薄毛予防

AGAの原因は男性ホルモンと遺伝!AGAの原因と改善方法を徹底解説

監修者 阿部有寛(院長)

 

「おでこが以前よりも広くなってきた」「頭頂部の地肌が透けてきて老けて見えるようになってしまった…」といった薄毛の悩み。こうした男性の薄毛はAGA(男性型脱毛症)を発症している可能性が高いです。

では、AGAは何が原因で引き起こされるのでしょうか。「生活習慣の乱れやストレスが原因では?」と思った方もいるでしょう。

結論から申し上げると、AGAは主に男性ホルモンと遺伝の2つが原因で起こるとされています。

食生活の乱れや過度なストレス、外的刺激による頭皮環境の悪化などが薄毛を引き起こすといったことも言われていますが、正しく言うとこれらは薄毛を加速させる原因になるものの、直接的なAGAの原因にはなりません。

この記事ではAGAの原因を詳しく解説していきます。AGAが引き起こされる仕組みや原因を知っていることで予防や対策が取れるので、薄毛になりたくないという方はぜひ最後までお読みください!

AGAを引き起こす2つの原因

AGAの主な原因は、男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)と遺伝の2つとされています。

上記の図はAGAの抜け毛が起きる仕組みの全体像を表したものです。この2つの要素が結びつき、一連の流れを経て抜け毛を引き起こしてしまいます。
ここではそれぞれの原因について詳しくお話しています。

 

AGAの原因①:ジヒドロテストステロン(DHT)

「テストステロン」という男性ホルモンの名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
代表的な男性ホルモンであるテストステロンは、男性的な筋肉や骨を形成する他、体脂肪の減少、男性機能の向上など、男性が健康に過ごすための体つくりに非常に重要な役割を持ちます。

一方でジヒドロテストステロン(DHT)は、悪玉男性ホルモンとも呼ばれており、テストステロンが5αリダクターゼという酵素と結びつくことによって生成されます。

ジヒドロテストステロンは、胎児期に男性外性器の形成することや、成長期の男性にとっては体毛の増加や声変わりといった成長に必要な男性ホルモンですが、成長期を終えた男性にとっては薄毛やニキビの原因になるなど、デメリットも多いです。

 

ジヒドロテストステロンが生成される要因

ジヒドロテストステロンは男性ホルモンのテストステロンと5αリダクターゼという酵素が結びつくことによって生成されます。

ジヒドロテストステロンの生成には主に5αリダクターゼの活性度が重要です。そして、この5αリダクターゼの活性度は遺伝の影響を強く受けるとされています。

テストステロン値が高い人でも、5αリダクターゼの活性度が低ければジヒドロテストステロンは生成されず、薄毛になる可能性は低いです。
そのため、筋トレをしている人や体毛が濃い人はテストステロン値が高いとされていますが、5αリダクターゼの活性度が高くなければ、薄毛になる可能性は低いです。

しかし、5αリダクターゼの活性度が同じ方が2人いた場合、体毛が濃いもしくは筋トレをしていてテストステロンが多い方の方が、AGAを発症しやすいと言えます。

 
筋トレと薄毛の関係性
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体毛が濃い人と薄毛の関係性
[clink url=”https://www.zenclinic.jp/aga/?p=1733″]

 

AGAの原因②:遺伝

AGAの原因として2つ目に挙げられるのが遺伝です。
遺伝的要素を持つのが5αリダクターゼと男性ホルモン受容体の2つであり、抜け毛を引き起こす悪玉男性ホルモンであるジヒドロテストステロンと関係をもってAGAを引き起こします。

長年世界では薄毛に関する様々な研究が進められており、オーストラリアで行われた研究によると、対象者の81%が遺伝的影響に起因する可能性があると報告されました。遺伝によってこれらを受け継いだとしても必ずしもAGAを発症するとは限りませんが、発症の確率は親族にAGAの方がいるよりは高いと言えるでしょう。

AGAの発症のタイミングには個人差があるので、髪が少し細くなってきたり抜け毛が増えてきたりしたといったような抜け毛の前兆が起きている際にAGAを疑った方が良いでしょう。

参考:「男性型脱毛症の遺伝的根拠-調査皮膚科ジャーナル」
「Genetic Basis of Male Pattern Baldness.pdf」

 
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5αリダクターゼ

5αリダクターゼは、頭部(前頭部、頭頂部、後頭部、側頭部)や前立腺に存在する酵素です。この5αリダクターゼはAGAに大きな関係があり、薄毛になってしまう原因にもなります。

5αリダクターゼは誰もが持っている酵素ですが、この活性度が遺伝の影響を強く受けるとされています。
5αリダクターゼには5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の2種類があり、どちらもAGAを引き起こす原因として考えられます。

5αリダクターゼの遺伝子は優性遺伝であり、両親のいずれかがその遺伝子を持っている場合。5αリダクターゼの活性度が高く引き継がれてしまう可能性が高いです。

5αリダクターゼはAGA治療薬で抑制することが可能です。AGA治療薬のフィナステリドやデュタステリドといったお薬は抜け毛抑制薬とされており、遺伝を伴う5αリダクターゼでも抑制することができるのです。

予防からでも服用が可能なので、AGAを発症したくないという方は早めの服用をおすすめします。

 
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男性ホルモンレセプターの感受性

男性ホルモンレセプターの感受性も遺伝の影響を受けます。
男性ホルモンレセプター感受性が高い場合、抜け毛を引き起こすジヒドロテストステロンを過剰に取り込んでしまい、髪の成長を抑制する脱毛因子であるTGF-βを増加させます。この脱毛因子のTGF-βは、髪の成長に必要なヘアサイクルを乱して抜け毛を引き起こすのです。

乱れてしまったヘアサイクルは、AGA治療薬を使って正常な状態に戻すことが可能であり、正常なヘアサイクルに戻ると再び新たな髪が生えてきてAGAを改善することが可能です。

男性ホルモンレセプターの感受性は、隔世遺伝によって受け継がれるため、母方の祖父母やさらに遠い先祖からも受け継ぐ可能性があります。
母親から男性ホルモンレセプターの感受性が高い遺伝子を受け継いだからといって、必ずしも全員が薄毛になるわけではありませんが、母親の家系に薄毛の方がいない場合と比較すると、AGAを発症する可能性は高いと考えた方が良いでしょう。

 

AGAを加速させる男性ホルモン以外の5つの原因

抜け毛の原因は主に男性ホルモンによるものなので、一般的に薄毛の原因になるとされている生活習慣の乱れがAGAの直接的な原因になるわけではありません。

もちろん、AGA以外の脱毛症の場合、過度なストレスで円形脱毛症を引き起こす可能性や、外的刺激による頭皮環境の悪化で脂漏性脱毛症のような脱毛症に陥る可能性も大いにありますが、ここでは、AGAの薄毛を加速する5つの原因としてご紹介していきます。

 

食生活の乱れ

食生活の乱れは健康に悪いだけではなく、AGAの薄毛を加速させてしまいます。
髪を形成するために必須な食事は、いかにバランス良く摂取できるかが髪の健康に影響を与えます。外食やジャンクフードばかり食べていると髪に必要な栄養が不足し抜け毛や髪質の変化に繋がってしまうのです。

バランスの取れた食事を日々摂取することで元気で健康的な髪に育てることができるので、AGAをこれ以上加速させないためには、髪に良い栄養素の含まれる食材を積極的に摂取し、バランスよく日々の食事をするようにしましょう。

 
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運動不足

AGAを加速させる原因として血行不良が挙げられます。運動不足に陥ると血液の巡りが悪くなり、健康的な身体を維持できないだけではなく、髪にも悪影響を及ぼします。

せっかくバランスの良い食事を摂っていても、血流が悪いと髪まで必要な栄養素を届けることができずに、髪は弱々しく変化してしまう可能性があります。AGAを加速させないためにも、できるだけウォーキングをするなど軽いものでも大丈夫なので、適度な運動を心掛けましょう。

 

睡眠不足

皆さんは毎日睡眠を十分に取れていますか?AGAを加速させないためには、睡眠不足にならないように注意が必要です。

運動不足と同様に、睡眠不足に陥ると血流が悪くなって髪に栄養を運べなくなります。また、睡眠中に分泌される成長ホルモンが十分に分泌されずに髪の成長や補修ができなくなって抜け毛に繋がってしまうのです。

 
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過度なストレス

ストレスによって引き起こされる脱毛症(円形脱毛症や休止期脱毛症)とAGAは別物ですが、AGAを既に発症している方の自律神経がストレスによって乱れてしまった場合、薄毛をより加速させてしまう可能性が考えられます。

上記のチェックリストで1つでもチェックがついた方は自律神経が乱れている可能性があるので注意が必要です。ストレスの原因をすぐに取り除くことは難しいと思うので、とにかくストレスと溜めないようにバランスを取りながら発散、回避することが大切になります。

自分の身の回りを振り返ってみて、ストレスの原因がわかる場合はあまり無理をせずに距離を取り、ストレスから逃れる対策を取るべきでしょう。

 
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紫外線や誤ったヘアケアなどの外的刺激

頭皮の日焼けや誤ったヘアケアなどの外的刺激によってAGAの薄毛は加速してしまう可能性は高いです。
日焼けによる頭皮の乾燥によって痒みや赤みが出てしまい、かきむしることでフケなどの症状にも繋がります。また肌に合っていないシャンプーやスタイリング剤を使い続けていたり、シャンプーのすすぎ残しなどでも頭皮環境を悪化させたりする可能性は考えられます。

健康な髪は健康な頭皮からでしか生えてこないため、AGAの方は直接頭皮に紫外線が当たらないように日傘や帽子で対策したり、自分の髪質や頭皮の肌質に合ったシャンプーを選んだりと、頭皮環境を正常に保つことを意識していきましょう。

 
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AGAによる薄毛を改善するには、AGA治療が必須

AGAは主に男性ホルモンや遺伝が原因で発症するので、AGAによる薄毛を改善するには抜け毛を引き起こす男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)を生成しないようにしたり、遺伝を伴う5αリダクターゼを抑制、ヘアサイクルの乱れを改善するしか方法はありません。このようなAGAの根本的な原因を阻害することができるのはAGA治療のみです。

ホルモンや体内物質に作用をさせてAGAの症状が起きないようにするにはAGA治療しかないのです。
また、AGAの予防に関しても、5αリダクターゼの活性度や男性ホルモンレセプターの感受性は遺伝によって決まっているため、薄毛の症状が出る前にAGA治療薬を服用する必要があります。

AGA治療薬はAGAの原因の1つの遺伝的要素を持つ5αリダクターゼの抑制が可能であったり、抜け毛が起き新しい髪が生えない減員であるヘアサイクルの乱れを改善し、発毛を促進する効果などが期待できます。

もちろん本日紹介したAGAを加速する原因である生活習慣の乱れやストレスの軽減などで、なるべくAGAが悪化しないように気をつけてほしいですが、根本的な原因を改善するためにはAGA治療が必須と言えるでしょう。

原因を知って早めに対策を取ることでAGAの発症を防ぐことが可能です。AGAかも?と思ったらAGAクリニックにご相談することをお勧めします。

 

さいごに

AGAの原因についてお話してきましたがいかがでしたでしょうか?
AGAは男性ホルモンのジヒドロテストステロンと遺伝の要素を持つ5αリダクターゼ、男性ホルモンレセプターの感受性によって引き起こされることがわかりました。

さらに、ストレスや食生活の乱れといった生活習慣の悪化はAGAを加速させる原因となりますので日頃から注意が必要でしょう。

AGAの改善にも、AGAの原因となる男性ホルモンの生成の阻害や遺伝する5αリダクターゼの抑制が必須となります。この抑制ができるのはAGA治療だけなので、AGAを予防したい、今AGAになっているかもしれないという方はAGA治療の検討をおすすめします。

AGA治療が加速しないように早めに対処したいと考えている方は、一度AGAクリニックに治療の相談をしに行きましょう。


ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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