育毛・増毛

元ウィッグ販売員が伝授!頭頂部の薄毛がバレないウィッグの選び方6選

監修者 阿部有寛(院長)

 

「頭頂部の薄毛が気になる・・・」
頭頂部の薄毛の悩みは、髪のボリュームが減って一気に老けて見えてしまう深刻な問題です。

こうした頭頂部の薄毛のお悩みをすぐに改善できるのが「ウィッグ」の存在です。
薄毛治療のように治療効果を感じるまでに時間がかからず、また、増毛パウダーなどと違って髪のボリュームも自然に増やすことができる手軽な解決方法と言えるでしょう。

特に女性は薄毛が進行する年齢にも個人差があるため、周りと比べて悩んでしまう方は多いです。
そんな一刻も早く改善したい薄毛のお悩みですが、自然に頭頂部の薄毛をカバーしたいのであれば、即効性があり簡単に装着可能な「部分ウィッグ」がおすすめです!

部分ウィッグとは、薄毛が気になる箇所をピンポイントでカバーして薄毛を見えなくしてくれる便利アイテムです。「ウィッグがバレたらどうしよう」と心配に感じるかもしれませんが、自分に合ったウィッグを選ぶことができれば、バレることなくとても自然に身につけることができます。

この記事では、某大手ウィッグメーカーに6年務めた元ウィッグ販売員の筆者が選ぶ、最もバレにくく自然に頭頂部の薄毛を隠すことのできるウィッグの選び方について伝授いたします!

悩める薄毛問題を改善してくれるウィッグについて、ウィッグ選びの際に知っておきたいポイントや種類について徹底解説していきます!現在ウィッグの購入をお考えの方はぜひ最後までご覧ください。

ウィッグを購入する前に確認したい6つのポイント

あなたがウィッグを選ぶ際やウィッグの使用を検討する際、一番気になっているのは「ウィッグをつけていることがバレないか」「自然に見えるウィッグを選びたい」といった点ではないでしょうか?

特に頭頂部の薄毛を隠すウィッグは、サイズや髪質が合わないものを選ぶとかなり不自然に見えてしまい、周囲へバレる可能性が高まります。

ウィッグをつけていることが周囲へバレないよう自然に薄毛をカバーするには、購入時に以上の6つのポイントを確認しましょう。

 
 

Point 1:薄毛の範囲に合わせた「形」のウィッグを選ぶ

薄毛の範囲には個人差があり、広さによって選択するウィッグのタイプが異なります。まずはご自身の薄毛の範囲を把握し、どのような形のウィッグが適しているかを確認してください。

頭頂部の薄毛を隠す場合は、主に部分ウィッグ、ハーフサイズウィッグ、フルサイズウィッグのいずれかを使用します。中でも、頭頂部を隠すウィッグとして一番自然でおすすめなのは部分ウィッグですが、全体的な雰囲気を変えたい場合や広範囲の薄毛を隠したい場合には、ハーフウィッグやフルウィッグを使用するのも良いでしょう。

 

部分ウィッグ【頭頂部の薄毛が気になる方に最もおすすめ】

【範囲】
奥行:前髪からつむじまで
幅:ハチ上まで

ヘアピースとも呼ばれ、薄毛の範囲を部分的にカバーでき、よりウィッグ感が少なく見えるのが特徴です。髪質や色に気をつければ、最も自然に頭頂部の薄毛を隠すことができるウィッグと言えるでしょう。

部分ウィッグの形には、主に長方形、円形、逆三角形の3種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、見た目や付け心地なども含めてご自身に合った形のもの選ぶのが良いでしょう。

メリット デメリット
長方形 ・頭頂部の分け目をカバーするのが得意
・ベース部分が小さいので自然に見えやすく、付け心地も軽い
・カバーできる範囲が狭い
・ウィッグをつけた箇所はベースの厚みの分だけ頭が尖って見えてしまうことがある
円形 ・ウィッグに横幅があるので、面積が小さいウィッグでも頭が尖って見えにくい
・留め具が3か所についているのでウィックがずれにくい
・頭が大きい場合につむじまでカバーしきれない可能性がある
逆三角形 ・前髪からつむじまでしっかりカバーできる
・留め具が3か所ついて老いるのでウィッグがずれにくい
・ベースが大きいので付け心地が良い

 

ハーフウィッグ【薄毛の範囲が広く部分ウィッグでは隠しきれない方向け】

【範囲】
奥行:前髪からうなじ中央のくぼんだ箇所まで
幅:耳の上あたりまで

頭の上半分をカバーすることができるウィッグです。薄毛の範囲が広範囲にわたっている場合は部分ウィッグで隠しきれない可能性があるため、ハーフウィッグを使用すると良いでしょう。

 

フルウィッグ【薄毛の範囲が広くハーフウィッグと地毛の馴染みが悪い方向け】

【範囲】頭全体

頭全体をカバーすることができるウィッグです。髪の毛全体をウィッグネットで覆ったあとフルウィッグを装着します。ハーフウィッグと同様に薄毛の範囲が広い場合や、地毛の髪質が細くてハーフウィッグと馴染みが悪い場合には、フルウィッグを使用するのが良いでしょう。

しかし、髪全体を覆ってしまうことで蒸れやすくなったり、見た目が自然ではなくなったりすることもあるため、フルウィッグを選ぶ際は髪質やベースの素材にもこだわった方が良いでしょう。

 
 

Point 2:自分に合った「サイズ」のウィッグを選ぶ

ウィッグのサイズや頭の大きさによって薄毛をカバーできる範囲は異なります。そのため、ウィッグを購入する際はウィッグ販売店で薄毛部分や頭部の寸法を測定してもらい、実際にウィッグを試着してから購入することをおすすめします。

髪の長さとウィッグサイズの相性や地毛とのバランス感などは実際に着用してみないとわからないことも多く、画像などで確認するだけでは判断が難しいでしょう。店舗では販売員が寸法を測り、試着をすることで自分にぴったりのウィッグを購入することが可能です。ウィッグ選びに失敗しないためにも、画像のみでウィッグを選ばなければならない「通信販売での購入」は推奨しません。
しかし、「店舗に行くのは恥ずかしい」「近くにウィッグ販売店がない」などの理由から、通信販売でウィッグの購入を検討されている方もいらっしゃると思います。その場合は、必ず薄毛の範囲と頭の大きさをメジャーで測り、購入前にどのウィッグのサイズが自分に合うかを確認しましょう。

サイズを測定する際に重要なのは、薄毛部分の【奥行き】と【幅】のサイズです。サイズの合っていないウィッグは不自然に見えてしまいますし、元気な髪の毛にまでダメージを与える可能性が高いので注意が必要です。

サイズの測り方は以下の図をご覧ください。

【奥行き】生え際の指2本分後ろの位置~つむじまで
【幅】上から頭頂部を見た際の薄毛範囲の横幅

【奥行き】と【幅】の2点は必ず測りましょう!
ウィッグのサイズ展開などはメーカーによって異なります。ここでは、サイズの一例として某大手ウィッグメーカーさんのサイズ表をご紹介しますので、下記の表よりご確認ください。

【奥行き】約12.5cm
【幅】約6.5cm
【奥行き】約14.5cm
【幅】約11.5cm
【奥行き】約14.0cm〜14.5cm
【幅】約15㎝

・小(奥行き:約12.5cm 幅:約6.5cm)
トップの分け目をカバーするのが得意なサイズ。奥行きは前髪からつむじまで、幅は6cmほどと狭いのが特徴です。
・中(奥行き:約14.5cm 幅:約11.5cm)
トップにボリュームが出やすいのが特徴。奥行きは前髪からつむじまで、幅はハチ上あたりまでの範囲をカバーします。
・大(奥行き:約15cm 幅:約14.0cm〜14.5cm)
トップにしっかりとボリュームを出し、奥行きは前髪からつむじまで、幅はハチに届くくらいまでの広範囲をカバーします。

例えば、薄毛の範囲を計ってみて【奥が13.5cm、幅が6cm】だった場合、サイズは【小】ではなく【中】を選択しましょう。幅は6㎝なので小で十分カバーできると思いますが、奥行きが13.5cmあるため、小のサイズよりも薄毛部分の方が広くなってしまい、薄毛箇所をすべてウィッグで隠せません。そのため、サイズぴったりのものがないのであれば、大きい方を選ぶと良いでしょう。

薄毛箇所のみをギリギリでカバーできるウィッグを被ってしまうと、イチゴのへたのような不自然な見た目になり、パッと見ですぐにウィッグだと気づかれる可能性があります。

ウィッグのサイズ選びで失敗される方は、【奥行き】と【幅】のサイズよりも小さいものを購入してしまい、薄毛部分をすべてカバーできていないパターンがほとんどです!
自分にぴったり合ったサイズのウィッグを購入するためにも、店舗で買う場合は店員さんに寸法を測定してもらい、必ず試着をしてから購入しましょう。また、通信販売で購入する場合には、ご自身でしっかりと測定していただきサイズ間違いのないように注意してください。

 
 

Point 3:毛髪素材で印象が変わる!「髪質」で選ぶ

現在日本で販売されているウィッグは、人工毛100%のウィッグか人工毛と人毛をミックスした製品がほとんどです。人毛100%のウィッグも存在しますが、扱いが難しいため最近では人工毛とミックスさせたものが主流となっています。

 

耐久性で選ぶなら【人工毛100%ウィッグ】

人工毛100%のウィッグは、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維だけを用いて作られた製品で、長期間使用しても色褪せないのが特徴です。また、人毛が混ざっていない分劣化もしづらいため、耐久性が高く比較的長く使えるのが一番のメリットと言えるでしょう。

ウィッグは高価なものが多いため長く使えることを重視したい方や、人毛に対して少し抵抗がある方は人工毛100%のウィッグがおすすめです。しかし、人工毛100%のウィッグは太陽の光を反射しやすく、毛にツヤがありすぎて地毛と馴染みにくいのが欠点でもあります。その他にも、素材によって見え方や特徴が変わってきますので、それぞれ素材の特徴を理解したうえで購入を検討すると良いでしょう。

 

地毛との馴染みやすさで選ぶなら【人工毛と人毛のMixウィッグ】

人工毛だけだとツヤが出過ぎてしまう恐れがありますが、人毛が混ざることで自然な質感を生みだすことができます。また、人工毛が人毛の扱いにくさをカバーしてくれるので、お手入れが簡単という点も非常におすすめです。
ただし人毛が混ざっている分、人工毛100%のウィッグに比べて耐久性は劣ります。扱い方にもよりますが、毎日ウィッグを使う方だと1年を過ぎた頃から劣化が見られる場合が多いようです。

 

地毛と同じように扱いたいなら 【人毛100%ウィッグ】

扱いの難しさや流通の少なさから人毛100%のウィッグはおすすめしません。
しかし、人毛100%のウィッグは自分の髪と同様にパーマやカラーをすることが可能です。地毛と同等に扱うことができるため、ご自身の髪の毛と同じようにウィッグを扱っていきたいとお考えの方は使用を検討してみるのも良いかもしれません。ただし、販売しているウィッグショップは少なく、購入する場合はネット通販などがメインになります。

 
 

Point 4:頭皮は意外と見られている!「ベースの素材」で選ぶ

正面からではなく上から見た時の印象もウィッグを選ぶ際には重要なポイントです。頭を真上から見た時、誰でも分け目やつむじの頭皮は見えますよね。ウィッグも同様に頭皮の見え方が自然なものを選ぶことで、付けている感じを無くすことができ、周りから気づかれにくい自然な頭頂部を目指せます。

ここでは、ウィッグの地肌のことをベースネット(頭皮部分)と呼びます。ベースネットには、人工肌付き(スキンタイプ)と、人工肌なし(ネットタイプ)の2種類があります。

 

本物の頭皮ように見せたいなら 【人工肌付きウィッグ】

人工肌付き(スキンタイプ)のウィッグはベース部分に肌色のネットがついており、上から見た時に本物の頭皮のように見えるのが特徴です。地毛が薄い方でも透けることはありませんが、人工肌が付いている分ウィッグに厚みが出てしまう場合もあるので、実物を見て確認したほうが良いでしょう。
また、人工肌はウィッグの中央に広範囲で付いているものを選ぶのが好ましいです。本物の頭皮のように自然なため、人工肌付きのウィッグの方が人工肌のついていないネットタイプよりも価格は高い傾向にあります。

 

まだ地肌がそこまで見えていないなら【ネット素材ウィッグ】

ベース部分に地肌はついておらず、ネットの網目が見えるのがネットタイプのウィッグです。地毛が多い方であればあまり問題ありませんが、地毛が薄い方がつけると地肌が黒っぽく見えたり、ネットから地肌が透けて見えたりする可能性があります。人工肌付きのウィッグよりは不自然になる可能性が高く、上から頭頂部を見られた際にウィッグだとバレてしまう可能性があります。

 
 

Point 5:ボリュームなどの見え方は大事!「髪の生え方」で選ぶ

部分ウィッグは基本的に手植えが多いですが、通販で購入できる安いウィッグには機械植えのものもあります。手植えのウィッグは2~3本の毛束がバランスよく植えられているので、自然なボリュームが出やすいのが特徴です。一方で機械植えのウィッグは一定方向に髪が植えられているので、毛量が密集していて髪の根本にはボリュームがあまり出ないという特徴があります。

 

自然なボリューム感やセットのしやすさなら【手植えウィッグ】

多くの部分ウィッグは手植えで作られており、本物の毛のように自然なボリューム感が出やすくなっています。地毛との差も少なく馴染みやすいのが最大の特徴でしょう。ただし、ハーフウィッグやフルウィッグで手植えのものは少々値段が張ってしまう場合も多いため、金銭面も含めて検討する必要があります。

 

価格の安さを重視するなら【機械植えウィッグ】

ハーフウィッグやフルウィッグに多く見られる機械植えですが、部分ウィッグでも安い商品には機械植えで作られたものがあります。機械植えのウィッグは、髪の毛を分けた時に縫い付けてあるネットやレース部分が見えてしまうことや、毛量の割に根元のボリュームが出ず頭頂部がペタンとしてしまう可能性があるため、より自然に見せたい方は手植えのウィッグを選択するのが良いでしょう。

 
 

Point 6:自然なヘアセットのためには確認必須!「耐熱性」で選ぶ

ウィッグをつけた際により馴染みを良くするためには、ヘアアイロンで全体に熱を加えてクシでウィッグと地毛を馴染ませるように梳かしたり、一緒にドライヤーでブローをしながらヘアセットをしたりすることで、自然な状態に仕上げていくのが効果的です。

ただし、ウィッグには耐熱性と非耐熱性の2種類があり、非耐熱性のウィッグにも関わらずドライヤーやヘアアイロンを使用すると、ウィッグの毛が縮れて傷んでしまう恐れがあります。ウィッグを購入する際には必ず耐熱性の有無を確認し、ご自身の使用用途に合わせて商品を購入するようにしましょう。

 

ドライヤーやアイロンを使用するなら【耐熱性ウィッグ】

耐熱性のあるウィッグはヘアアイロンやドライヤー、ホットカーラーを使うことができます。また、ウィッグをお湯で洗うことも可能であり、洗った後はドライヤーで乾かせるため衛生面にも優れています。ウィッグのカールが落ちてきてしまった時には、ご自身で巻き直すなどのセルフケアもできるため、使い勝手は非常に優れていると言えるでしょう。
毛髪部分に使用されるポリエステルやナイロンといった毛材には、ややツヤが出やすいという特徴があります。

【注意点】
耐熱ウィッグに使用するヘアアイロンの設定温度は80℃程度の低温にしましょう。ウィッグの耐熱温度が180℃と表記されている場合でも、実際に180℃近い高温で繰り返し使用すると熱のダメージにより消耗を早めてしまう可能性があるため、できるだけ低めの温度でセットすることをおすすめします。

 

熱を加えずクシのみのセットで十分なら【非耐熱ウィッグ】

非耐熱性のウィッグはヘアアイロンやドライヤー、ホットカーラーを使用できず、洗う際にもお湯は使えません。熱を加えてしまうと、毛材が溶ける場合やチリチリになってしまう場合があるため注意しましょう。

熱が不要なマジックカーラーでのセットは可能ですが、耐熱性のウィッグのように熱を使ったヘアセットを自分で行うことはできないため、カールを復活させたい場合にはウィッグショップでセットを依頼する必要があります。また、摩擦熱にも弱く、耐熱性のあるウィッグに比べて消耗が早いところがデメリットと言えるでしょう。
一方で、アクリル(非耐熱の毛材)は柔らかな質感と自然な風合いを表現できるため、ヘアアイロンなどを使わずクシのみのセットで十分であり、かつ見た目の雰囲気を重視したいという方にはおすすめです。

 
 

より自然なウィッグを目指したい!+αで覚えておきたい2つのこと

ここからは、ウィッグをより自然に見せるために+αで覚えておきたい2つのポイントをお伝えします。
「より自然に、そして誰にもバレないように薄毛を隠したい!」と考えている方は、以下に紹介する2つをぜひ参考にしてください!

 

地毛と近い色のウィッグを選ぶ

自分に合ったウィッグを選ぶポイントは、地毛の色とウィッグの髪の色を合わせることです。
既製品として売られているウィッグの場合、1つのウィッグにつき3~5色(黒髪・こげ茶色・明るめの茶色・赤茶色・白髪など)から選べるようになっています。実際にウィッグをつけてみて一番地毛と馴染む色を選ぶようにしましょう。

地毛よりも明るすぎたり暗すぎたりするウィッグは、地毛と馴染まず境目がハッキリしてしまいます。色味の合わないウィッグを使用すると、ウィッグが頭に乗っているような不自然さや違和感を生みだしてしまうので、色選びは慎重に行うことが重要です。

また、より地毛の色に合うウィッグを選ぶなら、試着しに行くタイミングも意識してください。
ヘアカラーしたてよりも少し色が抜けてきた状態で試着をするのがベストタイミングです。ヘアカラーしたての色はあまり長続きしないため、日を追うごとに地毛とウィッグの色が合わなくなる可能性があります。できるだけ本来の髪色に近い状態で試着をすることが望ましいでしょう。

中には、既製品のウィッグだとどうしても色が馴染まないという方もいらっしゃいます。その場合はオーダーメイドのウィッグを作れるお店で、希望に合う髪色のウィッグを作ってもらうのもおすすめです。

【注意点】
既製品のウィッグは基本的にウィッグの髪色を変えることができません。(人毛100%ウィッグは除く)
そのため、ウィッグ購入後は地毛の色を大幅に変えることが難しくなります。多少地毛とウィッグの色が違うくらいなら境目は目立ちませんが、もしも地毛の色を大幅に変えるのであれば新たにウィッグを購入する必要がでてくるでしょう。

 

オーダーメイドでウィッグを作る

既製品のウィッグの場合はベースの大きさ、髪色、髪の長さが全て決まっているので、自分にぴったりの完璧なウィッグに出会うことは難しいかもしれません。そのため、既製品のウィッグを購入する場合、髪質や見え方などの選択肢に優先順位をつけて、妥協点を探りながら購入を検討しなくてはならないでしょう。

できる限り自分の理想に近い完璧なウィッグをお求めの方は、オーダーメイドで作るのがおすすめです。
冒頭からお話しているように、ウィッグは頭の形や髪質、髪色に合ったものが最もバレにくく、自然に薄毛部分を隠すことができます。オーダーメイドウィッグは頭の型取りから始まり、毛材選び、髪色選び(色のミックスも可能)、髪の長さ選び、留め具選びとすべて自由に決めることができます。
しかしながら、価格は小さな部分ウィッグでも18万円~と高価になってしまう場合が多く、サイズによって金額が異なるため、ご自身の予算と相談しながら購入するのが良いでしょう。

 
 

さいごに

頭頂部の薄毛を隠し、自然に見えるバレないウィッグの選び方についてお話してきました。
特に女性は出産や更年期、生活環境などによるホルモンバランスの変化によって薄毛が起きるため、発症のタイミングは個人差があり、周りと比べて見た目の変化にショックを受けてしまう方も多くいらっしゃいます。

こうした悩みに即効性があり、すぐに改善をできるのがウィッグの強みではないでしょうか。
ご自身の悩みがウィッグをつけることで改善できれば、周りの目を気にして悩むこともなくなり、晴れやかな気持ちで毎日を過ごすことができるでしょう。少しでもウィッグに対する不安を減らすためにも、いかに自分に合うウィッグを選べるかが大事なポイントになります。この記事を読んで、ウィッグ購入の参考にしていただけたら嬉しく思います。

そして、最後にもう1つ覚えておいていただきたいのが、ウィッグは根本的な薄毛の解決にはならないということです。
女性に起こる薄毛の多くは「FAGA(女性男性型脱毛症)」に分類され、FAGAを一度発症してしまうと年齢に比例してどんどん範囲を広げていきます。いまは範囲が狭くウィッグで隠すことができていたとしても、進行とともに隠しきれなくなってしまう可能性もあるのです。

そのため、一時的な対処ではなく薄毛を根本から解決したいと考えている方は、ウィッグを使用しながらFAGAの治療を始め、薄毛の改善ができたらウィッグを卒業するという流れがベストと言えるでしょう。

薄毛治療薬は、服用を始めたらすぐに結果が出るような即効性のあるものではありません。服用を継続することで乱れたヘアサイクルを元に戻し、抜け毛の抑制と発毛の促進を後押しするお薬ですので、ウィッグのようにすぐに髪の毛が生えて見た目が変わるわけではないですが、将来的にウィッグを卒業したいという方は可能な限り早めの治療開始をおすすめします。

女性の薄毛治療はまだあまり知られていませんが、早期に治療を始めるほど改善できる可能性は高くなると言われています。クリニックの治療と聞くと少々ハードルが高く感じますが、自宅でリラックスして診察を受けられるオンライン型のクリニックも増えているため、ウィッグの卒業を目指して早めにクリニックのカウンセリングを受けてみることもご検討ください!

ABOUT ME
阿部有寛
阿部有寛
医師 
2007年山形大学医学部卒業。 一般内科、複数の企業、研究施設の産業医から、大手の美容クリニック、AGA・頭髪クリニックの医師を経て、一般社団法人日本美容医療研究協会ZENクリニック院長に就任。 【資格】医師免許/日本医師会認定産業医 > 医院長紹介ページを見る
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