エイジングケアとは?はじめるタイミングとケア方法も紹介

抗加齢学会専門医/麻酔科認定医
コッツフォード良枝:監修

公開日:2020/04/08 更新日:2020/05/06

エイジングケアという言葉を知っていても、どんなことをするのかわからない、エイジングケアを実際にやってみるにしても、いつ始めるのが良いのか、自分でできるエイジングケア、クリニックでできるエイジングケアの内容などに対してイメージが湧かないという人は多いです。
そこでこの記事では、それらについて詳しく説明します。

エイジングケアとは

エイジングケアとは「エイジング」は英語だとageing,aging
と表記され、加齢・老化のことを表す言葉です。
そして、年齢を重ねていくと肌もカサカサするなどして衰えていきます。
そこで、年齢に応じて行う肌のケアをエイジングケアと言います。
ただし、エイジングケアとはあくまで年齢に応じたケアを行い、現状を維持することであり、エイジングケアに若返り効果などといった意味は含まれていないので注意しましょう。

また、エイジングケアに近い意味を持つ言葉で「アンチエイジング」という言葉が挙げられ、これは老化(エイジング)を防止するという意味を持っています。
しかし、老化に逆らうことはほぼ不可能でしょう。
そのため、薬機法によって化粧品などの広告でこの表現を使うことは禁止されています。

エイジングケアをはじめる前に知っておきたいこと
この段落では、エイジングケアではどんなことをするのかなど、エイジングケアを始めるにあたって知っておきたいことを紹介していきます。

いつからエイジングサインがでるの?

大体28歳前後をピークに肌の代謝が落ちていきます。
すると、コラーゲンや、肌の保湿機能を司るヒアルロン酸の生産量が減っていき、肌の質が徐々に衰えてしまいます。
肌が乾燥しやすくなったり、夕方になるとくすみやすくなったりしたと感じたならエイジングサインが出始めているので、エイジングケアを始めるべきでしょう。

どんな風にお肌が変化するの?

先ほど解説した通り、エイジングサインが出始めると肌のかさつきやくすみが目立つようになります。
それに加えて、20代後半から30代に入って、肌のシミや目尻の小じわも気になるようになるでしょう。
それに伴って、若い頃と比べて化粧が濃くなってしまう人も多いです。
そして35歳を過ぎると、黒いシミが目立つようになってきたり、ほうれい線がはっきりして肌がしぼんできたりしていることを感じ始めます。
年齢を重ねるごとに化粧ノリも悪くなってきて、化粧直しの回数も増えてしまうでしょう。

エイジングケアってどんなことをするの?

エイジングケアってどんなことをするの?エイジングケアで行うのは、紫外線・肌の乾燥予防、生活習慣の見直し、そしてエイジングケア効果が期待できる成分が含まれた化粧品を選ぶことの3点です。
中でも紫外線・肌の乾燥予防や生活習慣の見直しに関しては、あまり知識が無くても手軽に取り組めるでしょう。
化粧品に関しては、美白有効成分であるビタミンC融合体や、肌のツヤを維持するにあたって欠かせないコエンザイムQ10などが配合されているものを選ぶのがおすすめです。

エイジングケアは何歳からスタートしたらいい

それでは、この段落ではエイジングケアはいつ頃から始めるのが良いのか、エイジングケアを始めるのが早すぎるもしくは遅すぎるとどうなるのかなどについて解説していきます。

エイジングケアを始めるのによいタイミングについて

エイジングケアは、加齢による肌の変化を感じ始めた時をきっかけに始めるのが良いでしょう。
具体的には若い頃はあまり目立たなかったシミや小じわ、ほうれい線が気になり始めたり、化粧ノリが悪くなってきたりしたらエイジングケアの始め時と言えます。
これらのサインが出始めたら放置せずにエイジングケアに取り組みましょう。

エイジングケアのスタートが早すぎる/遅すぎるとどうなるの?

エイジングケアは早すぎても問題はありません。
むしろ、日頃から肌の保湿や紫外線対策をはじめとするエイジングケアに取り組んでいれば、肌の老化ペースを遅らせることができます。
それとは逆に、エイジングケアを怠って、取り組むのが遅すぎると、エイジングケアに取り組み始めた時にはなかなか効果が出にくくなってしまいます。
したがって、早すぎるに越したことは無いので、肌の老化を感じる前からエイジングケアに取り組んでおくのが良いでしょう。

エイジングケアに使うアイテムは?

エイジングケアに使うアイテムは?一般的にエイジングケアはクレンジングオイルや洗顔料、化粧水、美容液、クリームなどの美容アイテムをエイジングケア専用のものに切り替えて行います。
それに加え、エイジングケアにおいてはスチーマーなど肌のトラブルに焦点を当てた専用の道具を使うことも大切でしょう。
先ほど解説した通り、「エイジングケア」というワードを化粧品の広告に使うことは問題ないので、エイジングケアを考えているならこのワードが広告に使われている商品を選ぶのが無難です。

ただし、日本化粧品工業連合会の化粧品等適正広告ガイドラインにおいて、エイジングケアという言葉は年齢による肌の老化に応じたケアだけでなく、小じわを隠すなどメイクアップ効果という意味合いも含まれています。
そのため、エイジングケア関連商品を購入する際は、どちらの意味でエイジングケアという言葉が用いられているのかを考えたうえで選ぶことが大切と言えるでしょう。

老化の原因とエイジングサイン

老化の原因とエイジングサイン肌が老化してしまう原因は、老化だけでなく、生活習慣や間違ったスキンケアも挙げられます。
普段顔を洗う時に必要以上にゴシゴシ洗うなど間違ったスキンケアをすると、肌の炎症に繋がってしまうでしょう。
それに加え、若いうちから外に出る時に日焼け止めを塗らないなどUV対策を怠ることも老化の原因となります。
そして、肌の老化を防ぐうえで最も大切なのが生活習慣です。
日頃から甘いものや脂っこいものばかりに偏った食生活を送っていたり、睡眠不足が続いたりすると、それが蓄積して肌の老化にも大きな影響を及ぼしてしまいます。

エイジングサインとしては、特に目元や口元の小じわ、ほうれい線が目立ち始めた時が要注意と言えるでしょう。
それ以外にも毛穴がたるむことで目立ちやすくなったり、顔がくすんで黒く見えやすく感じたりするのも、エイジングケアを始めるサインです。
また、輪郭がたるんで口角をはじめ、全体的に顔の皮膚が下がってきたと感じた時も要注意でしょう。

エイジングケアにおけるスキンケアのポイント

エイジングケアにおけるスキンケアのポイントエイジングケアに取り組む人の中には間違った方法を実践してしまっている人も少なくありません。
そこで、エイジングケアを行うにあたって気を付けたいスキンケアのポイントをチェックしていきましょう。

肌の刺激になるNG習慣を改善する

スキンケアにおいて、肌へ刺激を与えることはNGです。
若いうちから間違ったスキンケアを行っていると、肌の老化の進行を早めてしまいます。
そのため、スキンケアを行う際には肌への刺激を最小限にすることを意識しましょう。
普段から気にしない人は多いけれども、肌への刺激に繋がってしまうのが洗顔とメイクです。
洗顔はエイジングケア専用商品を使っていたとしても、先ほど解説した通りゴシゴシ洗ってしまうと摩擦が発生して肌に負担を与えてしまいます。
そのため、洗顔をする際には泡をたっぷり作って、肌に泡を馴染ませるように優しく洗いましょう。
メイクに関しても同様で、叩いたりこすったりせず、優しく肌にメイクを乗せる感じで化粧品を使うことを意識することが大切です。

また、メイク落としが面倒に感じる人だとシートタイプのものを使う人が多いでしょう。
しかし、シートタイプのメイク落としは肌に摩擦を与えてしまいます。
それに、強く押し付けた方がメイクが落ちることからゴシゴシこすってしまう人も多いです。
しかし、それは肌に悪いのでできるだけ洗い流すタイプのメイク落としを使いましょう。

肌悩みに合う化粧品を使う

エイジングケア用の化粧品は多数販売されていますが、手あたり次第にエイジングケア商品を使うのではなく、肌の悩みに合った効果的な成分が配合された化粧品を選ぶのが大切です。
例えば肌の乾燥やキメの乱れが気になるなら、セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲンや植物エキスが含まれているものを選びましょう。
肌のシミやくすみなど、肌の黒ずみに関する悩みなら、美白効果が期待できるビタミンC誘導体・プラセンタエキス・アルブチン・トラネキサム酸が配合されているものがおすすめです。
そして、肌のシワやたるみ、ほうれい線が気になる場合はレチノール・ナイアシンアミド・ビタミンC誘導体・ペプチドが配合されているものを選びましょう。

紫外線対策を徹底する

紫外線は若い頃から肌に蓄積されていくものであることから、普段から意識することが大切です。
また、紫外線は季節や天候に左右されません。
そのため、日差しがあまり強くない日や雨の日でもしっかりUVカット効果のある化粧下地やパウダーなどを使って毎日対策をしましょう。
日焼け止めに関しては、2~3時間程度が経ったら効果が薄くなってしまうので、普段から日焼け止めを持ち歩き、こまめに塗りなおして十分な効果を得られる状態にしておくのがおすすめです。

紫外線対策を徹底してエイジングケア

紫外線対策を徹底してエイジングケア紫外線にはUVAとUVBの2種類が存在しています。
世間一般から認識されている紫外線はUVBであり、夏になると量が増え、肌を黒くしたり、肌の表面に炎症を引き起こしたりします。
こちらの紫外線に関しては幼い頃から対策をしてきた人は多いでしょう。
それに対してUVAはUVBと比べて波長が長い紫外線であり、肌の内部にダメージを与えます。
徐々に蓄積していくものであり、加齢による肌のシミやくすみの原因となるのはUVAです。
紫外線対策を行うにあたっては、UVBだけでなくUVAに対する対策も重要と言えるでしょう。

日焼け止めなどの紫外線対策関連商品の指標にはSPFとPAという単位が存在します。
SPFは1から50までの間でどれだけの時間UVBをカットできるか、PAは1個~4個の「+」の数でどれだけのUVAカット効果が期待できるかを表しています。
例えば日焼け止めに「50++」と書かれたものが販売されているとしたら、UVBカット効果は日焼け止めの中でも最大、UVAカット効果は4段階中の2番目となります。
一般的に晴れの方が紫外線が強いイメージを持たれがちですが、実は曇りの日の方が紫外線量が多いのです。
そのため、晴れの日はもちろん、天気が悪い日もしっかり紫外線対策を行いましょう。

生活習慣を見直してエイジングケア

生活習慣を見直してエイジングケア悪い生活習慣を送っていると、疲れが蓄積して肌に悪く、折角エイジングケアを行っても効果が出にくくなってしまいます。
そのため、エイジングケアを始めるなら自分の生活習慣を見直してみることも重要と言えるでしょう。
そこでこの段落では、エイジングケアに取り組むにあたって意識したい生活習慣に関するポイントを解説します。

水分、油分の両方をチャージすることが必要

エイジングケアを行うにあたっては水分と油分の両方をしっかり保つことが大切です。
そのため、有効成分がしっかり含まれているアイテムを使って保湿を行いましょう。
基本的に保湿ケアは美容液→乳液→クリームという順に使います。
よりしっかり保湿を行いたいなら美容液の前に化粧水を使うのがおすすめです。

美容液は有効成分を補給するために使用します。
したがって、ヒアルロン酸やコラーゲンなど肌に取り入れたい成分に加え、保水力の面で優れているセラミドが含まれているものを使うのが良いでしょう。
次に乳液で、水分・油分を補給します。
乳液に関してはセラミド等の保湿成分が含まれているのがおすすめです。
ただ、油分に関しては30代までは皮脂の分泌量が十分であることから、あまり油分を含んでいないものを使うのが良いでしょう。
そして、美容液・乳液で取り入れた水分を閉じ込め、最後に油分を取り入れる仕上げとして使うのがクリームです。
油分の補給目的で使用するなら、敏感肌用など肌にあまり負担がかからないものを選びましょう。

「活性酸素」を増やさない食生活

身体に取り込んだ酸素は他の分子と結びついて活性酸素となります。
活性酸素は細胞を傷つけるものであり、身体の老化を進めたり、肌をさび付かせたりするだけでなく、病気の原因にもなると言われています。
したがって、活性酸素を増やさない食生活を意識することがエイジングケアにも繋がると言えるでしょう。
活性酸素は過度な添加物や糖質、油の取りすぎや飲酒・喫煙が原因となって増えることから、日頃からこれらを摂取しすぎないように意識することが大切です。

また、活性酸素は抗酸化作用を持つビタミンA・C・Eを多く含む食べ物を摂ることで抑制することができます。
そのため、これらを多く含むレバーやかぼちゃなどといった食べ物を摂ることも普段から意識しましょう。

睡眠は「質」を重視

健康的な生活には睡眠が欠かせません。
エイジングケアにおいても同様で、しっかり睡眠時間を確保するだけでなく、質の良い睡眠をとることも意識しましょう。
一般的に眠り始めの3時間に成長ホルモンが多く分泌されます。
したがって、忙しくても必ず最低3時間以上の睡眠時間は確保する、基本的にはしっかり疲れをとるためにも6時間睡眠を毎日繰り返すことが大切と言えるでしょう。
また、質の良い睡眠をとるには、寝る直前に目に光の刺激を与えないことが大切です。
そのため、寝る前にスマホに触ったり、テレビを見たりするのは避けましょう。

美容皮膚科でのエイジングケア

美容皮膚科でのエイジングケア自宅で個人で取り組むエイジングケアには限界があります。
そこで、美容皮膚科でできるエイジングケアにはどんなものがあるのか紹介します。

ボトックス注射

ボトックス注射は、局所的にボトックスを打つことで筋肉の動きを弱め、筋肉の収縮を抑制します。
それによって表情ジワを目立たなくすることができます。
ボトックス注射はシワ以外にもエラを小さくする、ふくらはぎを細くするなどといった目的にも使われており、美容皮膚科で行われている施術の中でも需要が高いです。
ただ、ボトックス注射は永久的に効果が持続するものではなく、表情ジワに使った場合は3~4ヶ月程度で元通りになってしまいます。
そのため、ボトックス注射を打つ場合は定期的に美容皮膚科に通う必要があります。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸注射は肌のツヤを出すために使われます。
ヒアルロン酸は元々水分を保持する能力に優れており、肌の水分を維持するには欠かせない物質です。
それを注射によって人為的に注入することで、美容液などで摂取する場合よりも効率よく肌にヒアルロン酸を取り入れることができます。
ヒアルロン酸は目の周りや頬など様々な箇所に使用されており、硬度によって用途が変わります。
そのため、使用するヒアルロン酸の硬度は医師と相談して決めましょう。

ヒアルロン酸注射の持続期間はものによって異なります。
短いものだと1ヶ月~3ヶ月、長いものだと半年~2年程度であり、持続期間によって価格にも差が出るので予算に合わせたものを選びましょう。

PRP皮膚再生療法

PRP皮膚再生療法とは、自分の血液から採り出した血漿を濃縮したPRPと呼ばれる物質を、シワやたるみ、くすみなど気になる部位にPRPを注入する施術のことを言います。
PRPはコラーゲンやエラスチンの生成を活発にし、自身の組織を再生させることに優れているので、エイジングケアとして行う最先端の美容治療として注目を浴びています。
ボトックスだとアレルギーなどのリスクがありますが、PRPは自身の血液を注入するので、アレルギーなどの副作用に対する心配がほぼ必要無いという点も良いでしょう。

ふだんの予防を心がけつつ、クリニックも活用しよう

日頃の食生活などの生活習慣やスキンケアを意識するだけでもエイジングケアに繋がります。
年齢を重ねた時に少しでも肌の老化を防ぐためにも、家でできる手軽なエイジングケアを実践してみてください。
ただ、年を重ねてもきれいなままでいたいと考えている場合、自宅で行うエイジングケアだけでは難しいでしょう。
そこで、エイジングケアに取り組むなら、美容皮膚科で行うエイジングケアもぜひ視野に入れてみてください。