髪が抜ける病気とは?考えられる病気と特徴を解説

薄毛予防
髪が抜ける病気とは?考えられる病気と特徴を解説
監修者 阿部有寛(院長)

 

髪の毛が抜ける量が急に増えてきて、不安に感じている方がいると思います。
髪の毛は健康な方でも1日50~100本抜けますが、1日100本以上超えると脱毛症や他の病気が考えられます。
髪の毛が抜けるのは脱毛症だけだと思っている方も多いと思いますが、実は病気の症状や副作用でも脱毛が起こる可能性があります。

この記事では、髪の毛が抜ける可能性が考えられる病気と特徴についてお話していきます。
抜け毛が増えてきて不安な方は是非最後までご覧ください!

抜け毛から疑われる脱毛症8選

健康な人は1日に50~100本の髪の毛が抜けると言われていますが、1日に100本以上抜けていたら脱毛症の可能性があります。
脱毛症は髪が抜けるだけではなく、フケや抜け方に特徴があります。
ここでは抜け毛から考えられる8つの脱毛症を解説していきます。

参考文献:臨床発毛医学の現状と展望 2018

 
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FAGA(女性男性型脱毛症)

FAGA(女性男性型脱毛症)は加齢や遺伝、不規則な生活が原因で女性ホルモンが乱れることにより発症します。
女性ホルモンのエストロゲンは髪の毛の成長や体内でコラーゲン生成を促し、ハリやコシがある健康的な髪の毛に育てる効果があります。エストロゲンが減少することで、体の中にある男性ホルモンのテストステロンが優位になります。

その結果、頭皮全体に存在している5α‐リダクターゼとテストステロンが結合することで、脱毛の原因のDHT(ジヒドロテストステロン)が発生し、毛根を刺激することで抜け毛を発生させます。

FAGAを発症すると、髪の毛に下記のような特徴が出てきます。

・抜け毛が増え、全体的にボリュームがなくなった
・生え際や頭頂部が薄くなってきた
・分け目が目立つようになった

FAGAは緩やかに進行するするので、気づくのが遅れてしまうことがあります。
「分け目がぱっくり割れやすい」「髪が細く短くなった」と感じたら、医師に相談してみましょう。

参考文献:女性の脱毛症

 

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は栄養不足や血行不良、ホルモンバランスの乱れなどが原因で薄毛になる脱毛疾患です。
これらの原因は間違ったヘアケアやダイエット、睡眠不足により髪の毛の成長がとまり、薄毛が引き起こされると考えられています。
過度なダイエットは、女性ホルモンである「エストロゲン」を減少させ、髪の毛の発毛から脱毛までの周期を乱すなど悪影響を及ぼします。

びまん性脱毛症は頭部全体の髪の毛が抜けていくので、髪のボリュームが減ったり、分け目の地肌が透けて見えやすくなったタイミングで気づくことが多いです。

びまん性脱毛症は髪の毛や頭皮に下記のような特徴が現れます。

・髪の毛にハリやコシがない
・頭部全体のボリュームがなくなる
・分け目やつむじの頭皮が見える部分が広がる
・短い髪の毛が増えた
・抜け毛が増えた

このような特徴が当てはまっていたら、びまん性脱毛症の可能性があるので、FAGA治療を行っているクリニックを受診することをおすすめします。

参考文献:
女性の産毛とアデノシンによる薄毛改善効果
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

 
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脂漏性脱毛症

脂漏性脱毛症は脂漏性皮膚炎の悪化が原因で発症する脱毛症です。
脂漏性皮膚炎は過剰なストレスや不規則な生活などが要因であり、このような生活を続けることにより、皮脂が過剰に分泌され、湿疹やニキビなどの炎症を引き起こします。

脂漏性皮膚炎を放置すると、頭皮に存在しているマラセチア菌が異常繁殖し、髪の毛を育てる頭皮の環境がわるくなることで、脂漏性脱毛症を発症します。

脂漏性脱毛症は皮脂分泌が多いので、フケや頭皮の状態に特徴があります。

・抜け毛が細い
・頭皮に痒みや赤みがある
・フケが脂っぽい

参考文献:
脂漏性皮膚炎とフケ:包括的なレビュー
脂漏性皮膚炎

 
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牽引性脱毛症

お団子やポニーテールをしていて生え際が薄くなってきたと感じる方は、牽引性脱毛症の可能性があります。
アップヘアは、女性の見た目を華やかにしてくれる人気なヘアスタイルですが、結ばれることにより圧迫状態が続くので、血行不良を引き起こします。
その結果、栄養を毛根まで届けられず、髪の毛が細くなり、抜けやすい髪の毛になります。

牽引性脱毛症はどのような特徴があるのでしょうか?
下記に特徴があるので、確認してみましょう!

・髪の毛が細くなっている
・生え際と前頭部の頭皮が透けて見える
・分け目の頭皮が目立つ
・抜け毛の毛根に乳白色の付着物または髭のような形になっている

アップヘアを続けると、ダメージが蓄積し脱毛が進行する恐れがあるので、牽引性脱毛症の特徴に心当たりがある場合は髪の毛をおろすなど髪型を頻繁に変えることをおすすめします。

参考文献:広範囲に脱毛を生じた牽引性脱毛症の1例

 

円形脱毛症

円形脱毛症は前兆や痛みがなく、10円玉程の円形または楕円形の毛髪が一気に抜けてしまう脱毛症です。
円形脱毛症の原因は完全には解明されていませんが、精神的なストレスや疲労、遺伝、免疫機能異常などが原因で発症すると言われています。
円形脱毛症の頭皮や抜け毛には下記のような特徴があります。

・円形や楕円形に髪の毛が抜ける
・脱毛部分と髪の毛が生えている部分の境界線がはっきりしている
・痒みや痛みがない
・髪の毛が急に抜け落ちる
・抜け毛の毛根が尖っている

円形脱毛症はいくつかの種類に分けられます。

円形脱毛症の抜け方は、円形の脱毛が1つある単発性通常型、円形の脱毛が2つ以上ある多発性通常型、後頭部から側頭部の生え際に添って脱毛する蛇行型、髪の毛が全て抜ける全身・全頭型の4パターンあります。
単発性通常型の場合は自然治癒できる可能性がありますが、脱毛箇所が広がってきた場合は医療機関を受診してください。

参考文献:日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

 

分娩後脱毛症

分娩後脱毛症は産後のホルモン分泌の低下やストレスが原因で発症する脱毛疾患です。
この脱毛症は出産後2ヵ月頃から始まり、約6ヵ月~12ヵ月で自然に終わることが多いです。
妊娠中は女性ホルモンの分泌が増え、髪の毛が成長する期間が延びるので、抜けにくくなります。産後は女性ホルモンの分泌が妊娠前に戻るので、妊娠中に成長していた古い髪の毛が抜ける期間に入り、薄毛が目立ってしまいます。

分娩後脱毛症は個人差がありますが、産後に下記のような症状が発生します。

・産後2ヵ月頃から抜け毛が増えてくる
・前髪、生え際、つむじ周辺が薄くなる
・1日に100本以上髪の毛が抜ける

分娩後脱毛症は食生活や睡眠、ストレスを管理することで、自然に治ることが多いです。
産後1年以上経っても抜け毛の量が多い場合はFAGA治療クリニックへ受診しましょう。

 
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粃糠性(ひこうせい)脱毛症

粃糠性脱毛症はフケが毛穴をふさぎ、頭皮に存在している常在菌が繁殖することで、炎症を起こし脱毛してしまう疾患です。
アレルギーや肌に合っていないヘアケア商品を使用することで、頭皮に乾燥や痒みなどの炎症が発生します。
粃糠性脱毛症は炎症により発生したフケが毛穴をふさぐことで、皮脂が分泌されることで髪の毛が抜けます。初期症状はフケが多く見られ、中期はフケの増加と乾燥による強い痒みが起こり、頭皮に赤みが出てきます。最終的には痒みなどの炎症でかさぶたや熱を持つことがあります。このような症状の影響で、髪の毛が成長することができず、細く軟らかくなり抜け落ちてしまいます。

粃糠性脱毛症の頭皮状態の特徴が下記にあるので、不安な方は確認してくださいね。

・頭皮が痒い
・細かいフケが大量に出てくる
・頭部全体のボリュームが落ちる
・頭皮の色が赤い
・頭皮にかさぶたがある

上記の特徴が当てはまる場合は、食事や現在使用しているヘアケア商品の見直しをして、頭皮の環境を整え、健康な髪の毛を取り戻しましょう。
強い痒みがある方は他の脱毛症を併発する可能性があるので、皮膚科を受診してください。

 
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薬剤性脱毛症

薬剤性脱毛症は、持病で服用しているお薬の副作用などが原因で起こる脱毛症で、お薬の種類や用量によりますが、全頭の髪の毛が抜けるびまん性脱毛症が多いです。
薬剤性脱毛症は抗がん剤や抗凝固薬、高血圧治療薬、精神安定剤などのお薬で脱毛を引き起こします。
抗がん剤は、正常な毛根細胞を攻撃することで、細胞の分裂が阻害され全頭の髪の毛が短期間で抜けることがあります。
抗がん剤以外のお薬では、髪の毛の成長する期間が短くなり、成長が止まり脱毛へと移る髪の毛が増えることで薄毛になります。

薬剤性脱毛症は頭部以外にも脱毛が見られる可能性があります。

・眉毛
・まつ毛
・髭
・わき
・鼻毛

薬剤性脱毛症は、お薬の変更や中止により脱毛が改善されることが多いと言われています。お薬を中断しても改善が見られない場合は担当医師へ相談しましょう。

参考文献:抗がん剤の基本的知識

 

髪の毛が抜ける可能性がある3つの病気

抜け毛は脱毛症だけではなく、病気が原因で引き起こされます。
脱毛が考えられる病気として、膠原病や甲状腺疾患、鉄欠乏性貧血の3つが挙げられます。
これらの病気には脱毛のほかに、いくつかの症状があるので、詳しくお話していきます。

 

膠原病

膠原病は自己免疫疾患の1つで、ウイルスから守ってくれる免疫が、自分の身体を攻撃する自己免疫に変化して筋肉や関節などを攻撃し、炎症を引き起こす病気です。

膠原病が併発する疾患の一つに円形脱毛症とびまん性脱毛症があります。原因は不明ですが、毛根を包んでいる毛包を攻撃することで、頭部全体または円形の脱毛が起こると言われています。

膠原病は脱毛以外にも自覚できる症状があるので、ご自身の体調と照らし合わせてください。

・長期間の発熱
・湿疹
・関節痛や筋肉痛
・体重減少
・倦怠感

上記の症状に当てはまった方は、合併症や症状が悪化する前に医療機関を受診することをおすすめします。

参考文献:
毛髪と全身・他臓器疾患
膠原病・リウマチ性疾患診療のより深い理解を目指して

 

甲状腺疾患

甲状腺疾患は遺伝や環境、過剰なストレスなどが原因で発症する疾患です。
甲状腺疾患は甲状腺機能亢進症(バセドウ病)と甲状腺機能低下症(橋本病)の2つに分けられ、どちらも喉仏の下にある甲状腺のホルモン分泌異常により発症します。
甲状腺ホルモンは、髪の毛の成長に欠かせないホルモンの一つですので、分泌に異常が起きると、抜け毛が発生します。
バセドウ病は甲状腺ホルモンを過剰に分泌するため、新陳代謝が良くなり頭皮や髪の毛が乾燥しやすく、成長途中の髪の毛が抜けやすくなります。

橋本病の場合は、甲状腺ホルモンの分泌が減少し、髪の毛の成長に悪影響を及ぼすことで、髪の毛が抜け落ちて生えにくくなると言われています。

ここからはバセドウ病と橋本病の抜け毛以外の症状をご紹介します。

バセドウ病
・神経過敏(震えや筋肉の緊張など)
・発汗
・動悸
・息切れ
・倦怠感
・体重減少

橋本病
・倦怠感
・記憶力低下
・寒がり
・むくみ
・体重増加

抜け毛のほかにいくつか当てはまっていたら、甲状腺疾患の可能性があるので早めに医療機関を受診すること
をおすすめします。

参考文献:甲状腺疾患
      
 

鉄欠乏性貧血

鉄欠乏症貧血は鉄不足により、赤血球を産生することが出来ず欠乏することで発症します。
鉄欠乏症貧血には様々な症状の中の一つとして抜け毛が挙げられます。
抜け毛は鉄が不足することで、赤血球を産生することが出来なくなり、髪の毛の成長や頭皮の健康を維持するために必要な酸素を届けられないことにより引き起こされます。
鉄欠乏性貧血はある一部の髪の毛が抜けるのではなく、頭部全体の髪の毛が抜ける特徴があります。

抜け方の特徴を見ても、他の脱毛症と似ていて、判断しにくい方は他の症状で確認しましょう。
抜け毛の他に下記のような症状がある場合は鉄欠乏性貧血の可能性があります。

・立ちくらみやめまい
・頭痛
・息切れ
・疲れやすい
・動悸

健康的な髪の毛を育てるために、食事をする際はレバーやあさり、ほうれん草など鉄分が含まれた食材を摂取するように心がけましょう。
食事を気を付けていても立ち眩みなどの症状が出る場合は、医療機関を受診し治療を行うことをおすすめします。

参考文献:鉄剤の適正使用による貧血治療指針

 

抜け毛が悪化する前に医師へ相談をしましょう

「髪の毛が抜けてもそのうち治る」と思っていませんか?
抜け毛を放置すると薄毛が悪化する可能性があるので、自己判断ではなく必ず医師へ相談してください。
抜け毛が脱毛症なのか病気から発生しているのか、判断が難しいと感じている方がいらっしゃると思いますので、髪の毛や頭皮などの特徴をご紹介しながら説明していきます。

 

抜け毛が増加した方はFAGA治療クリニックへ

髪の毛にこのようなお悩みがある方はFAGA治療クリニックを受診することをおすすめします。

・頭皮に痒みなどの炎症がない
・抜け毛が増えた
・髪の毛にハリやコシがなくなった
・つむじや生え際、分け目の地肌が透けて見える
・頭部全体にボリュームがなくなった

上記の脱毛症を放置すると薄毛が悪化し、治療を開始しても効果を感じるまで時間がかかる場合があります。
「抜け毛が増えた」「髪の毛のボリュームがなくった」と感じている方は早めに受診をして、抜け毛対策をしましょう!

 

抜け毛以外に動悸や湿疹などの症状がある方は医療機関へ

抜け毛以外に動悸などの症状がある方は、病気を発症している可能性があるので、医療機関の受診をおすすめします。
脱毛以外で身体に異変を感じている方は確認しましょう!

・継続的な発熱
・頭痛
・倦怠感
・発汗
・息切れ
・立ちくらみ
・動悸
・関節痛や筋肉痛
・むくみ
・円形や楕円形に髪の毛が抜ける
・眉毛やまつ毛が抜ける

このような症状を感じている方は、抜け毛対策も大切ですが命に係わるケースもあるので、必ず医療機関を受診しましょう!

 

まとめ

髪の毛が抜ける可能性がある病気についてお話してきましたがいかがでしたでしょうか?

抜け毛は脱毛症だけではなく、他の病気が原因で引き起こされ、髪の毛の状態や抜け方に違いがないので、判断するのが難しいです。
どちらが原因で抜け毛が起きているのかお悩みの方は、ご自身の身体で起きている脱毛以外の症状で判断してみましょう。

抜け毛以外に動悸や息切れなどの症状を感じる場合は医療機関へ、頭皮にフケなどの炎症がなく、抜け毛が増加したと感じた方はFAGA治療を行っているクリニックへの受診を検討してください。
医療機関を受診するのは、とても勇気が必要なことだと思いますが、悪化してから治療を行うと効果を感じるまで時間がかかるケースが多いので、健康的な髪を取り戻すためにも早めに受診してみましょう!

ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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