亜鉛は薄毛予防に効果あり!髪と亜鉛の関係性を徹底解説

薄毛予防
亜鉛は薄毛予防に効果あり!髪と亜鉛の関係性を徹底解説
監修者 阿部有寛(院長)

 

「薄毛の人は亜鉛を摂ると良いらしい」
抜け毛や薄毛を気にかけている方であれば、一度は耳にしたことのあるフレーズではないでしょうか。もしそれが迷信ではなく根拠のある本当の話だとしたら、ひとまず試してみたいものですよね。

ここでまず結論をお伝えしますが、残念ながら亜鉛そのものに発毛効果は期待できません。
しかし、それはあくまでも新たに髪の毛を増やすことが難しいという話であり、亜鉛は薄毛予防に欠かせない働きをいくつも持っています。

この記事では、亜鉛が薄毛予防に対して効果的な理由や亜鉛の適切な摂取方法、髪の毛と亜鉛の密接な関係性について詳しく解説していきます。

薄毛予防に欠かせない亜鉛の働きと効果


生命活動を維持するために必要不可欠な亜鉛ですが、実は薄毛予防にも欠かせない働きが3つあります。

・ケラチンの生成をサポート
・ヘアサイクルを整えて髪の成長を促す
・5αリダクターゼの抑制

 

ケラチンの生成をサポート

亜鉛には、ケラチンの生成をサポートする働きがあります。
ケラチンとは毛髪や皮膚、爪を形成する主成分で、18種類のアミノ酸が結合してできるタンパク質の一種です。中でも、髪の毛の約85%はケラチンで構成されており、健康な髪を維持していくうえで欠かすことのできない重要な役割を担っています。

亜鉛が不足するとケラチンをうまく作り出すことができなくなり、髪のハリ、ツヤ、コシなどが低下して切れ毛や枝毛といった症状を引き起こします。また、ケラチン不足により髪の毛が細く弱ってしまうことで、抜け毛が増えたり、髪の毛が生えてこなくなったりする可能性も考えられます。

髪の健康状態を保ち薄毛を予防していくためには、常に体内のケラチン量を豊富に満たしておく必要があり、ケラチンの生成に欠かせない亜鉛は、髪の健康を維持していくうえでとても重要な役割を担っています。

 
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ヘアサイクルを整えて髪の成長を促す

亜鉛は毛母細胞の分裂を活性化させ、ヘアサイクルを正常に保つ働きがあります。

ヘアサイクルとは一定期間で髪の毛が生え変わる周期のことを指し、成長期、退行期、休止期という大きく3つの時期に分かれます。

成長期:毛母細胞の活動が活発で新しい髪が育つ期間
退行期:毛母細胞の活動が弱まり髪の成長が止まり始める期間
休止期:毛母細胞の活動が完全に止まり古い髪が抜け落ちる期間

正常なヘアサイクルの場合、成長期に入ると毛母細胞の分裂が活発化して髪の毛を太く長く成長させます。しかし、毛母細胞の分裂が活発に行われず髪の毛の成長が弱まると、ヘアサイクルに乱れが生じて抜け毛の増加や薄毛の進行に繋がってしまいます。
髪の毛の成長には毛母細胞の働きが非常に重要なため、毛母細胞の分裂を活性化させてヘアサイクルを整える役割がある亜鉛は、薄毛予防にとって必要不可欠な存在と言えるでしょう。

※参考:『毛と毛包の解剖・毛髪異常(AGA)』

 

5αリダクターゼの抑制

5αリダクターゼは人間の体内に存在する酵素の一種で、主要の男性ホルモンであるテストステロンをAGA(男性型脱毛症)の発症原因と言われるDHT(ジヒドロテストステロン)に変換する働きがあります。
また、5αリダクターゼの働きによってDHTが過剰に分泌されると、毛根にある毛母細胞へ脱毛指令が送られ抜け毛が増加してしまいます。

亜鉛には、5αリダクターゼの働きを抑制する作用があると言われており、AGA発症の原因であるDHTの過剰な分泌を抑えることで抜け毛や薄毛を予防する効果が期待されています。

※参考:亜鉛およびアゼライン酸によるヒト皮膚における5α-レダクターゼ活性の阻害

 
 

AGA治療薬と併用することで薄毛の改善効果を高める

亜鉛には、ヘアサイクルを正常に保つ働きや薄毛を予防する働きがあるものの、残念ながらAGAによって失われた髪の毛に対する十分な発毛効果までは期待できないと言われています。

AGAの改善には、効果の実証されたAGA治療薬を使用することが最も有効であり、頭皮の状態に合わせて薄毛の進行を抑制する薬(フィナステリドなど)と発毛を促進する薬(ミノキシジル)の使用が推奨されています。

しかし、亜鉛がAGAの改善に全く効果がないというわけではありません。AGA治療薬と並行して亜鉛を意識的に摂取することで、ヘアサイクルや頭皮環境を整えて髪の毛の成長を後押ししたり、薄毛の進行を遅らせる効果をより高めたりすることが可能となり、治癒スピードのアップにも期待ができます。

※参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

 
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亜鉛は食事からの摂取が必須

自然界には100種類以上のミネラルが存在します。その中でも、体内で生成されず食事からしか摂取することのできないミネラルは「必須ミネラル」と呼ばれ、亜鉛も必須ミネラルの1つに分類されています。

必須ミネラルである亜鉛は食事からしか摂取ができないため、亜鉛の含有量が多い食材を意識的に摂取することが大切です。

 

亜鉛を多く含む食材

亜鉛を多く含む食材には、魚介類、海藻類、野菜類、肉類、豆類などが挙げられます。

中でも特に、亜鉛を豊富に含む食材として有名な牡蠣は100g当たり14㎎の亜鉛を含んでおり、3~4粒食べるだけで1日に必要な摂取量を補うことができます。その他にも、豚レバーは100g当たり6.9㎎、牛もも赤肉は100g当たり4.1㎎の亜鉛を摂取することが可能です。

※参考:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』

 

食事が難しい方はサプリメントを活用

亜鉛に限らず、必要な栄養素を摂取する場合は食事から取り入れてあげることが最も理想的です。しかし、中にはどうしても食事からの摂取が難しい方もいらっしゃるでしょう。

・小食
・好き嫌いが多い
・食事制限中で栄養バランスが偏っている
・忙しくてゆっくり食事する時間がない

このような理由で食事から十分な栄養を摂ることが難しい方は、サプリメントを活用するのも1つの方法です。ただし、サプリメントを使用する際は以下のポイントに注意してください。

【サプリメント使用時の注意点】
・目安量を守る
→ 過剰摂取は抜け毛や健康被害に繋がる恐れがあります。
 
・服用中の薬がある場合は飲み合わせに注意
→ 服用中の薬がある方は、飲み合わせに危険がないか医師に必ず確認してください。
 
・食事で足りない分を補助する役割として使用する
→ あくまでも食事による摂取がメインですので、まずはバランスの良い食事を心がけましょう。

 

過剰摂取には注意が必要

通常の食事で亜鉛を摂り過ぎてしまう可能性は低いと言われています。しかし、サプリメントの使用などにより亜鉛を過剰摂取した場合、吐き気や嘔吐、食欲不振、胃痙攣、下痢、頭痛などの症状を引き起こす危険性があります。
また、長期にわたり過剰摂取を続けた場合には、免疫機能の低下や善玉コレステロールの減少といった問題が生じることもあるため注意が必要です。

厚生労働省が公表した「日本人の食事摂取基準(2020年)」によると、亜鉛の1日の推奨量は18~74歳の男性で11㎎、75歳以上の男性で10㎎、18歳以上の女性で8㎎とされています。
また、耐容上限量は18~29歳の男性で40㎎、30~64歳の男性で45㎎、65歳以上の男性で40㎎、18~74歳の女性で35㎎、75歳以上の女性で30㎎までとされています。

※参考:厚生労働省『eJIM 亜鉛』
※参考:厚生労働省『「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書』
※参考:厚生労働省『ミネラル(微量ミネラル)』

 
 

亜鉛だけではダメ?あわせて摂りたい栄養素

亜鉛は他の栄養素と組み合わせることでより高い効果を発揮したり、他の栄養素の働きをサポートしたりすることができます。反対に亜鉛だけを摂取していても、薄毛予防に対する効果を十分に引き出すことはできません。
中でも、亜鉛と組み合わせて積極的に摂取していただきたい栄養素が「タンパク質」と「ビタミンC」です。

 

タンパク質

タンパク質の中でも、特に動物性のタンパク質は亜鉛の吸収率を高めると言われています。また、亜鉛にはケラチン(髪の主成分)の生成をサポートする働きがありますが、そもそもケラチンの原料であるタンパク質が不足していると、いくら亜鉛を摂取してもケラチンが生成されず新しい髪の毛は作られません。
亜鉛の摂取はもちろん大切ですが、薄毛予防をしたい方は亜鉛だけでなく必ずタンパク質も摂取するようにしましょう。

 

ビタミンC

ビタミンCには亜鉛の吸収率を高める働きがあります。亜鉛は吸収率が約30%と言われており、その数値は年齢とともに低下していきます。可能な限り吸収率を高め亜鉛の持つ効果を十分に発揮するためにも、ビタミンCの積極的な摂取を心がけましょう。

 
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まとめ

・亜鉛はケラチン(髪の主成分)の生成をサポートし、ヘアサイクルを整える。
・亜鉛はAGAの原因とされる5αリダクターゼ(酵素)の働きを阻害するため、薄毛予防の効果が期待できる。
・亜鉛は体内で生成することができない栄養素であるため、食事からの摂取が必須。(1日の摂取目安量は成人男性:約11mg、成人女性:約8mg)
・亜鉛単体ではなく、タンパク質やビタミンCを一緒に摂取することで薄毛予防の効果を高める。

亜鉛は身体の健康維持だけでなく、髪の健康を守るためにも欠かすことのできない栄養素です。正しく摂取をしていくことで薄毛予防効果も大いに期待できますので、日ごろの食生活で亜鉛が不足していると感じる方は積極的な摂取を心がけましょう!

ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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