあります。

まずは、首・手首・足首の3つの首を温めるようにしましょう。この部分は皮膚が薄いことに加えて太い血管が通っているので、そこが冷えると体全体が冷えてしまいます。マフラー・手袋・靴下で温めることで、全身の冷え対策ができます。

また、防寒対策としてカイロを使用するときは、肩甲骨の間に貼るのがおすすめです。肩甲骨の間のやや上の部分には「風門」と呼ばれるツボがあり、ここを温めることで全身が温まり風邪予防にもなります。さらに、首から肩にかけて僧帽筋と呼ばれる大きな筋肉があるので、そこを温めることで頭部への血液循環も良くなります。

体をしっかりと温めることで血流が良くなり、抜け毛対策にも繋がるのでぜひ取り入れてみてください。

免疫力を高める食事をしっかりとる

免疫力を高める食事をしっかりと摂ることも、抜け毛対策になります。
栄養バランスの取れた食事をするのはもちろん、腸内環境を整えて、身体の機能を維持する食材や食物繊維やビタミン類が豊富な食材を積極的に食べることも大切です。

免疫力を高める食材
腸内環境を整える発酵食品(納豆・味噌・キムチ・ヨーグルト・漬け物など)
身体を守るタンパク質(肉類・魚介類・卵・牛乳など)
食物繊維、ビタミンDが多いきのこ類(なめこ・椎茸・エリンギ・しめじなど)
免疫機能を高めるビタミン、ミネラルが多い野菜(ほうれん草・にんじん・かぼちゃ・ブロッコリーなど)

一方で、冬にトマト・きゅうりなどの夏野菜や果物を食べ過ぎると体を冷やして、免疫機能を下げてしまうこともあるので、気を付けましょう。

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さいごに

今回は、季節によって抜け毛が起こる理由や、抜け毛を起こさないための予防・対策方法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
寒さや乾燥などで冬に抜け毛が増える人がいるものの、一般的には冬と夏のダメージの積み重なりにより、春と秋に抜け毛が増える人が多いことがわかりました。

冬は日照時間が短くなることで、気が付かない間に精神的ストレスを感じやすく、気温の低下で血行不良や免疫機能の低下が起こり、頭皮や髪にとって負担がかかりやすい時期です。決して、冬だけの抜け毛だからと安心せずに、体の内側と外側から頭皮や髪を労わるようなケアをしていくことで、抜け毛を防いでいくことができます。

一方で、1~2ヶ月経っても抜け毛の量が減らないといった場合は、季節的な抜け毛ではない可能性もあるので、専門クリニックで相談してみてください。

ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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